THE INSECT HUNTER
2014
0706
神奈川

THE INSECT HUNTER 2014


梅雨に入っても遠出しないでクワる。



 
今年もすでに梅雨入りし、早、7月・・・。


前回、前々回と近場で 『サルナシの主』、『ホオノキの主』 を

それぞれ運よく見つけることができた。


そして、今回のお題は 『クワの主』 である。

また引き続き、似たようなタイトルで始まったのには理由がある。

賢明な皆さんはすでにおわかりかと思うが、場所は少々異なるものの

全て同じエリアでの採集なのだ。



クワの主と言っても、クワは多種類の昆虫のホストとして知られている上に、

この虫ときたら幼虫時代は別の樹種をホストとしているという、なんとも

ややこしい 『主様』 なのだ。

ここまで書いてしまうとわかる人にはもうわかってしまったと思うが・・・!?



虫採りに一緒に行くのは久々の うめちゃんから

「もう出てるよ〜」

という連絡をもらったので、ふたりで様子を見に行くことにした。
   
  
さて、サルナシ、ホオノキに続いてクワの主にも会えるであろうか・・・?






   
ここのところ、梅雨とはいえ不安定な天気が続き、

雨がとにかく多かったので、久々に青い空を見た

気がする・・・。

やはり虫採りの日は、こうでないと・・・ね。




  
歩き始めてすぐにクワがあるので、葉を見上げて

様子を見ると、微妙だがなんとなく食痕らしきもの

も見受けられる。

確かにもう出ているようだ・・・。




   
付近にはカラムシも多く、7時台で気温がまだ上が

りはじめる前にもかかわらず、ラミーカミキリの

姿はぽつぽつと見かける。


普通種とはいえ、相変わらず綺麗なカラーリング。




 
明け方まで雨が降っていたようで、木々の葉は

濡れており、草も露に湿っている。


『クワの主』はイメージ的には日が差して気温が上

がらないと飛ばない気がするので、もし、すでに

いるとすれば居残り組になるのかも・・・。


では・・・ということでクワの葉を少し叩いてみる。




  
落ちてきたのは キボシカミキリ様・・・。

確かにキミも 『クワのひと』 ですな。



 
 
下草に止まっていたのは ビロウドカミキリ様。

チャイロヒゲだったらよかったんだが・・・。




少しずつ日が差し込んでくるようになった。

気温も少しずつ上がり、蒸し暑さが感じられるように

なってきた。


「そろそろか・・・?」などと思っていた、その時。



「あ、あそこっ!」

うめちゃんがクワの樹上部を指差した。




    
おお、あの高い位置に見える、あのシルエットは!




 
う〜〜ん・・・間違いない!

『クワの主』 だっ!



 
  
思ったよりも、早く採れてしまったが・・・


イッシキキモンカミキリ
Glenea centroguttata Fairmaire,1897


一度見たら忘れることのできないこの黒と黄色が

織り成すカラーリング!!

自分はいつも「ロールシャッハテスト」を思い浮か

べてしまうのだが・・・。




   
この一帯、クワはあちらこちらに見られるわけだが

どこのクワにもイッシキキモンがいるというわけで

はないらしい。


いかにもいそうな立派な大木には意外と見られず、

しょぼい小さなクワの木に食痕があったりする。


むろん、幼虫のホストとなるヌルデも近くにある方

が良いのだろうが、いる条件はそればかりでは

ないようである。




   
理由はよくわかないながらも、「よくいる木」という

のは確かにあって、採集効率を考えればそこで

粘ってみるのも手である。


「よくいる木」の前で虫を待つ二人・・・。


せっかく二人居るので、ひとりが虫を追い出し、

飛び出したイッシキキモンをもうひとりが捕る、

という方法も試してみた。




   
葉陰から飛び出してきたのをネットイン!




   
イッシキキモンを狙う うめちゃん選手。




 
ようやく気温が上がり始め、蒸し暑くなってきた。

いろいろな虫たちが飛び始めるようになった。

蒸し暑い!!


オレンジ色の虫をネットインすると、ヒメリンゴ

カミキリであった。なんだか昔はよく採ったが

とても久々に会った気がする・・・。


天気が良い感じになってきたので、さらに良い

ポイントを求めて少し移動。




   
本日のご神木・・・。


帽子がないと辛いほどのカンカン照りに・・・。



  
   
条件が良いことに背中にヌルデを背負っている。

気温の上昇とともに、イッシキキモンも活発に

飛び回るようになってきた。


ネットで葉を掬うと、それに反応してあちこちから

イッシキキモンが飛び出してくる。




   
早速、ゲトー!

♀の大型個体は迫力があり、カッコ良い!




  
クワの葉に止まるイッシキキモンカミキリ。


敏感なカミキリなので、迂闊に近づく事ができない。


本種の綺麗な生態写真をネットでもよく見かけるが

皆さん、どうやって上手く撮っていらっしゃるのか?






   
自分の限界写真・・・。


半分しか見えてないし・・・。




   
ネットの中でなら、生きてるのをなんとか撮れる。




   
う〜〜ん・・・、ロールシャッハしてますね〜。




   
ネットで掬っても次々に飛んでくる。

雨続きだったので、久々の晴れ間に喜び舞って

いるような気さえする。


こちらもそれにつられて夢中になり、ついうっかり

採り過ぎてしまう。


もう、思う存分、採集を堪能させてもらった。

まだ採集を始めて3時間くらいしか経っていないが

本日は打ち止めとした。




   
本日の採集成果。


他にはヘリグロリンゴカミキリや、鳥に食われた

シロスジカミキリの骸などが見られた。



一緒に採集に行ってくれた うめちゃんに感謝。




  
イッシキキモンというと、以前は「8月以降の虫」

というイメージがあったのだが、平地ではこんな

時期から出ていたのだ。割と発生期間が長い虫

とは言え、どおりで晩夏に探しても食痕しか見つ

からないはずだ。

先だって発表された沖縄のネキダリスもそうだが

既成概念に囚われては、新しい発見や経験も叶わ

ないのだと感じた。



・・・で、そろそろ遠出していいですか・・・?




    
END






   
           
 
THE INSECT HUNTER 2014
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