Necydalis (Necydalisca) sachalinensis Matsushita et Tamanuki, 1927

THE INSECT HUNTER
2017
0604
神奈川
 

   
THE INSECTER


   
地味な移入種る。 



びおすけが虫採りに行けずに悶々としていた今年春先に

某月刊誌で新顔のカミキリについて報告がされた。


いまどき、今まで見たことがないカミキリがまだいただなんて!

何て夢のある素晴らしい話だろう!!


しかも、生息場所は びおすけの地元(一応)ではないか!

これは、発生時期が来たら行くしかない!と楽しみにしていた。


ここに来て、ようやく仕事が一段落してきたので

この新顔のカミキリムシのご尊顔を拝しに出かけてみた・・・。





  


     

一応地元なのでその生息場所と思われる

地域に行くまでに、それほど時間がかかる

わけではないのだが、早朝、天気が良さげ

な空を見たら、いても立ってもいられなくなり

出発してしまった。


実は1週間前にも奥さんとドライブがてら現

地を見たのだが、その時はその新顔カミキ

リには出会えなかったのだ。

つまりリベンジなのだ。


前回は探した場所が違うのか、まだ発生し

ていなかったのか・・・・・いや、探し方が間

違っていたに違いないと思うのだが・・・。




   
先週も朝から暑かったが、今日も晴れて暑

くなりそうだ。

そう言えば前回気になった場所があったの

で寄ってみることにした。


そのカミキリはヒメコウゾがホストらしいのだ

が、正直、びおすけにはヤマグワと見分けが

つかない。

先週も何となくクワ科っぽいのを見つけて叩

いて歩いたが全く手ごたえがなかった。




   
車を止めて、気になっていた場所を見る。

ある、ある。それっぽいのが。

まあ、ヒメコウゾは山野に普通に見られる

という植物なのですぐに見つかって当然。

ならば、それをホストとするカミキリもすぐ

に見つかって当然・・・という事には・・・・

ならないだろうなぁ〜。

よく見ると、これは葉の縁は鋸歯だがヤマ

グワほどギザギザが大きくない。

これ、たぶん、ヒメコウゾ?




   
早速、枯れ枝の部分を狙いながら叩く。


いきなり叩き網の上に「ポトッ!」と落ちて

きたのは、いつものシナノクロフカミキリで

あった・・・・。




  
でも、カミキリが落ちたので少し気分が

良くなる。

さらに同じ木の別の場所を叩く。


「ポトッ」と落ちたのはニイジマチビカミキリ

であった・・・。

これまた、いつものヤツである。




   
さらに叩く。

次に落ちてきたのはヒシカミキリであった。

またまた、いつものヤツだ。


なんだか、だんだん小さくなっていくな・・・。

でもまあ、カミキリNULLではなくなった

わけだ・・・は・・・はははは・・・。


この木は違うのかな?

ヒメコウゾじゃないのかな?


別の場所を探してみよう。




  
今度はクズと絡んだ、もういかにも叩いて

くださいと言わんばかりのブッシュである。

これも葉の形状からするとヒメコウゾだと

思われる。

枯枝とクズが絡んでやや叩きにくいが、

何かがいる気配はする。

何ヶ所か叩くが、全く何も落ちてこない。

何もと言うと大げさだがジョウカイやクチキ

ムシ系、ハムシ系が落ちてくるがカミキリ

は何ひとつとして落ちてこない。


ああ、こりゃさっきの木よりひどいな。

まるっきり見掛け倒しだな、と叩きながら

思った、その時・・・・




ん?ん? ホソヒゲケブカ?




   
いや、違うな・・・?


上翅の会合部の白いスジが目立つ。

なんとなく全体がのぺっとして、ホソヒゲ

ケブカのブツブツした感じではない。



これか?! これがそうなのか??

キタ!のか???

半信半疑でケースに投入する。




 
さらにもう1頭同じのが落ちた!

小さくて地味なカミキリだが、今まで見た

事がない種類であることがわかる。



やはり、これか!!これなのか!!




   
イワサキケブカカミキリ
Eupogoniopsis granulatus Lin, 2013


数年前に韓国で発見、記載された新種

で、そいつがなぜか日本のこの場所で

2年ほど前に採集され、昨年本種である

ことが確認された、という事である。

不思議なことに、韓国ではオスとメスが

見つかっているが、この場所ではなぜか

メスしか見つかっておらず、どうも単為生

殖をしているのではないか、という話だ。



それにしても、なんとも地味でシブい虫

である。

 


 
イワサキケブカが採れたヒメコウゾ?から

落ちた本日最大の甲虫?


クロナガヒラタコメツキ?
Paraphotistus niger (Miwa,1928)?


小さなカミキリばかり見ていたので20mm

を超えるこのコメツキは異様にデカく見えた。




    
イワサキケブカが採れたヒメコウゾ?の

近くのヒメコウゾ?

叩くが全く何も落ちない。


最初に叩いた木もそうだったが、枯れ枝

があれば良いというものでもないらしい。


なんというか「ブッシュ感」が大切らしい。


先週はそのあたりに気付かなかったので

採れなかったのかもしれない。


一応、目的のイワサキケブカが採れたの

で、先週行った場所も見てみる事にした。




   
先週は開花前だったクリの花。

今朝は七分咲きくらいになっている木も

見られた。

何か飛んでいないか期待したが、まだ

時間が早いせいもあると思うが、ハチと

ジョウカイくらいしか見当たらない。




    
先週はクリの枯れ枝を叩いて、クリサビ

カミキリやガロアケシカミキリが採れたが

今日は叩いても何も落ちなかった。







先週見られたクリサビカミキリ→



   
先週満開だったヤマウコギの花も終わっ

ていた。

掬ってみても当然、何も入らない。






  
先週、このヤマウコギの花を掬って

得られたカミキリ・・・。


初め見た時、艶の強い変わったツマグロ

ハナカミキリかと思った・・・。




   
カタキハナカミキリ
Leptura femoralis (Motschulsky,1860)


イエロータイプの数が多いと言われる

山梨のポイントが有名だが、まさかこの

ような場所で、この型が見られるとは

思っていなかった。

もはや、「肩黄」でもなんでもなく、普通に

キイロハナカミキリだ。




 
先週、ヒゲブトハナムグリが乱舞していた

草っぱらには、時間がまだ早いせいか、

ヒゲブトのヒの字も見つからなかった。


・・・というか、もう発生は終わってしまった

のかもしれない。



   
 
ヒゲブトハナムグリは、メスの金属光沢

が綺麗なせいもあるが、オスも銅金色

が独特の雰囲気で、サイズ的にもルリク

ワガタ類に通ずるものを感じてついつい、

採集してしまう、お気に入りの甲虫だ。



というわけで、先週楽しかった場所には

今日は何にもおらず、ちょっと寂しいまま

来た道を戻ることにした。




  
もう一度、イワサキケブカポイントに行こう

と思ったが途中で少し「ブッシュな感じ」の

場所があったので叩いてみたら案の定

イワサキケブカが落ちた。

しかし、脚が2本も欠落した不完全個体で

あった。

某月刊誌にも書かれていたが、高密度で

発生するので、噛み合いが生じてるので

はないか?という理由で、不完全個体が

多いらしい。


なるほど?と思ったがここではこの1個体

しか採れなかった。




    
最初にイワサキケブカが採れた場所に

戻り、叩いてみると、1頭だけ追加する

ことができた。


不思議なのは、イワサキケブカがいる

場所は本種しかおらず、他のカミキリが

落ちる場所ではイワサキケブカは落ちな

い、というこの状況。他のカミキリはイワ

サキケブカに追いやられているのか?


結局、イワサキケブカは4頭しか見られな

かったが、他のカミキリは1〜2頭しか

見なかったことを考えるとイワサキケブカ

はこの場所では「優占種」と言えるのか。


 

最後に採集した個体は、単為生殖であれ

ば累代できるかもしれないなどと思い、枯

枝を適当に拾ってきて、飼育してみること

にしたが、びおすけは今までこういう欲を

かいて、累代に成功した試しが無い!!


ケースの中をのぞいて見ると、たまに樹皮

を齧っている様子。

さて、いったいどうなることやら・・・。




   





   
■今回の成果

(5/27)

◎カタキハナカミキリ 1ex

◎フタオビヒメハナカミキリ 1ex

◎クリサビカミキリ 1ex

◎ガロアケシカミキリ 1ex

◎ヒゲブトハナムグリ 14♂1♀

◎スジコガシラゴミムシダマシ 2exs

◎ニホンナガハナノミダマシ 1ex

◎コメツキの1種A 1ex

◎コメツキの1種B 1ex



(6/4)

◎イワサキケブカカミキリ 4exs.

◎シナノクロフカミキリ 1ex

◎ニイジマチビカミキリ 2exs

◎ヒシカミキリ 1ex

◎フタオビアラゲカミキリ 1ex

◎クロナガヒラタコメツキ?  1ex 


      



   




   
            ―END―        




   
           
 
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