THE INSECT HUNTER
2016
0529
東京〜神奈川

THE INSECT HUNTER 2016


今年もまた、さるなしる。
  




・・・・・と、いうわけで、沖縄では大敗を喫した びおすけでしたが、

今年もやっとシーズンインできてひと安心。



また、ぼちぼちと虫との出会いを求めて彷徨い歩きたいと思いますので、

これからもどうぞお付き合いくださいますようお願いいたします・・・。


本日は、近場の 『いつもの場所』 に行ってきました。


  
こうして 『いつもの場所』 なんてひと言で言ってしまうと 

なんてことない場所のように思えますが、まあ、実際に

なんてことのない場所なわけですが、

それだけ何回も通うような場所という事は

それ、すなわち

それだけのポテンシャルを秘めているという事であり、

それだけ魅力のある場所という事に他なりません。


行けば必ず、例え小さなことであっても

何かしら新しい発見がある・・・。


びおすけにとって、そこはとてもとても、大切な場所なのです・・・。



   





    
というわけで、やってきました 『いつもの場所』。


最近は妙に「公園化」されつつあり、元の自然の

豊かさが少しづつ失われていっているような気が

するのが心配ではあります。




   
ここに来るといつも、時を何十年か遡ってタイム

スリップしたような気になります。


子供の頃に遊びに行った、郊外の祖父母の家の

ような、そんな懐かしい雰囲気が変わらず残って

いるような気がするのです。




   
準備を整えて歩き始めます。

一応、狙いというか探しているカミキリがいるの

ですが、とりあえずそれがいるんじゃないかと

思える方へ向かいます。



途中、何か面白い甲虫はおらんものかと道路脇

の草むらなどを観察しながら歩くので、全くの

お散歩感覚で、のんびりしてますが、これがまた

楽しみのひとつでもあるのです。




  
朝露が残る草むらの葉を眺めていると、ユリの葉

の隙間に深い赤色が印象的なハムシが頭を突っ

込んで隠れていました。


カタクリハムシ
Sangariola punctatostriata (Motschulsky, 1860)


最近では食用ユリの害虫として知られるようになり

ましたが、もともとは割と珍しい部類のハムシだっ

たようで、びおすけとはあまり縁が無かった気がし

ます。




   
別の雑草には、コロンと丸い体形が可愛いゾウムシ

がとまっていました。


クワヒョウタンゾウムシ
Scepticus insularis (Roelofs, 1873)


近似のサビヒョウタンゾウムシとは、上翅の間室の

隆起と、上翅中央の両側ラインが直線状になる事

で区別がつきます。

低地から山地まで様々な環境でよくみられる種類

ですが、びおすけの好きな種類のひとつです。




  
今日初めて見るカミキリは、やはり、というかこの


ラミーカミキリ

Paraglenea fortunei (Saunders,1853)


先週ここに来た時も暑かったせいか、かなりの数

が見られました。

今や珍しくもなんともないカミキリですが、この独特

の色と斑紋は、他のカミキリには無いオンリーワン

を感じさせます。




   
別の葉上ではホソアシナガバチが何かの幼虫を

一生懸命「肉団子」に作り替えていました。

この肉団子を自分の幼虫に与えるのです。


他の虫の幼虫を餌として、自分の幼虫を育てると

いう、弱肉強食の掟がこの小さな虫の世界にも

存在するわけですね。




 
草むら以外にも、道端のガードレールや柵といった

構造物も見逃がせない場所です。


小型で全身細毛に覆われたコメツキがとまっていま

した。種名は全くわかりません!!(笑)


コメツキも勉強しないといかんですね〜。



 
   
一応目的としているカミキリがいると思われるあたり

をスイーピングしてみますが、どうも手ごたえがあり

ません。

ここではヒゲコメツキやらキイロトラカミキリが採れ

たくらいでこれといった虫はいませんでした。


仕方ないので別のカミキリを探しに移動します。

 


 
歩きながら葉上に見つけた


クズノチビタマムシ
Trachys auricollis  E.Saunders, 1873


チビタマムシの同定が苦手な びおすけですが、

この種だけはクズにいるのでわかります。





 
 
わりと公園化されてしまったエリアに来ました。


やたらとハチやハナムグリが飛び回る茂みが

あるので、よく見ると地味で小さなツゲの花が

咲いており、それに虫が集まってきていました。





先週来たときは、同じように地味で目立たない

マユミの花に結構虫が集まっており、普通種

のトゲヒゲトラ、ヘリグロベニ、トガリバアカネ

トラ、ヒメクロトラといったカミキリが多く見られ

たので、ツゲにもいるかと期待しましたが、全く

カミキリの姿を見ることはできませんでした。




 
いかんせん、甲虫の姿が少ないのですが、この

コアオハナムグリだけはあちこちに無数に見られ

ます。どこでもそうですが、御多分に漏れずここ

でも優占種であることは間違いありません。


 

ようやくカミキリがいる場所に着きました。

まずはホオノキを見回ります。

言うまでもなくフチグロヤツボシカミキリを探す

のですが、葉に食痕はあるものの虫自体は

見つかりません。

ここではもう時期が遅いのかな?さすがに

それはないと思うのですが・・・。




   
では次・・・。


サルナシの主を探します。絵に描いたような素敵

に伐られた蔓があり、これはいる可能性が高い

と思い念入りに見て回ります。


蔓の太い場所を眺めていると・・・





   
お!いたっ!いましたよっ!!


独特の体色がよく目立ち、離れていても存在感が

あります。





   
どうも樹皮の隙間に産卵をしているようです。

♀ですね。

産卵中に採るのは、さすがに憚られるので、

しばらく待って動き出したところを採集しました。


ムネモンヤツボシカミキリ

Saperda tetrastigma Bates,1879

材から割り出して採ったことはあるのですが、

普通に野外で採集したのは初めてです。

よく見てみると前胸背や上翅がだいぶ擦れて

いたので羽化してからだいぶ時間が経った

個体のようです。




   
まだ他にもいるかと思い、しばらく待っていると

隣のケヤキの枝にどこからともなく飛んできた

甲虫が止まりました。

シルエット的にカミキリぽいので、はやる気持ち

を抑えながら慎重に網をかぶせて採集しました。


網の中をのぞくとやはりムネモンヤツボシでした。

野外採集個体2頭目です!

それにしても、『良い虫』ですね〜!


さらに待ってみましたがその後は飛来する気配が

ありませんでした。

      


 
もうすでにだいぶ満足しましたが、もう少し探索

してみようと思い、先週見たマユミの花を見に

行くことにしました。


途中、スイカズラがところどころに見られますが、

若干、シラハタリンゴカミキリには早かったよう

です。




   
・・・・移動します




   
・・・・さらに移動します




    
さて、こちら側はまだ緑が濃いエリアです。

というか、以前に比べて緑が鬱蒼として増している

ように思えます。

畑だった場所が放棄されて草むらとなって緑の

絨毯のようになっています。



道ですれ違った年配の方が、

「自然が豊かでいいですねぇ〜」

と言っておられたのが印象的です。



   

さて、肝心のマユミですがもう1週間経っている

ので花は終わっていました。もちろん虫も来て

いませんでした。





仕方ないので戻ることにしました。



   
足元を見ながら歩いていると時々エサキオサムシ

が道を横切って走り去っていきます。


見ていると1頭おかしな雰囲気のエサキが走り

まわっていました。見ると何かを咥えています。

どうもゴミムシを食べながら走りまわって

いるようです。




   

かなりの疾走感です。


あまりにもあたふたとした動きが面白くしばらく

観察していましたが、そのうち草むらの陰に

消えていきました。






     
本日最後に見かけたのは葉に止まっていた


シロオビゴマフカミキリ
Falsomesosella (Falsomesosella) gracilior
(Bates,1884)


・・・でした。

ゴマフカミキリというわりには小さいですね。


今回も楽しい半日を過ごすことができました。

何気に良い虫とも出会えるし、ポチポチと虫が見

られるのが、この場所のいいところです。

さすがは 『いつもの場所』 です。

時間を見つけてまたちょいちょい訪れたいです。




    



   




   
            ―END―        




   
           
 
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