THE INSECT HUNTER
2012
0630
長野

THE INSECT HUNTER 2012

    
亜高山でマタタビる。
  




昨年、ちょうどこの時期に eichan と訪れた長野県某亜高山帯・・・。


なんとかアラメハナは採る事ができましたが、マタタビが結構あるにもかかわらず、

マタタビの主に出逢う事はできませんでした・・・。


今回は 『長野県産のマタタビの主がどうしても見たい!』

ということで、 eichan とリベンジしに行きました。


他にもナナカマドの花が咲いてれば、面白い虫が採れるかもしれません。


現地で eichan と待ち合わせ、いざ出発です!






   
梅雨の最中にもかかわらず、今日はどうにか

良い天気になりそうです。


亜高山帯の景色は、独特のそう快感があります。

単にドライブするだけでも本当に気持ちがイイです。


針葉樹が多いおかげで、フィトンチッドが適量に

空気中に含まれているのかもしれませんね。




  
そうそう、ちょっと手前でキツネに出会いました。

こうやって突然目の前に出現されると上手く撮影

できないものですね。


よくUMA(未確認生物)を撮ったと言われる写真も

ボケボケだったりしますが、それもなんとなく理解

できるような気がします。


個人的にはニホンオオカミに会ってみたいですね。

そーいえば、雪男の正体はクマだったとか・・・。

なんだか、ちょっとガッカリです。




 
・・・などと、びおすけが妄想にひたっていると・・・


携帯 「♪♪♪♪・・・・」


一足先に現地に到着していた eichanからです。


びお 「おはよーございます!」

eich  「おはよーございます。ところでね、マタタビ
     を掬ってたらね、《大きなヒナルリハナ》が
     採れましたよ・・・。ふふふふふ・・・・。」

びお 「げっ!も・・・・もう!?
     ま・・・まずはおめでとうございます・・・」


い・・・いきなり採れちゃったみたいです・・・。




  
とりあえず、eichanと合流すると、2頭追加しており

すでに3頭採れたとか!

もしかしたら、本当にヒナルリハナなんじゃないか

と意地悪な想像をしてたら・・・3頭ともちゃんと

した(?)立派なニセハムシハナじゃないですか!

しかも生態撮影中に1頭逃がしちゃったとか!?


びお「こりゃ立派な黒いピックニセハムシですね!」

eich 「じゃ〜、ビッグニセハムシハナということで!」


ええ〜・・・ちょっと!ちょっと!!

ここで採集記、終わっちゃうじゃないですか・・・。



  
 
びおすけ未採集のまま・・・というのもカッコつかない

ので、一応マタタビの花を掬うもののピドニアしか

入りませんでした・・・。


しかし、うまい具合に?eichanが1頭逃がしたという

ことなので、そいつが夕方また来るかもしれません。

まだ望みはあります!




 eichanはこの写真の撮影中にヤツを逃がした
 らしいです・・・→

 


   
Photo by eichan
さて、eichanと合流後、とりあえずナナカマドの花を

見に行くことにして、車を先に進めます・・・が・・・、

ナナカマドの状態を確認しながら走るうちに、徐々に

顔面が蒼白になっていくのがわかりました。


例年カミキリがたくさん集まっているあの木、この木

どれも花がまだ咲いていないのです!

これにはまいりました・・・。ナナカマドの花が咲いて

いないと採集成果にかなりひびいてきます。


eichanと相談して、昼までマタタビの花を掬う事に

して、昨年見つけた良さ気な場所に移動しました。



 
 
途中、オガラバナの花が咲いていたので掬って

みると、ピドニアが2〜3頭ネットに入りますが、

やはりナナカマドの「集虫力」に比べると劣って

いるのか、あの虫の賑わいは全く感じられません。



周囲はあいかわらずブヨだけは、多いのですが・・・。



やはりマタタビの花に賭けるとしますか・・・。




さて、車を置いてマタタビを掬いに行きます。

こちらのマタタビの状態はどうでしょうか・・・?


eichanが先にとりついたマタタビは花つきが

イマイチのようです。




  
びおすけも狙っていたマタタビにたどりつきました。

見ると花は満開でちょうど食べ頃って感じです!

期待に胸を膨らませながら、竿を伸ばします。


一通り花を掬って、わくわくしながら手元に戻すと・・・


「・・・ん? ・・・んん??  あれ?あれ?」


なんと、驚いた事に網の中には虫がひとつも入って

いないじゃないですか!? こんなバカな??




 
あまりの事に呆気に取られながら、びおすけは

先を歩いて別のマタタビを掬いますが、そちらも

虫がいません。

花の状態は良いのになぜ!?


eichanも移動して別のマタタビを探しますが、どの

マタタビを掬っても全然ダメみたいです・・・。


一体、何が起きているのか!?




  
マタタビには、雄株、雌株の区別があり、さらに

両方の特徴を持つ両性株というのがあります。


花粉を持つ雄株とか、実のなる両性株や雌株など

それぞれの特徴があるので、一見同じに見えても

昆虫から見ると好き嫌いがあるのかもしれません。


ニハムシハナなどは実をかじることもあるという

事なので、花粉があって実もなる両性株が好み

だったりするのかもしれませんね〜?


 

仕方がないので道を戻りながら、途中で見つけた

終わりかけのカンボクの花を掬うとハチや甲虫が

バッと飛び回りました!


なかなかいい感じ!

ですが、しょせんは終わりかけの花・・・。


ムネアカクロハナが数頭見られただけでした・・・。




一方、 eichanは微妙に咲いているナナカマドを

見つけてピニボラを採集していました。

う〜ん・・・やるなぁ〜・・・。


びおすけも同じナナカマドを掬いますが、ピドニア

やツマグロハナなどしか入りません。



だめですね〜。




   
Photo by eichan

他にもわずかに花をつけたナナカマドが数本ある

のですが、これまた昆虫の嗜好性の問題なのか?

虫が来ている花と来ていない花が明確に分かれ

ているようです。


やはり良い虫を採るには、このへんの「鼻」が

利かないとだめですね〜。


そうこうしているうちに、もうお昼です。




 
eichanがピニボラを採ったナナカマドを見つめる

びおすけ →




さて、そろそろアラメを探しに行きますか・・・。




  
Photo by eichan
遠くに見えるは、アラメの棲む森・・・




   
早速、怪しい立ち枯れを見て回る eichan 。




  
やたらと寄生蜂が集まっている立ち枯れを

見ると、ハイイロハナのペアがいました。


写真を撮って、採ろうとしたら・・・

飛んで逃げちゃいました・・・。




   
シカに樹皮を加害された木が多いのですが、

こういった木にもアラメは来るらしいので、

丹念に1本々見て回ります。





   
されど、アラメはなかなか姿を見せません。

原生林の奥まで入り込んでも見つからないので

発生時期とずれたかと思い、びおすけは来た道を

戻ることにしました。


一方、eichanはいつもの 「しつこさ?」を発揮して

粘りに粘って探した結果、見事にアラメの大きな

♀を見つける事に成功しちゃいました!


う〜ん・・・やるなぁ〜・・。




   


eichan が撮影した生態写真です。


矢印の部分にアラメがとまっているのですが・・・




  
Photo by eichan
上の個体に近寄って撮影した写真です。

う〜ん!巨大な♀!

産卵管を樹皮下に差し込んで、産卵をしているのを

観察したそうです。


う〜ん・・・やるなぁ〜・・・。




  
Photo by eichan
eichan がアラメの撮影をしている頃、びおすけは

先ほどハイイロハナに逃げられた立ち枯れの前で

休んでいました。


何気に立ち枯れを見上げていると、上から何か

幹をつたって降りてくるではないですか。


「・・・!もしかしてアラメ??」




   
目の前の高さまで下りたところを、ひょいと

つまんで確認すると、ハイイロハナでした・・・。


さっき逃がした個体が戻ってきたのかな?




  
また同じ木を見上げていると、またもや何か

が幹をつたって降りてきます!


今度は少し大きいので、今度こそアラメか!?

と思って、ひょいとつまんで確認!


しかし、またもやハイイロハナで先ほどの♂

よりも大きな♀でした・・・。




  
ハイイロハナカミキリ
Rhagium japonicum Bates,1884



いいんです、いいんです!

びおすけはアラメに負けないくらいハイイロハナ

が好きなのでっ!!

負け惜しみではありませんよ!!




  
   
ちなみにこのエリアでは、標高2100m付近で

ハイイロハナが採れますが、少し下って標高

1500mまで行くとホンドニセハイイロハナが

採れます。


ホンドニセハイイロハナ (一昨年、同地で撮影)→




  
その後、薪でハイイロハナを追加し、eichan も

1頭採ったところで、時間は16時半。

そろそろマタタビの主がマタタビに来ていても

良い頃です。

アラメの森に別れを告げて、マタタビポイントに

移動します。




   
だいぶ薄暗くなってきましたが、なんとか花は

確認できます。

eichan に場所を譲ってもらって、花を掬います

が、ピドニアしか入りません・・・。

eichan が朝ニセハムシがいたのはそっちの

花だよ・・・と指差したあたりを掬ってみます。


ネットの中をのぞくと、やはり、ピドニアだけ・・・

いやっ?何か黒い虫が葉の影に隠れていました!




  
びお 「キターーー!!」

eich  「キターーー!!」


ネットの中を走り回っているのは、まぎれもない

ニセハムシハナ!!


二人同時に、「グッジョブ・サイン」 !!




  
ニセハムシハナカミキリ
Lemula japonica Tamanuki,1939



あ〜、よかったぁ〜!!

なんとか1頭ですが採れました・・・。

ここは、 eichan に感謝、感謝、です!


しかし、何度見てもシブいカミキリですね〜。

標高1700mなので、ギリで亜高山・・・かな?

もう少し追加が欲しいところですが、今日は

とりあえず、これで良しとしましょう・・。




今回は、ナナカマドなどの花での成果がほとんど

望めなかったので、きつい採集になりましたが、

何とか当初の目的を果たす事ができました。


びおすけも eichan のように「花をかぎわける鼻」

があればよいのですが・・・。


とりあえず、凡人は凡人なりにがんばりたいと思う

今日この頃なのでありました。




    

本日の成果

ナガバヒメハナカミキリ 5exs.
キベリクロヒメハナカミキリ 1ex.
チャイロヒメハナカミキリ 3exs.
ヨコモンヒメハナカミキリ 4exs.
ハクサンシラネヒメハナカミキリ 2exs.
セスジヒメハナカミキリ 1ex.
シンシュウヒメハナカミキリ 1ex.
アサマヒメハナカミキリ 1ex.
ミヤマヒメハナkミキリ 2exs.
オヤマヒメハナカミキリ 2exs.
フタオビノミハナカミキリ 1ex.
オオヒメハナカミキリ 1ex.

ニセハムシハナカミキリ 1ex.
ハイイロハナカミキリ 3exs.
ムネアカクロハナカミキリ 3exs.
カラカネハナカミキリ 1ex.
ツマグロハナカミキリ 1ex.
シナノクロフカミキリ 1ex.
ヘリグロベニカミキリ 1ex.

マエグロチビオオキノコ 1ex.
ツマグロツツシンクイ 1ex.
   




   




   
            END
 
THE INSECT HUNTER 2012


   
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