Necydalis (Necydalisca) sachalinensis Matsushita et Tamanuki, 1927

THE INSECT HUNTER
2017
0505-07
岡山
 

   
THE INSECTER


   
伐採地の三種の神器る 
  




とんと、ご無沙汰しておりました。


どうも、びおすけです。


今年はもうサイトの更新ができないんじゃないか!?

つまりは虫採りに行けないんじゃないか!?と恐れるほど

仕事のスケジュールが多い、読めない、終わらないといった三重苦の中、

有給休暇もとれないし、まさかズル休みもできないし、むしろ休日出勤してるし、

せめて人並みにGWくらいは採集に行きたいな〜となどと考えておりました。


数か月前から、採集の予定をいくつか立てていましたが、

サラリーマンの哀しい性で、どうしても仕事を優先させてしまう・・・。

すると、あそこもダメ、ここもダメ・・・と次々に候補地が消えていきました。


「どう?あの島、一緒に行きませんか?」

とお誘いを受けているのに、涙ながらにお断りしなくちゃいけない気持ち!

同じ虫屋の皆様ならお分かりになりますよね!? (涙


しかし、そんな中、最後の砦と考えていたのが

今回の岡山行きの遠征だったのです。


以前、対馬に行った時に採れなかったカミキリが心残りで

そのカミキリが採れる場所として知られるその地には

どうしても一度は行きたかったのです。


さらに、その地では他にも魅力的な種類が同時に採集できるという事で、

それらを、勝手に名付けて
 

「伐採地の三種の神器」



この虫たちに出会うため、この旅には確実に

会社を休める日を充てたのでした。


今回は、同行の るどるふ氏と一緒に、

地元の有名な虫屋の方々にご案内いただけるということで

これ以上ない貴重な体験ができる事、間違いありません。



さて、「伐採地の三種の神器」に出会うことはできるのでしょうか!?
  


  


     
0505





ほぼ夜明けと同時に家を出発。


GWで空港の駐車場は一杯でしょう。

奥さんに愛車を運転してもらい、向かうのは

空港ですが、心はすでに岡山に飛んでいる

のです。


今日はこどもの日ですが、おとなも楽しみた

いGWなのです。




   
空港出発ロビーに到着。



るどるふ氏との待ち合わせ時間まで、あと

1時間はあります…。



売店で買ったおにぎりを食べていると、

目の前にぬぅ〜っ・・・と現れた人影。

る 「早いですね」

び 「あ、おはよー」


早目に手荷物検査を受けて中で待つ事に

しましたが、あっという間に出発時間と

なりました。




   
飛行機に乗り込み客席のモニターを見ると

離陸してから1時間ほどで着いてしまうよう

です。


岡山って遠くに感じるけど、意外と近い

んだな〜・・・などと考えていると、あっという

間に着陸態勢に入りました。




  
そして、岡山空港に到着。

出迎えてくれるのは、やはり桃太郎。

きびだんご下さいな。


しかし、むしろここからが遠いのです。


レンタカーを借り るどちんの運転でGO!

今回ご案内してくださる ふさひげさんと待ち

合わせしている場所まで、高速を走って1時

間半くらい。


わくわくしながらも緊張してます。




   
現地もこれくらい晴れていれば、問題なく虫

は出ているでしょう。

現地では昨日から採集をしている方々もい

るという事で、賑やかな採集になりそう。



しかし・・・・晴れているのはうれしいけれど、

なんだか暑くなりそうです〜・・・。


順調に車を走らせ、高速を降り、待ち合わせ

の場所に先にいらしていた ふさひげさんと、

無事合流することができました。




  
何とも言えぬアーティスティックな風貌を

お持ちの ふさひげさんの車に先導していた

だき、うねうねと道を走り、ようやく現地に

到着しました。

ああ、確かロットンさんのブログで見え覚え

のある風景です。

ていうか、晴れすぎて日光で周囲が白っぽ

く見えるほどです。

こりゃ、暑くなるな〜と思いながら支度をはじ

めます。





   
さて、るどちん風に言うと face off!

歩き出してすぐに反対側の山から

「おーい、そっちいないよ、こっちー!」

という大きな声が聞こえてきました。


ああ、あの声は春満作さんだ。相変わらず

元気そう。白いネットがちらちら見えます。

昨日から来ていた春満作さんとロットンさん

のコンビでした。


ふさひげさんのレクチャーで採集開始。

コナラなどのこんな感じの若葉に飛んでくる

らしいのです。




 



■ 本日の るどるふ神話 (1)■




さて、ふさひげさんからレクチャーを受けた るどちんとびおすけ。

何となく若葉に飛んでくる赤い虫をイメージしながら、イバラだらけの伐採地の中を歩きます。

結構、イバラが多く、伐採地の中は歩くのが大変です。

イバラにひっかけて「イテッ!イテッ!!」と声を上げながら進みます。

すると、探し始めてすぐ、ふさひげさんが声をあげました。


ふ 「おーい、るどさんがもう採ったよ〜」

び 「ええ〜!? まじですか?」


先を行く るどちんがあっという間にゲットしたらしいのです・・・・恐るべし るどるふ。

見ると、むふふ顔でこちらを振り向く るどちん。


その虫が、「伐採地の三種の神器」のうちのひとつ、モンクロベニカミキリ でした。

愛称シルクハット・・・・まずはこれを採らなくちゃ、と考えていたカミキリです。


もう採れたと聞くと、よし!こっちも!と考え、気ばかり急いて目が曇ります。

飛んでくる赤い虫を次々とネットインしますが、ことごとくアカハネムシかベニコメツキ。

いわゆる「ナンチャッテベニカミキリ」な奴らばかり。

採っても採ってもこれらが続くと、体力を消耗すると同時に精神力がもたなくなってきます。

おそらく、三種の神器の中でも、最も採りやすい虫のはずです。

なのに、なぜ採れないっ!?



その時!

ふさひげさんがまた声をあげています。

どうやら、るどちんが三種の神器のうち、ふたつめも採ったらしいのです!

び 「おいおいおいおいおいおい!まじか!?」


その虫こそ、実は びおすけが密かに一番欲しかったカミキリ・・・

ジュウモンジニセリンゴカミキリ だったのです。


どうやら、るどちんの目の前の木の葉に

「ぺっ!」

と、止まっていたらしいのです。


これは、もう虫たちが るどるふという男の来訪を歓迎して

自ら彼の目の前に出向いてきているとしか思えません!

それにしても、何が、「ぺっ!」だよ! 斉藤さんか!?

斉藤さんじゃなかったら、神なのか!? るどるふ神なのか!?

シン・ルドルフ なのか!?



もう、あかん!こいつにはかなわん!

そして、びおすけはガクッと膝を折り、「ガックシのポーズ」をとるのでした・・・orz





さて、この約30分後・・・・およそ信じられない事がさらに起こるのです・・・。


信じるか信じないかは・・・あなた次第です・・・。

  




 
   
ここまでで、全くカミキリと縁のないびおすけ。

もはや、どーでもよくなって、ロットンさんや

春満作さん、兵庫のMさんらと、情報交換な

らぬ、ただのおしゃべりタイムを楽しみます。


ロットンさんの猥談が過激さを増す中、ついに

「エロットン」と改名されるに至り、呆れかえっ

た(?)我らはようやく採集を再開しました。




   

その直後、びおすけが土の上を歩いていた

モンクロベニを発見! キタコレッ!!


まずは写真を撮ろうとしましたが動きが意外

と速く、なかなか撮れません。

エロットンさんに早く採らないと逃げちゃうよ、

と言われて仕方なく撮影をあきらめました。


エロットンさんたちからの祝福の中、ようやく

びおすけは、るどるふ神話で受けた挫折から

立ち直る事ができました。

 


 
さらに、エロットンさんたちの計らいで大きな

オスのモンクロベニを採らせてもらいました。


やっと、念願かなってモンクロベニを1ペア、

採集することができました!


これだけでも、この場所を訪れた甲斐があっ

たというものです。


いつか採りたいと思っていたあのシルクハット

をついに手中にすることができたのです。



 
 
モンクロベニカミキリ

Purpuricenus (Sternoplistes) lituratus Ganglbauer,1886

左:♂  右:♀


個体によって黒い斑紋には様々なパターン

が見られます。きっと数を集めると変化が楽

しめる虫なのだと思います。


この日、びおすけは6頭採集し、3頭譲って

いただき、計9頭。

他の方々もほぼ同数は採っていらっしゃる

と思います。後で聞いた話ではモンクロベニ

に関しては今年はわりと当り年だったとの

事でした。


さ〜て、調子が出てきたぞ!


・・・と、思った矢先、びおすけの前に

またあの男が!


    
   
        




■ 本日の るどるふ神話 (2)■



る 「採れちゃいました」

び 「え?何を?まさか・・・?」

る 「はい、これです」


るどちんから手渡された透明ケースの中には赤黒い虫が動き回っていました。

それは、「伐採地の三種の神器」のラスボス、

ムモンベニカミキリ
なのでした。

まさか、本当に採っているとは!!!



いや、実はつい先ほどまで猥談していた兵庫のMさんも

昨日採っているのですが、材を割って採集しているのです。

すっかりまだ材の中だろうから、あとで材も探さないとな、などとぼんやりと

考えていた びおすけでしたが、まさか、まさか、材割したのか?!



び 「これは・・・一体・・・」

る 「ええ、なんか、飛んでました」



やはりもう、野外で活動をしている個体もいるんだ!

それよか、“なんか”って、なんだよ!

まだ標本作ってないのに軟化するのか?それとも南下するのか!?南の島に誘っているのか?

南の島がどんどん規制がかかっちゃうから、早く行っとけと言っているのか!?

そもそもムモンベニは、そんな、何となく採れる虫じゃないんだよ!!



る 「アカハネムシなんかとは違って、ちゃんと飛んでますよ」



アカハネムシだって、いくら「ナンチャッテ」と言われようがちゃんと飛んでるよ!

その証拠に、今まで何回騙されてネットを振らされたことか!!

ここまでに一体何頭、ナンチャッテをゲットしたことか!


やはり、この男は神なのか?

虫たちがこの岡山の地に降り立った虫の神を寿いでいるのか??

やはりこの男は

シン・ルドルフなのか!?


これでこの男は、現地に来てわずか1時間足らずで

「伐採地の三種の神器」をすべて得たことになります。

ロールプレイングゲームだったら、お城を出て、他のイベントは全く無視して

いきなり竜魔王の根城に突撃してラスボスを倒したようなものです。



び 「あの〜キミは、本当にこんな採集の仕方をしていて楽しいのかね!?」

る 「仕方ありませんね。本当に能のある鷹は爪を隠せないものです」



なんちゅうことを堂々と言ってのける男なんでしょうか。

許せん!全く許せん男だっ!!

罰として、このムモンベニは没収だ!!



び 「そ〜か、そ〜か、それはよかったね・・・」

と言いつつ透明ケースをポケットにしまおうとすると


る 「返してください。初めて採ったんですから」


と、シン・ルドルフにしては、普通の人間のような言葉が返ってきて

少しホっとした びおすけなのでした。


  





    
その後もポツポツとモンクロベニが採れます

が、ムモンベニとジュウモンジは全く気配が

ありません。 



しかしそんな中、ふさひげさんがジュウモン

ジをひとつゲットされました。さすがです。

うらやましい!

びおすけもがんばらなくては!




   
ルッキングに疲れてきて、何気なく辺りの

ひこばえをスイーピングすると、ポロッと

ネットに入るカミキリがいます。


キクスイモドキカミキリです。


この伐採地では、個体数は多いようです。




    
キクスイモドキカミキリ
Asaperda rufipes rufipes
Bates,1873


左:♂? 右:♀?


西日本における東日本のシナノクロフカミキリ

的な立ち位置の種類と言われていますが、

これだけ採れるとなるほど納得です。

逆に東日本ではそうそうポロポロ採れるもの

ではありませんので、この時とばかりに採れ

るだけ採っておきました。

とは言っても、やっと二桁という感じですが。



   
伐採地採集で、特にモンクロベニについては

午後からが本番で、特に2時くらいがピークと

いうことで、一番暑い時間帯が好きな虫の

ひとつということです。


日陰のない伐採地では日射しがますます

強くなっていきますが、モンクロベニは特に

増えも減りもせず、ポツポツと姿を見せてい

ます。


びおすけもさすがに目が慣れてきて、同じ赤

い「ナンチャッテ」が飛ぶのとは区別できるよ

うになってきました。




  

モンクロベニカミキリ

葉上で活動する♀



     




    
モンクロベニのピークとなるであろう2時を

まわると、予想と異なり虫の動きがピタツと

止んでしまいました。



まるで「凪」のような状態です。



日射しだけは強さを増し、立っているだけで

意識が遠のいていくように感じます。

水分の補給が非常に重要です。




   

昨日から頑張っている春満作さんやエロット

ンさんたちはかなり疲労がたまってきている

様子です。


土の上にはハンミョウが日射しも何のその

ぴょんぴょんと飛んでいます。

いつもなら追いかけるのですが、今日はとて

も無理。


暑さがじわじわと体力を奪っていきます。




 
ごくたまに飛んでくるモンクロベニをつまむの

すら、もう億劫になってきました。


個体数もそれなりに採集できたし・・・。



   
 
その頃、ちょうど別の場所で採集をされてい

たムシムシQさんがいらしたので、ご挨拶。

そのままなんとなく小休止に入りました。


休みながら腕を見ると、イバラの引っ掻き傷

だらけで、ズボンは穴だらけ。

なんとも情けない姿となっていました。

それに顔が日に焼けてヒリヒリします。


水分は摂っているに、のどもカラカラです。




  
疲労困憊で昼寝していたエロットンさんも起

きて、なんとなくみんなが集まって来るとい

つの間にか雑談タイムが始まりました。


採集地では採集だけではなく、このような

時間もためになる話が聞けるし、これがまた

楽しい思い出となるのです。


そうこうしているうちに、春満作さんとエロット

ンさんが帰ることになり、車で去る二人を見送

ると、残った人たちで夕方の探索を行うことに

しました。

お二人ともお疲れ様でした!




    
これからの時間帯・・・。

夕方はジュウモンジニセリンゴが活動しやす

くなるようで、この時間帯を見逃すことはでき

ないという事で、もうひと頑張りです。



伐採地の中へ入る お三方。 奥から・・・

シン・ルドルフ、ふさひげさん、ムシムシQさん

あれ?Mさんはどこ行った?


 

シン・ルドルフが最初にジュウモンジを採集

したあたりを中心に探すことにしました。


そしてしばらくしてシン・ルドルフは同じ木で

2頭目を追加したのです・・・。


いやはや、あきれてものが言えません。


その木はふさひげさんにより、後にご神木に

認定されるのですが、次の日にもやはり同じ

木にジュウモンジは飛んできたのです。


ジュウモンジが好む何かがその周辺にある

のか、発生源が近いのかもしれません。




   
びおすけも疲労がたまってきて、またもや

赤い「ナンチャッテ」と本物が区別できなく

なってきました。


こんな びおすけを憐れんで、ふさひげさんが

ジュウモンジを、ムシムシQさんがムモンベニ

を御厚意で譲ってくださいました。



お二人とも貴重な採集品を譲っていただき

本当に有難うございました。





   
ジュウモンジニセリンゴカミキリ
Eumecocera minamii Makihara,1984


ふさひげさん採集



特徴である前胸背の十文字が不明瞭なタイ

プですが、鞘翅の地と条紋のコントラストが

カッコイイ個体です。





    
ムモンベニカミキリ
Amarysius sanguinipennis (Blessig,1872)


ムシムシQさん採集


飛翔中の個体を採集されたそうです。

希少な個体です。




    
こうして、びおすけが得意とする現地間接的

採集法により、一応 「伐採地三種の神器」

を揃えることができましたが・・・・。

やはり、ここは自力採集を狙いたいところ。


用事があるムシムシQさんが帰られて、残る

4名もそろそろ上がることにしました。


帰る間際、ふさひげさんが見つけたモンクロ

ベニのペアを撮影する るどちんを撮影。

しかし、こんなスナフキンもどきのような人が

シン・ルドルフだとは、知らない人は気づか

ないでしょうね・・・。


カミキリは他には、クリストフコトラカミキリを

るどちんが見つけ、びおすけにくれました。

また、ホタルカミキリも採集しました。

他にはクロボシツツハムシやヨツボシゴミ

ムシダマシが採れたくらいでした。




   
クリストフコトラカミキリ
Plagionotus christophi (Kraatz,1879)


るどるふ氏採集




    
ホタルカミキリ
Dere thoracica White,1855



飛翔中のものをネットイン




   
こうして、岡山遠征の初日が終了しました。

初日ですでに素晴らしい成果となりました。


るどちん的にはもはや完結状態で、明日は

消化試合といったところでしょう。


びおすけは何とかムモンベニとジュウモンジ

を自力採集したいところです。

ただ、明日は雨の予報なんですよね・・・。


ふさひげさんとMさんにご挨拶して宿泊先

に戻ることにしました。




   





   
0506


今日は午前中雨ということで、朝はゆっくり

休めました。外を見るとまだ曇りだったので

すが、しばらくして強い雨が降ってきました。


しかし昼には雨が上がり、ふさひげさんと米

屋さんと、昼食をご一緒させていただく予定

なので、それまでホテルで引きこもって過ご

すことにしました。

それにしても窓から見える、この不気味な

タワーは一体何なのでしょう? ショッカー

の秘密基地ではないでしょうか?

(あとでNTTの電波塔であることが判明)




   
お二人と待ち合わせをして無事合流。

ふさひげさんは二日連続の参戦。米屋さん

とお会いするのは びおすけは初めてでした。

全身から虫をやり込んだというオーラが発散

しており、ツワモノという事がひと目でわかる

方でした。

4人で昼食をとり、その後現場へ向かいます。




雨はすっかり上がり、土もほぼ乾いているの

で歩くのに不都合はありません。

しかも、適度な湿度もあり気温も上昇中。

良い条件が重なっているではありませんか。




    
これはイイ感じ!という事で早速4人はおもい

おもいに伐採地に突撃していきます。


びおすけは伐採地に入ってすぐに、何気に

目を向けた枝先に赤い虫が止まっているの

を見つけました。


昨日に比べて、数倍目が良くなっている気

がします、ていうか目が慣れてきたようです。




   
まずは幸先よくモンクロベニカミキリをゲット

できました。


小さめの♀でしたが、他所では貴重な虫。

この機会にしっかりと確保します。


モンクロベニも良いのですが、やはりジュウ

モンジニセリンゴが採りたい・・・。


ムモンベニはなぜか採れる気がしませんが

一応がんばって探してみるつもりです。




   
一方、シン・ルドルフですが、昨日「伐採地

の三種の神器」をたいらげてしまっています

ので、今日はおつきあいで来ている様子。


一応、やる気を見せていますが、どこまで

本気だか知れたものではありません。


しかし、油断のならない男なのです。




   
午前中あれだけ雨が降っていたとは思えな

いような、気持ちの良い青空です。

それにつれて、やはり気温も上昇。


うろうろしていると、黄色〜橙色の虫が飛ん

できました。


もしかしてジュウモンジ?!




   
・・・・残念、ジョウカイでした。


ふさひげさんが言うところの

「ニセジュウモンジニセリンゴモドキ」

(・・・・でしたっけ??)



ジュウモンジニセリンゴに化けないかと

いつまでもじ〜っと見つめていると・・・



るどちんがいたあたりで何か騒いでいます。




   
どうやら、るどちんの目の前にまたもや

ジュウモンジニセリンゴが飛んできた様子。


しかし残念ながら逃がしてしまったようです。


ジュウモンジが飛んできたのはやはり昨日

ジュウモンジが飛んできた木だったのです。


こうしてふさひげさんによって、この木は

ご神木として認定されました。


やはりあの木には何かあるんですね。


 

   
それにしても、暑いです・・・。



昨日と比べると虫影が少ない気がします。

赤い「ナンチャッテ」たちは相変わらず多い

のですが、カミキリムシの姿が見えません。




   
昨日は適当にスイーピングしていれば

採れたはずのキクスイモドキでしたが、

この虫も今日は少ないようです。





   
キクスイモドキはこんな感じで新葉の付け根

あたりにしがみついています。


これは ふさひげさんが見つけて、ここにいる

と教えてくださった個体ですが、びおすけは

結局自分ではルッキングで見つけることが

できませんでした。




    
さて、びおすけもいよいよ本腰を入れないと

時間が刻一刻と残り少なくなっていきます。



シン・ルドルフのご神木があるように、びお

すけも自分のご神木を見つけようと思いま

した。そういえば昨日モンクロを3頭採った木

があります。

あの木がそうかもしれません・・・・!?


そのマイ・ご神木に近づくと、すぐにどこから

ともなくアオバナガクチキが飛んできてコナラ

の葉にとまりました。


葉を掬ってアオバナガクチキをつまみ、他に

何かいないか、ネットの中を確認すると・・・・




    
ハッ!!!

コレは!!!?




   
キタよーーーーい!!




    
ジュウモンジニセリンゴカミキリ
Eumecocera minamii Makihara,1984


しかも、うっすらですが、前胸背の紋が

十文字になっているタイプです!!


ふさひげさんに「採れました!」とお見せ

すると、この傾向のタイプは少ないので

大事にするようにと言われました。


今回の遠征で、一番嬉しかった収穫の

ひとつでした。




    
ああ、岡山の伐採地に感謝・・・。


あとはムモンベニですが、これはハードルが

高いです。




    
足元を見ると、何かが今羽脱したばかりと

思われる材が落ちていました。

感じからするとモンクロベニかもしれません。




   
び 「あ、赤いの飛んできた!!」


網をひとふり、ネットインしたのを確認すると


び 「・・・・ムモン!?・・・・いやモンクロ」




   
さらにもうひとつ赤いのが飛んできました!


び 「どりゃぁ〜〜!!」


掛け声とともにネットイン! 確認すると


び 「‥‥ムモン!?・・・・いやモンクロ」




   
フィジカル、メンタルともに疲労困憊して

しゃがみこんでいると、地面をツチハンミョウ

が歩いていました。

ツチハンミョウをつついて遊んでいると、米屋

さんが来て、ケースに入った虫を見せてくだ

さいました。黒い腹側が見えています。

ああ、大きめのモンクロか〜・・・。


米 「ほら、飛んでたよ」

び 「モンクロですね。まだ飛んでますね」

米 「いや、こっちの方だよ」


ケースをひっくり返して背中側を見ると・・・


び 「え?まさか?ええ〜!!」



 
    
米屋さんはなんと、大型のムモンベニを

ゲットされていたのです。


び 「すげぇ〜!さすがですね!!」

米 「飛んでるコメツキばかり採ってるから
   飛んでる虫は得意だよ」

び 「飛ぶの速いですか?」

米 「いや、わりとゆっくり」


ベテランの人が言う「ゆっくり」とは実際どの

程度のスピードかわかりませんが、いずれに

せよ、まだ望みはある!ということです。


びおすけも、もうひとがんばり。

吹上げ採集モードで虫が来るのを待ちます。




     
小一時間くらい粘ったでしょうか。


び 「おわた・・・・」


何かやるだけのことはやった感が気持ちの

中で押し寄せ、終了モードです。


るどちんや米屋さんも、もう満足された様子

で自然と引き上げモードになってきました。

伐採地を降りて皆さんが車に集まってきた

頃には陽もだいぶ陰ってきていました。


これで今回の伐採地採集は終了です・・・。

たいへんお疲れ様でした!




   
夜は、ふさひげさんと米屋さんにお誘いを

受け、食事をご一緒させていただきました。

地元の美味しい料理をいただきながらする

虫の話はたいへん面白くためになりました。

やはり、経験値の高い方のお話は、単なる

知識を超えて、哲学的な深さを感じさせる

興味深いものです。


郷土料理の「鯖のお祭り寿司」→

鯖を酢で〆て、中にもち米入りの酢飯を

ぎっしり詰めたもので、お祝いごとやお祭り

の日に食べられるそうですが、美味です!

ふさひげさん、米屋さん、ご馳走様でした!

本当にありがとうございました!




   





   
0507








今日は最終日・・・というか、ほぼ帰るだけ。

昨晩、米屋さんやふさひげさんに教わった

虫を採るために早めに空港へ向かいます。




それにしても、このタワーは一体・・・。

どうも電波塔を工事中らしいのですが、この

覆いの色が不気味さを助長しています。




   
帰りはびおすけの運転で高速道路を

ひたすら走ります。とても快適!

GWだというのに全くと言っていいほど

渋滞がありません。

休日や連休での大渋滞に慣れている

びおすけにはとても信じられません。


今日も晴れて暑くなりそうです。

今日もあの伐採地では赤い虫たちが

元気に飛び回るんでしょうね。




   
さて、順調に走り、1時間半くらいで空港

近辺に到着しました。

このあたりで良さげな場所を探します。


車をとめて、叩き網を持って face off!





   
花の咲いたアカマツを狙います。

花粉がめっちゃついてます。

び 「これを叩くのか・・・」

花粉症持ちのびおすけはビクビク

しながら試しにそっと叩いてみます。


「ブハツ!!」


ちょっと叩いただけで花粉が黄砂の

ように舞い散ります!

び 「ごほごほ!!げはっ!!」

これはヤバイ採集です。




   
叩き網を見ると、なんといつの間にか

キクスイモドキカミキリが落ちていました。

本当にこちらではどこにでもいる印象です。


一応ゲットしますが、狙っているのはもち

ろん、こいつではないわけです。






   
こうして、アカマツの花粉のついた花を

「ごほごほ!!げはっ!」


と咳き込みながら叩くこと数十。

時期的にはちょうどよいらしくどの木も

花粉だらけです。


そしてたまに別の虫を狙って枯れ枝など

も叩いてみます。


・・・が、狙いの虫は影も形も見せません

でした。

う〜ん、やはりそう楽には採らせてもらえ

ないようです。




   
コメツキやゾウムシなどの甲虫がいくつ

か採れた以外はカミキリの姿は全くなく、

飛行機の時間もあるので、残念ながら

これでタイムアップです。


とりあえず、やり残しはない、という事で

満足です。また来る機会があったら必ず

採集したいものです。




   
GW最終日、どうにか目的を果たして

たいへん良い遠征旅行となりました。


るどちんはあいかわらず秒速で目的

の虫をゲットするヒキの強さを見せ、

びおすけはあいかわらず、現地間接

的採集法を駆使して(?)目的の虫を

ゲットさせていただきました!


今回の採集も、皆さんに大変お世話

になりました。

本当に有難うございました。今後とも

どうぞよろしくお願いいたします!








    
■今回の成果

◎モンクロベニカミキリ 13exs いただきもの含む
◎ムモンベニカミキリ 1ex ムシムシQさん採集
◎ジュウモンジニセリンゴカミキリ 2exs  うち1exはふさひげさん採集
◎キクスイモドキカミキリ 9exs
◎クリストフコトラカミキリ 1ex るどるふ氏採集
◎ホタルカミキリ 1ex
◎クロボシツツハムシ 1ex
◎ヨツモンクロツツハムシ 1ex
◎ヨツボシゴミムシダマシ 2exs
◎アオバナガクチキ 1ex
◎デオキノコムシの1種 1ex
◎ヒゲコメツキ 1ex
◎ハラビロアカコメツキ 1ex
◎コメツキの1種(1) 1ex
◎コメツキの1種(2) 1ex
◎マツトビゾウムシ 1ex


      



   




   
            ―END―        




   
           
 
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