THE INSECT HUNTER
2014
0201
静岡

THE INSECT HUNTER 2014


ご当地オサ掘りをする。(静岡編)
  



『うなぎパイが食べた〜い!』





突然、奥さんが言い出すので、面食らった。

「うなぎパイ」というと、アレですな。 あの、浜名湖名産のお菓子だ。

あのお菓子、確かパッケージに

夜のお菓子」

という、なんとも意味深なキャッチコピーが書かれているんだよな。


何はともあれ、他ならぬ奥さんが食べたいというんじゃ、いた仕方ない。

はるばる、静岡まで買いに行ってこようじゃないですか・・・・。



(びおすけの心の声)

・・・・ふふふっ・・・

ただ静岡までお菓子を買いに行かされる びおすけ様じゃないぜ。

どうせ行くならオサ掘りしちゃおうじゃないの!?

あちら方面には、前から欲しかった特産オサムシがいっぱいいるもんね。

とりあえず、採りやすそうなのを狙ってみるか・・・。

・・・くっくっくっ・・・





それじゃあ、早速行ってくるよ〜!

うなぎパイ、楽しみに待っててね〜!!









   
ふう・・・ わかってはいたけど、やはり横浜から

わざわざお菓子を買いに来る距離じゃないよなぁ〜。


ああ、疲れた・・・。


とりあえず、高速道路降りようかな。




  
地図を見て、なんとなく緑の多そうな場所にやって

きたけど、なんだか乾燥してるなぁ。


スギやヒノキの植林に、落葉樹が少し混ざった林。

雰囲気的にはそんなに悪くはないのだけど・・・。




   
赤腐れした朽木がところどころにある・・・。

ネブトクワガタ、いないかな〜・・・

『おいおい、早くも目的が逸脱してるじゃん・・・』と

自分に突っ込みを入れながら、朽木を崩してみる。


しばらく探してみたが、そうそう見つかるわけがない。


せいぜいプテロ系のゴミムシが出てきたくらいだ。




 
・・・やっぱり片手間に探したんじゃ見つからない。


ちゃんと 『ご当地オサその1』 を探そう・・・、と

思い直し、まじめに探索することにした。



  
良さそうな崖もあるけど、パサパサに乾燥してる。

でも、間違いなく「いる」気配がする。

シダなどの下草も多いので、そのあたりを攻めて

みたら・・・。


とにかく掘る場所があるんだから、掘るしかない。

しかし、出ないんだな、これが・・・。



 
 
なんで、掘っても掘っても出ないんだろー。


ふと、今までわりと崖の高い位置を探していたので

気やすめに低い膝くらいの高さの崖を掘ってみた。

すると・・・・


          「・・・出た・・・」


屈折一時間、やっと最初の1頭が出た!

やはり、この瞬間は最高の気分だ。




「ご当地オサムシ その1」

静岡県掛川市のカケガワオサ・・・。




カケガワオサムシ基亜種

Carabus (Ohomopterus) komiyai komiyai
(ISHIKAWA,1966)



シズオカオサに似た感じだが、ややスリムな体型?

光沢もシズオカに比べてにぶいようだ。




    
掘り当てたのは、こんな感じの場所。

やはりシダなどの下草の根元に潜んでいた。


いる場所がわかれば、こちらのもの・・・。うひっ!




 
この周辺の地質は、更新世に大井川の扇状地

堆積物が隆起してできたもので、今回見かけた

ほとんどの崖が、礫岩を非常に多く含んでおり、

掘りにくいこと、この上ない。

手鍬の刃が小石に当たりまくって欠けてしまい

そうだ。

手鍬を入れるたびに「カチーン、カチーン」という

硬い音が響きわたる。

だから、一回手鍬が入ったら、そのまま手前に

引いて、土を掻き落とす。


掘る・・・というより崩す、といった感じだろうか。


 

この場所で結局、3♂♂3♀♀採集できたが、

採れたのは、最初に採れた場所の前後20m

くらいの範囲のみであった。


はじめは出なくて、あきらめかけてNULLを覚悟

したほどだったが、いる雰囲気も把握できたし、

これで十分だ。




   
今日は季節のわりには暖かかったので、掘り出す

とすぐ活発に動き始めるほどであった。





さて、次の 『ご当地オサその2』を求めて移動する

ことにしよう・・・。




   





やはり、静岡と言えば 「お茶」。

とにかくお茶の段々畑があちこちに見られる。



というわけで、目的地に着いた。




   
さて、ここは静岡県磐田市。


ここでも狙いのオサムシに出会えるだろうか!?

あまり山の上行っちゃうと乾燥してそうだから、

やはり下のほうがよいのだろうか・・・?


いろいろと考えつつ出撃する。




 
周辺を少し探索するが、思ったとおり乾燥している

場所が多い。


土質もパサパサ、スカスカした感じでどうも雰囲気

がイマイチだ。




  
で、いるとすれば、ここしかないっ!と思える場所

を絞った。


それすなわち、このあたりだ。

タケとササの根元で、ものすごく掘りにくそうだが、

実は虫にとっては、最高の隠れ場所となるのだ。




   
表面に積もったササの枯葉をどけて掘り始める。

思ったとおり、タケやササの根が邪魔で掘りにくい

が、土質は他と異なり、湿度が保たれている。


早速、アトボシアオゴミムシが姿をあらわした。


ゴミムシが出れば、オサムシまで近いぞ!!




   
しかし、出てくるのはスジアオゴミやミズギワゴミ、

ルイスオオゴミなどのゴミムシばかり。


すぐ近くにいそうなんだが・・・!!


その時、例のあの、オサムシ特有の「良い香り」が

あたりに漂い始めたではないかっ!!


         「・・・キタ!!・・・」




   
「ご当地オサムシ その2」

静岡県磐田市のイワタオサ・・・。




カケガワオサムシ磐田原亜種
通称、イワタオサムシ

Carabus (Ohomopterus) komiyai matsunagai
(IMURA,2008)



カケガワオサ基亜種に比べて体が大きく幅もあり

たいへん立派に見える。 体色も赤みが強い。




  
河川と河川にはさまれた、磐田原台地に生息する

かなり局地的な、「ご当地オサムシ」だ。


これも、前から見てみたかったんだ〜!


イワタオサムシ、2♂♂1♀ 採集。





   
と、いうわけで、なんとか 「ご当地オサムシ」を

見つけることができた。

またいずれ他所の土地の「ご当地オサ」を掘って

みたいと思う。


え?奥さんに頼まれた肝心の、「うなぎパイ」は

どうしたかって?

もちろん、しっかりとゲトーしましたよ!

しかし、「夜のお菓子」、て・・・。




  

カケガワオサムシ基亜種

Carabus (Ohomopterus) komiyai komiyai
(ISHIKAWA,1966)


左:♂  右:♀




   
カケガワオサムシ基亜種

Carabus (Ohomopterus) komiyai komiyai
(ISHIKAWA,1966)


♂交尾器 penis、指状片




  

カケガワオサムシ磐田原亜種
通称、イワタオサムシ

Carabus (Ohomopterus) komiyai matsunagai
(IMURA,2008)


左:♂  右:♀




   

カケガワオサムシ磐田原亜種
通称、イワタオサムシ

Carabus (Ohomopterus) komiyai matsunagai
(IMURA,2008


♂交尾器 penis、指状片



   





    
(本日のおまけ)

■ 高速道路SAのガチャポンでゲトーした
  テントウムシフィギュア(裏面磁石つき)


思わず目を引いて、ガチャポンしてしまった。

色々な種類があったので、2回やったら、同じ

種類が当たってしまった・・・。 ガックシ・・・。




    
小さいけれど、なかなかリアルにできている。

完成度、かなり高し。 

雑甲虫好きのあなたに、おすすめです。




  
END




   
           
 
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