THE INSECT HUNTER
2015
0505-08(1)
対馬

THE INSECT HUNTER 2015


海峡に浮かぶ国境の島でヨスジアオる。 (その1)
  



いよいよ本格的採集シーズン到来!


待ちに待ったGW!この時期に発生するムシに合わせると

自ずと行きたい場所も決まってくる。

GWの予定に合わせて長期遠征に出る人も多かろう。


GWの虫と言えば・・・

今や「詣で」と言っても過言ではない、定番の伊那のツジウスや、

新しいところでは先ごろ記載された沖縄のネキダリスなど・・・

いくつもの選択肢が考えられるが、びおすけには以前より気になっていた場所があった。


学生の頃から一度は行きたいと思いながら、なかなか機会に恵まれなかった、その場所とは・・・

「国境の島」と呼ばれる 「対馬」 である。



ちょうどこの時期、対馬ではカミキリ屋さんにとって垂涎の的の

ヨスジアオ、モンクロベニをはじめとする魅力的なカミキリ類が発生する上に、

びおすけの大好物である甲虫の「特産種」が多く生息する、

大陸系の昆虫など魅力的な虫の宝庫である。


虫屋さんのロマンをいやがうえにもかきたてる「大陸系」というキーワード・・・!!


今まで対馬詣でをした虫友の話を聞かされてばかりで、

びおすけの脳内は、あれやこれやとあらぬ妄想が充満し、爆発寸前の状態だった!


「・・・機は熟した・・・」



・・・というわけで、5月5日のこどもの日。

いくつになっても少年の心を忘れない(?) 中高年の びおすけと、

カミキリと化石にのみ興味を持つ学者肌の中高年 eichan との二人旅・・・


行ってきます・・・。









0505




    
さて、出発前夜・・・。


びおすけの今回の一番の目的、憧れの対馬特産種

ヨスジアオカミキリが採集できることを祈願して、

正月に買った福袋に入っていたけど、ずっとしまい

っぱなしだった達磨さんを押し入れから出して粛々と

片目を入れさせていただいた!


「どーか、どーか!ヨスジアオが採れますよーに!」


果たして、祈りが聞き届けられ両目が入ることになる

のであろうか・・・。




   
羽田空港から福岡までJAL305便でおよそ2時間。

eichanとは福岡空港で待ち合わせの予定である。


GW中にもかかわらず、機内は意外と空いており、

空席が目立つ。


さて、機内ではゆっくりと好きな音楽でも聞きながら

くつろがせていただきましょう・・・。



ブルックナーの交響曲第4番変ホ長調「ロマンティック」

や、コルンゴルトのヴァイオリン協奏曲など聞いている

うちに福岡空港へ着陸態勢に入った。




  
福岡空港から対馬へはANA4933便に乗り換える。


出発ロビーに着くと、eichanからメールが入っていた。

ずっと機内モードにしていたので気付かなかった。

「なんだ?何かあったのかな?」 と、見ると・・・



なんと、伊丹空港で夜間採集用HIDライトが検問に

ひっかかって通過できず、予定の飛行機に乗り遅れ

たらしい!! eichanてば、なにやってんじゃい!!



そう言えば、びおすけも西表行きの時にHIDライトが

ひっかかって空港にお預け・・・になった事があった。

とほほ・・・

仕方ないのでひとりでプロペラ機に乗り込み、先に

対馬空港へ行く事にした。




  
飛行時間はおそろしく短く、離陸してから10分経つか

経たないかでもう着陸態勢に入るのでトイレに行く暇も

ない・・・。

あっという間に「対馬やまねこ空港」に着陸した。


さて、ここで対馬について簡単におさらい・・・。

長崎県の市町村で最大の面積を誇る対馬市は、面積

約708平方キロメートルで東京23区よりも広い。

日本の中で対馬ほど、自然・文化・歴史など古来より

朝鮮半島とのつながりや関係の深い土地は無い。

文化や歴史はさておき、自然については、言うまでも

なく大陸系の動植物が多く生息し島の固有種も多い。

島の89%を山林が占め、龍良山や白嶽には原生林が

あり、現在も島の自然や歴史資源を活かした観光誘致

などの取り組みが行われている、との事だ。




   
「対馬やまねこ空港」のキャラクター?

対馬がやはり、ヤマネコ押しなんだな〜という気持ち

は伝わってくる・・・。


そう言えば・・・

この島では、「しまとく通貨」という島内限定で使える

金額の20%がおまけされる金券を販売している。

例えば5千円分購入すると千円の金券がついてくる。

今回はeichanと二人で2万円分購入したので、4千円

のおまけがついてきた。これはかなりお得である!


2万円はレンタカー代に充て、おまけの4千円は食事

に使わせていただいた。




 
さて、一足先に着いた びおすけ。

まずはレンタカーの手続きをさくっと済ませ、一度

空港に戻って、eichanを待つ。


一息ついていると、間もなく長崎からの飛行機が到着

し、遅れること1時間でeichanが姿をあらわした。

「お待たせ〜♪」などと呑気にのたまいながら悪びれ

もせずニコニコしながらやってくる。


その手にはすったもんだした挙句、ようやく検査を

通ったものの、飛行機に乗り遅れる原因となった、

15万円のHIDライトがしっかりとぶら下がっていた。


こりゃ〜、そのライトにはしっかり働いてもらわないと

いけませんな〜! 帰りの便の検査も気をつけないと

いけませんな〜〜!!



 
   
空港の駐車場で採集準備をしながら、採集ルートの

確認を行う。

ヒラドツツジなどのツツジ類が満開で、花に来ていた

赤いタイプのコアオハナムグリをつまんだ。

島内採集第一号である・・・。


時間が惜しいので、早速レンタカーを走らせる。

国道がメインだったので、思ったより走りやすい。


まず、最初のポイント・・・「ポイントA」としておこう・・・

に到着した。

ポイントAは、雨降りコブ採りおじさん、こと、ぷよん

ぷよん星人さんに事前情報をいただいた場所だ。

詳細は不明だが、ここで今回の一番の目的である

ヨスジアオカミキリが採れているらしい。



 
 
車を置いて、なんとなく歩きはじめる。

とりあえず、ヨスジアオが集まるケヤキの木探しから

スタートだ。

雲ひとつない快晴。気温が上昇していくのがわかる。

時間は早、2時過ぎ。熱中症に気をつけなくては・・・。

太陽が照りつける道が白くハレーションを起こしたよう

に見えて眩しい。その眩しい中を虫がはねたり飛んだ

りしている・・・ 「なんだ、ハンミョウか・・・」。

対馬亜種でもないしどうしようかと思ったが、ウォーミン

グアップのつもりで掬ってみる。

ネットインしたハンミョウをつまんで見てみると、光の

加減だと思うが、妙に青味の強い個体であった。

「青い・・・青い・・・アオ・・・ヨスジアオ・・・。 う〜ん、
 これはゲンがいいぞ!」

というわけで、ゲットしておくことになった(笑




さて、先を急ごう。

後から歩いてくるeichanにかまうことなく、二手に分か

れた道を本能の赴くままに右の川沿いに進路をとる。


わずかに続く暗い杉の植林を抜けると、いきなり開け

た明るい場所に出る。


サクラとクリが多い場所だ。なんとなく良い雰囲気だ。


サクラを見上げる。 ヨスジアオはサクラでも採れる

ことがあるそうだ・・・たまたまかもしれないが・・・。


ふと見ると、梢近くを何かが飛んでいる!

ゴクリとつばを飲み込む・・・。 

するする・・・・と竿を伸ばして・・・・

葉のまわりを飛ぶ黒い影を、サッ!と掬う・・・。




 



「あ! キモンハナ!!」



対馬に来たからには採りたかった種類だ!


特産というわけではないが、他所では意外と得難い

本種も、なぜか対馬では割と採れやすいという。


びおすけもここ何十年も採集した事がなく、最後に

採ったのは高校生の頃、大菩薩であったか・・・?


う〜ん・・・これは幸先が良いぞ!


 

キモンハナカミキリ

Leptura duodecimguttata Fabricius,1801



対馬産は本土産などに比べて黄色紋が小さい

という特徴があるようだ。




   
eichanが来ないか少し待っていたが、来ないようなの

で、先を探索することにした。

キモンハナを採集したサクラから少しばかり離れた

場所に、探していたケヤキの木が立っていた。


若そうなケヤキで高さは7〜8mくらい、葉は大きめ

で柔らかそうだ・・・。


「こりゃ、いかにも虫が来そうだ・・・」


しばらく葉を眺めていたが、見える範囲には何も

いなそうなので、網で掬ってみることにした。


ちなみに、びおすけは今回は俊敏な機動性と軽量化

を図り、5mの竿しか持ってきていない。

一方、eichanはシイの花など高所も狙うため、11.2m

竿を持ってきている。




   
早速、ケヤキの葉を「さささー」と掬って、

ネットを翻して中を覗く・・・


・・・・。

・・・・・・・。

・・・・・・・・・・!!?


「ななななななななななな・・・!!!」



青い虫が3つも!そう! 3つも入ってるよ〜!!


キタか!!これキタのかーー!!?




   
対馬に降り立ってから3時間かそこらで・・・

もう、目的が達成されてしまった・・・!

「ヨスジアオ!キターーー!!」


あああ、本当にいてくれてありがとう・・・。


これから3泊もしないといけないのに、もう帰りたく

なってきたよ・・・。

帰ったら達磨さんに目玉入れないとね・・・。




   
ヨスジアオカミキリ

Eumecocera impustulata (Motschulsky,1860)  



なんという、上品な青磁色・・・。

本土ではあまり見かけない不思議な色合いになぜか

大陸の風を感じてしまう?

      


 
いきなり目標物が採れてしまったので、心にすごく

余裕が出来てしまった。


このケヤキにはまた飛んでくるだろうから、少し時間

を開けてまた後で見てみよう。


振り向くとそこにはクリの枯れ枝があった。

叩き網を広げて、突き出た枯れ枝を叩く!





   
ツシママルムネゴミムシダマシ

Tarpela tsushimana NAKANE


キタッ!! 軽くガッツポーズ!!

対馬特産種のゴミダマだっ!!!

美しい艶のある曲線美を感じさせる虫だ。




そして、さらに叩く!




    
今度はアリマキに混ざって、アリマキと同じくらいの

大きさの甲虫がパラパラと落ちてきた。


あまりの小ささに目をこらして見ると、どうやらカミキリ

のようである!



もしかして、これがアレか!!?


あの特産カミキリか!?





   

ツシマゴマフチビカミキリ

Sphigmothorax tsushimanus Hayashi,1961




噂通りのちびっこカミキリである。


たくさん落ちるが、どこにでもいるというわけではない

らしく、採集できたのは、このポイントAだけであった。


後あと、ひとつ々展足することを考えると恐ろしかった

が、対馬でしか採れない!と思うと、ついつい、ひょい

ひょいとつまんでしまうのであった。

「特産」とか「限定」とかいう言葉の力は大きいものだ。




   
しばらく、ツシマゴマフチビと遊んでいたが、そろそろ

ケヤキの方が気になったので戻ってケヤキの葉を

ながめてみる。


「おっ!」



ちょうど見ていた葉に 「ピュッ!」と 青い虫が飛んで

きた!  


ちょうど真ん中にいるのがソレ→


ボケてわかりにくいが、ヨスジアオだ!


このケヤキはもう御神木決定である!




    
この御神木のおかげさまで、ここにいたおよそ2時間

くらいの間に、ヨスジアオを5頭得る事ができた。



そろそろeichanの姿が見えない事が心配になって

きたので(この場所はスマホのアンテナが圏外!)

場所を移動する事にした。


eichanはおそらく道の二股を左に行ったのであろう。

少々、後ろ髪をひかれつつこの場所を後にした。




   




       
道を二股まで戻り、eichanが行ったと思われる方へ

歩いて行った。

途中、道脇の側溝が気になったが(ゴミムシでも

いないかと思って)、急いでいたので後で見る事に

した。




先に進むと、道端に伐採木が積まれている場所が

あった。 カミキリ屋さんの大好きな場所である。

カミキリ屋さんなら見逃すはずがない場所だが、誰

もいない・・・。


ここにいればeichanにも会えるだろう・・・。




   
さらにその付近には、盛りを過ぎた白い花が見られる。

どうもガマズミのようだ。


他にも山の斜面の半日陰になった部分で、ガマズミ

などの白い花を咲かせた灌木がいくつか見られた。


「ピドニアがいるかもしれない!」

早速、軽くスイーピングする。


何度か掬ってみると、小型のピドニアが入った。




   

フタオビヒメハナカミキリ


Pidonia puziloi (Solsky,1873)


本土の個体に比べると、むしろワルサワダケヒメハナ

に近い印象の紋様だ。また、体型なども本土産とは

ずいぶんと異なるイメージに感じられる。

対馬の本種は本土産とは遺伝的な距離が認められ

るらしく、将来的に分類の再検討があるかもしれない

ということだ。

現在は亜種とはされていないが、変わった感じなので

見かけたら採るようにした。

ただ、個体数が非常に多い事は本土産と全く同様だ。




     
フタオビヒメハナともう一種、数頭のチャイロヒメハナ

が入っていた。


対馬のチャイロヒメハナは亜種とされているので、

狙っていたカミキリだ!




    
チャイロヒメハナカミキリ対馬亜種

Pidonia aegrota kubokii Hayashi,1984

通称 ツシマチャイロヒメハナカミキリ




基亜種を思い浮かべて比較してみても、どこらへん

が異なるのかよくわからん・・・。

生きている時は上翅の会合線がかなり黒ずんで見え

るが、〆ると色が薄れてしまうようだ。

交尾器にも基亜種とは、若干だが違いがあるという。


しかし、DNA解析でみると、わりと独立した集団である

らしい。




   
さて、それでは伐採でも見るか・・・と思ったその時・・・



道の向こうからどう見ても虫屋さんな人が歩いてみ

えた。 こんな場所でおや珍しや・・・とご挨拶。


すると少し離れてもう一人連れがいらっしゃるので、

よくよく見れば・・・ な、なんと、このエリアの情報を

下さった本人、ぷよんぷよん星人さんではないかっ!


対馬に来ている事は知っていたが、もうとっくに空港に

向かっているとばかり思っていたので、うれしいサプラ

イズだった。


一緒に歩いていた方はお友達で、なんと石垣で採集

したムネモンウスアオカミキリをペット?として連れ歩く

ちょっと変わった方であった!(笑


ちょうど、そこにeichanもやって来た。





    

どうもすぐ先にヨスジアオのポイントがあるらしいの

だが、いろいろあって採りにくい場所のようで、成果

を聞くといまいちとの事であったので、先ほどのヨスジ

アオの御神木の事を話すと、すぐに行ってみると言う。



もうすぐ夕方という時間帯と、ぷよんぷよん星人さん

御一行は飛行機の時間もあるということで、3人は

急いで御神木へ移動して行った。








またひとりになってしまった びおすけだったが、落ち

着いて伐採木を見る事ができた。



アノ 「元」?特産種がいるであろう伐採木・・・。


目が慣れてくるとすぐに見つけることができた。




   
あちらこちらで交尾しているのやら、一匹で何やら

考え込んでいるのやら、たくさん姿が見られた。




シイタケなどのホダ木の害虫として栽培者からは

害虫扱い。そしてカミキリ屋さんの間でも見た目の

悪さから不人気な可哀そうなカミキリ・・・。




    
ハラアカコブカミキリ

Moechotypa diphysis (Pascoe,1871)



体型はともかくこの体色!特に腹側の黒赤マダラの

模様と、ブツブツした皮膚のような風合いの上翅!


そして極め付けはコノ、意味不明の「毛玉」!!!


不人気なのもうなずけるが、それにもましてとても

インパクトの強いカミキリだ。


今では人為的に分布が広がってしまったらしく、対馬

以外でも見られるようになってしまった。



   
この日は不思議な事にハラアカコブ以外のカミキリ

が見られず、他に見られた甲虫と言えば、この


オオキノコムシの1種

タイショウオオキノコ

Episcapha morawitzi (REITTER)


くらいしか、見られなかった。


くらいしか・・・と言ってもこのタイショウオオキノコは

日本全土に分布するものの稀種として知られている。



だが、何故かこの対馬では「ド」のつく普通種である。

今回の採集行でもいたる場所で見られた。



対馬にはもう1種、キオビオオキノコという、日本では

対馬でしか見れない種類もいるのだが、今回は残念

ながらそれを見る事はできなかった。

かなり変わった種類なのでぜひ見たかったが・・・。




   
さて、それではみんなの御神木のでの成果も気に

なるので、戻ってみよう。


途中で、道端の側溝の気になる場所を見てみた。

ものすごく落ち葉や石が集積した場所があったので

ゴミムシくらいいるであろうと思った。


叩き棒代わりにしている登山ストックで引っかきまわ

してみると・・・




    
「おお!!」



何かイイものが頭をのぞかせているではないか!!


咄嗟に逃げまわり、素早く隠れようとするので、ひとり

で大騒ぎしながら、落葉をひっくり返しまくった!



「コラーー!!逃げるなーーー!!」



ここで結局 ♂、♀ ペアを捕まえる事ができた。


知らない人が見たら、ひとりで側溝と喧嘩をする、

変質者を超えた危険人物として見られ、即、通報

されてしまうことであろう・・・。




   
ツシマカブリモドキ

Carabus (Coptolabrus) fruhstorferi
(ROESCHKE,1900)


対馬の昆虫と言えばすぐに引き合いに出される有名

なオサムシである。

これも対馬に来たからには絶対採りたいムシである。

採集時は泥だらけだったが、後で水洗いしてみると

その真の美しさがあらわれ、うっとりと見つめてしまう

ほどであった。

特に上翅縁の緑色が何とも言えない。


♀の方が体長44.5mmほどもあり、ツシマカブリモドキ

としては、かなり迫力満点の大型個体であった。




    
まったく同じ場所でもう1種、採集することができた。


これも対馬特産亜種で狙っていたオサムシであった。

まさか、カブリモドキと一緒に採れるとは!!


どうも今日はびおすけ、珍しくツイているようだ。




    
ヒメオサムシ対馬亜種

Carabus (Ohomopterus) japonicus tsushimae
BREUNING,1932

通称 ツシマオサムシ


これらを採集するには、トラップを仕掛けないと

いけないか・・・と思っていたので、こうも簡単に

採れてしまうと何かあっけないものを感じた。


しかし、おそらくそれだけ個体数が多いという事

なのではないかと思う。
 



狙っていたオサムシが2種も採れて、ホクホクしなが

ら、ケヤキの御神木へ向かった。


びおすけがオサムシと格闘している間に、一通りの

戦いは済んでしまったようだ。

ぷよんぷよん星人さんたちの姿が見えず、eichanが

ひとりで佇んで御神木を見上げていた。


「どうですか??」

「ヨスジアオ、なんとか採れました!1頭ですが・・・」

「そりゃ、おめでとうございます!
        ・・・・ぷよんぷよん星人さんたちは?」

「時間がヤバイと言いながら空港へ行っちゃいました
        ・・・・が、2頭採られていたようです」


う〜ん、このケヤキ御神木の実力をまざまざと見せ

つけられた気がした。

今回の滞在中、ここは何回か足を運ばなくては。


そろそろ宿にチェクインしなくては。

そしてその後はナイターへと・・・。

それでは引き上げよう。





   
途中で立ち寄った万関橋。

観光スポットのひとつである。



この橋が渡された川は、明治時代に旧日本軍が

艦船を通すために開いた人工の水道・・・

つまり運河である。


ここより北側が上島、南側が下島となっている。





    
万関橋からの東側の景観。

その先は日本海へとつながる。




   
同じく万関橋からの西側の景観。


遠くには原生林のある白嶽が見える。




   
宿にチェックインしてから、晩御飯を食べに行く。

対馬市内では一番にぎやかな場所なのだが・・・。


つい最近まで島で唯一の24時間オープンのコンビニ

はこの通りにしかなかったらしい。


近頃、一本表に新道ができたので、なんとそこには

でかいモ○バーガーが店をかまえている。


掘りにいくつか橋がかかり、柳など水面に垂れる風情

は、ちょっと懐かしい気分にさせられる。




    
対馬最初の晩ご飯は、初日を記念してちょっと奮発。


「対馬荒磯海鮮丼」を食べてみた。


さすがに新鮮な刺身は美味い。


腹ごしらえがすんだら、いざ、ナイターへ。




   
今回の採集旅行の目的として、eichanが挙げていた

のはツシマセダカコブヤハズである。

それを狙うため、原生林の近くで、初日のナイターを

行う事にした。


びおすけは幕の前でボ〜っと立っているだけであった

が、eichanはここを先途と、ヘッドライトひとつで付近

を叩いてまわっていた。

しかし、日中の高かった気温が嘘のように冷え込んで

おり、とても虫が活動しているとは思えなかった。


eichanが熱心に叩いたにも関わらず成果はゼロ。

幕の方も蛾が2匹(!)とジョウカイが2匹(!)という

寂しさであった。

eichan自慢の15万円のHIDライトの佇まいも何か

哀しく見えた・・・。




    
ヒメジョウカイ? 

この夜、幕に飛んできた唯一の甲虫であった。


お〜い、虫たち?どこへ行った〜?


それにしても肌寒い。

風邪をひいてしまいそうだ・・・。


そろそろ引き上げますか・・・・?




    
引き上げようと幕をたたんでいる時、ふと見上げると

原生林の山頂の方が妙に明るかった。

「なんだろう?」

と思っていたが、この後車で走りだしてすぐに判明

したのだが、なんとお月さまの明かりであった。

月齢が虫屋にとっては最悪で、まぶしいほどの月の

明るさだったのだ。


「こりゃ、虫も飛んで来ないわな・・・」


というわけで、対馬の第一日目が終わった。

ナイターはともかく、到着してすぐの快進撃で、なか

なかの成果が上がった日であった。


翌日以降の天気予報が少し心配のタネであったが。




  
  



   
        その2 に続く・・・・




   
        




   
           
 
THE INSECT HUNTER 2015
inserted by FC2 system