THE INSECT HUNTER
2014
0503
東京

THE INSECT HUNTER 2014


GWは遠出しないでサルナシる。



 
今年のGWは、前半と後半に分かれており、通して長期休暇の人も居る中、

暦どおりに仕事をされていた方も多いかと思われる。


びおすけもそんなひとりで、行きたい時に採集に行けないストレスを溜めつつ、

休みになったら思い切り採集してやるぞ、この野郎!

と考えていたものの、実際に休みに入ると思わぬ用事ができたり、

天気が悪かったりして、何かと思い通りにならぬ。


挙句の果て、道路渋滞予報を調べたら、その渋滞距離のあまりのスゴさに

怖れをなし、とうとう遠出を中止してしまった。


されば、近場で面白そうな場所はないかと考えてみたところ、

虫友のうめちゃんが最近行った場所の話をしていたのを思い出した。


家でぶらぶらしているのも気が引けるので、運動がてら

びおすけも、そこへ行ってみることにした。



    




   
かなり久々にやって来た採集地。

天気良好、気温も高めでよく日に焼けそうだ。


半袖シャツに麦藁帽子を被って、もはや夏の

いでたちで歩き始める。




  
歩き出してすぐに目に付いたのはツチハンミョウ。

ヒメツチハンミョウかな?

春の雑甲虫の代表格みたいな虫である。

石積みの垂直面を落ちそうになりながら不器用

に歩いているのを見て、何となく後を追ってみよう

と思った。




   
観察していると、とうとう下の草地に墜落してしまい

一瞬躊躇してから、慌てて草の下に潜り込んだ。

この♀個体は産卵を控えているようだ。

重たそうに腹を引きずって一生懸命歩く様子は

本人は必死だろうが、傍から見ると愛嬌すら感じ

てしまう。

不恰好だが、何度見ても飽きない雑甲虫である。




 
ツチハンミョウがいた斜面には、可愛いチゴユリが

見られた。

透き通るような花弁が清々しく美しいが、儚げだ。




  
同じ場所でニリンソウも見られた。

二本が寄り添う様子が仲睦まじく微笑ましい。


春の野草は野趣に富みながらも情緒的だ。



 
 
イロハモミジがあり、まだ花が咲いている様子。

これは掬ってみなくちゃ、とこれまた久々に竿と網

をするする・・・・と伸ばしてみる。




掬って網の中を見ると、花殻に混ざってヒナルリハナ

カミキリや、キバネニセハムシハナカミキリ、ヒメクロ

トラカミキリ、クビナガムシ、ナミテントウなど、全く

予想通りの虫が入っていた。

全てこのエリアでは過去確認済みの種類である。

「・・・・・・・」


無言で全てリリース・・・。




    
他のモミジにも気温が上がるにつれ、虫が集まって

きているようだが、これといって面白そうな虫は来て

いないようだ。

コアオハナムグリやハムシダマシなどの、これまた

過去確認済みの虫ばかりであった。


雑甲虫のそれも普通種ばかりだが、何もいないより

はるかにマシである。 これらもモチベーションの

維持のために必要なファクターなのである。




 
ただ、あまりに多すぎると、うんざりしてしまう・・・。


この日一番多く見られたのは、アカハネムシの

仲間たち。

小型のものから大型の種類まで色々見られたが、

まるで彼らの楽園かと思うくらい数が多かった。



 
  
ニホンベニコメツキだと思うが、かなり小型で

普段見るのと少し感じが違っていた個体。


一応気になるものは、雑甲虫でも採集するのだ。




   
古い切り株にいたのはナガニジゴミムシダマシ。

普通種で、当然採集対象からははずれている。

しかし普通種ながら、何回撮ってもうまく撮れない

虫のひとつだ。

この独特の油が滲んだような虹色がどうしても

写せない・・・。


・・・・と、雑甲虫に思いを馳せている場合ではない。

今日の目的はこれらの虫ではないのだ。




   
これだ、これだ。

ようやく見つけることができた。


この場所ではあまり見かける機会が多くない植物。

伐採されたサルナシである。


カミキリ好きの諸氏は、これでもう何の虫を探して

いるのかが、おわかりになったかと思う。




   
しかし、このサルナシは、まだ伐られてからさほど

時間が経過していないようであった。


これは来年以降の楽しみにしておいて、うめちゃん

情報にあったエリアに行ってみることにした。




   
うめちゃん情報にあったエリアに着き、サルナシ

を探すもなかなか見つからない。


ようやく頭上にぶら下がっているサルナシを発見。

この近くに材があるはずだ。




 
かなり太い蔓なので、このサイズの枯れ蔓が

あればかなり期待は大きい。


ほどなくうめちゃんが言っていた材を見つける

ことができた。




   
見つけることがあっても、「状態の良い」材には

なかなか巡り合えない、このサルナシ。

この場所では特に難しい。


うめちゃんも散々歩き回ってようやく見つけた

らしいが、有難いことに全部手をつけずに少し

残しておいてくれたのだ。


さて、『サルナシの主』 は姿を見せてくれるのか?




  
はやる気持ちを抑えて、早速ナイフでひと削り・・・。

本当に一発で蛹の姿を拝むことができた!感謝!



ムネモンヤツボシカミキリ
Saperda (Lopezcolonia) tetrastigma bates,1879


サイズや体型からして♂個体のようだ。

材から蛹を取り出し、持ち帰ることにした。




   
そして、もう一頭。

今度はだいぶ体の厚みがある蛹が出てきた。

♀個体のようだが、やや小さめである。


もしかしたら、もう成虫の姿が拝めるかと思った

が、若干時期的に早かったようだ。




   
さらに、もう一頭。

今度はやや大きめの♀個体か? 



撮影していると知らぬ間にアカハネムシが近寄って

きて、なにやら探っている様子。




   
今度はさらに大型の♀個体。

今日一番大きな個体であった。


このうめちゃんが残しておいてくれた材からは、

結果として蛹 6つと前蛹 1つを得ることができた。

ムネモン材としては、かなり良い物件であったと

言えるだろう。




  
採集した蛹たちは、急遽用意していた人工蛹室

に全て収めた。


100円ショップで買った目の細かいスポンジを

切って作っておいたものである。




   
蛹を入れたら、現地で採ってきたサルナシの

樹皮を蓋として被せ、タッパーに収めて完了。




  
『ホオノキの主』も出ているんじゃないかと探して

みたが、残念ながら見当たらない。


ものすごく高い位置に食痕らしきものが見える

ような見えないような・・・。


また次の機会に探すことにしよう。




   
遠出をせずに、近場でもこれだけ楽しめる場所が

あるということは、本当に幸せな事だ。


目的も達成でき、情報をくれた うめちゃんに感謝。




  





  
帰宅してからチェックすると、かなり黒ずんでいた

蛹が1頭 早くも羽化していた!


まだ黄色くないが、一応黒い紋は確認。







   
急遽作った人工蛹室だったが、どうやら無事に

羽化させることができて良かった。


残りの蛹も、みな、無事羽化させたいものだ・・・。




  
羽化したら後食させようと思っていたが、サルナシ

の葉を取ってくるのを忘れたので、ゴールデンキウイ

の皮を代用で与えてみようかと思う・・・。


果肉が黄色い品種なので、ムネモンヤツボシも

これを食べればきっと、綺麗な黄色にな・・・

・・・・・・

・・・るわけないか・・・?!



   
END


   


 
GWに遠出しない代わりに(?)買ってもらった

iPad mini 用ケースだっ!→

甲虫図鑑柄のグラフィック生地がマニア心を

くすぐるのだっ!

これは、iPad mini用なので面積が小さいけど、

このシリーズのiPad用やMacBook用の大判

サイズのものは甲虫だらけで迫力満点!






   
           
 
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