THE INSECT HUNTER
2012
0527
山梨

THE INSECT HUNTER 2012

ちょこっとカシワる。  




宮沢賢治が書いた「かしわばやしの夜」という童話がある。


宮沢賢治の作品の中でも特に幻想的で不思議な世界を描いた童話だが、

びおすけは 「カシワ」 と聞くとすぐにこのお話を思い出してしまい、

カシワという木に対して、何か不思議かつ不気味なイメージを持っている。


カシワという木は視覚的にも一風変わっているところがあり、

春に新芽が出るまでは、真冬でも枯葉を落とさないため、大きくて茶色い

見た目不気味な枯葉が、いつまでもしつこくぶらさがっているのだ。


まあ、わかりやすく言えば 「ダヨ〜〜ン」 とした感じかな・・・?
(え?わかりにくいですか・・・?)


しかし、このような性質から「子孫繁栄」の象徴として、古くから縁起の

良い木として扱われてきた。端午の節句でお供えされる「かしわ餅」も、

このあたりが由来となっているらしい。


一方、一般に虫屋さんの立場で言うと、ハヤシミドリやウラジロミドリなどの

ゼフィルス類と深いかかわりのある「良い木」としてイメージされているだろう。


いずれにせよ、びおすけにとっては、不気味だし、かしわ餅もあまり

好きではないので、あまり良いイメージのない木なのだ・・・。




ともあれ、今回のお題は、そんなカシワにつく地味な虫のひとつである。







   
これがそのカシワの葉・・・・大きくて良く目立つ。

この「ダヨ〜〜ン」とした感じがなんとも言えない。




  
目的地までは湿度の保たれた林道を進む。

虫がいそうな気配がするので、ちょっと好ましい気

もするのだが・・・

そもそも、びおすけは先のとおり、カシワがあまり

好きではないので、少々足取りが重い。




 
地表を急ぎ足でやってくる虫がいたので、STOP!

させて、チェック!


マルバネオサムシ
Carabus albrechti okumurai (Ishikawa, 1965)


小さなオサムシ・・・。で、迷わずGET!


その後も何頭か地面を歩いているのを見かけたが、

不覚にも逃げられた。

けっこう昼間から活動しているのだね?



  
 
いつもなら、目的地に着くまでにあっちこっちと

叩いたり掬ったりして歩いて、結局何も採れず、

目的地に着くころには肉体的にも精神的にも

疲労しちゃうのだが、今回は「その虫だけっ!」

と決めているので、ひたすら歩く(ただし、足取り

は重い)。


実はここのところ、「目的の虫が採れない病」が

再発しているので、ここらで心機一転しないとね!

という心境なのです。



 
 
そして、到着・・・。




さて、カシワの木はあるのかな・・?、と・・・。




  
あ、あった! すぐに見つかった。

う〜〜ん、あちらやこちらにありますね。


そして、やはりここでも 「ダヨ〜〜ン」としている。




 
粗朶もあるので、ちょっと叩きたくなっちゃう・・・。


と、いうわけで、叩く。


 

「・・・・!!・・・・」

・・・。


一瞬、はやくもGET!かと思ったが、違った・・・。


シロオビゴマフカミキリ
Falsomesosella gracilior (Bates,1884)





他にもタダゴマフなどもいたが、見なかった事に

して、良さそうなカシワを叩いてみる。


でも、落ちてくるのは カシワクチブトゾウムシ

とか、ハサミムシとか、カメムシとかアリとか・・・




   
なんとかクチキムシ・・・(同定しろよ!



他には、毛虫(たぶんマイマイガの幼虫)が

やたらと大量に落ちてくる・・・。


ポタ、ポタ、ポタ、ポタ・・・・・ うう!カユイ!


マイマイガには毒性が無いとされているが、

皮膚の弱い人はかぶれる場合があるようだ。




 
こげなとこも叩いてみるべぇ〜・・・。


ポタ、ポタ、ポタ、ポタ・・・・  相変わらず毛虫が・・・


うう!カユイ!!




  
「・・・・おろ?」


毛虫と一緒に地味〜な色合いの虫が落ちてきた。


ああああ!

これか!? これなのか??!




   
キタコレ!!


(チョー久々・・・)




  
チャバネクロツツカミキリ

Anaesthetis confossicollis Baeckmann,1903




なんと表現したらよいのか・・・

なんとも大人のテイストを漂わすシブいカミキリだ。

このチャバネ・・・というとゴキブリぽいので、あえて

チョコレート色・・・ショコラとでも言いましょうか・・・。


このショコラな感じが、アンティークな雰囲気を醸し

出している・・・ような気もする・・・。

(自分でもだんだん何を言っているのかわからなく

なってきた・・・)




   



これに勢いづいて、カシワはたくさんありそうなの

で、いろいろと叩いたり、掬ったりしてみるものの、

なかなか追加が得られない。




   
そしてまた、こんなちんけな、カシワ・・・。


ダメモトで・・・叩いてみる。




   
「あ・・・」




やっと追加が採れた。


ふぅ〜・・・・・・なんとなく、もう満足・・・。




   
その場をあとにして、少し移動して別の場所も

探してみたが、追加は得られなかった。



  
   
腕時計を見たら、まだ朝の9時ごろ(!)だったが、

暑くなってきたので、早々に逃げ帰る事にした。


やっと、長年の探しものに出逢うことができた・・・。

これも相棒のくれた「お守り」のおかげかな・・・?


目的も果たせたし、少しだけカシワの木が好きに

なった びおすけなのであった・・・。


で、・・・いよいよ

本格的なシーズンが、始まろうとしている・・・。




   

本日の成果

チャバネクロツツカミキリ 2exs

シロオビゴマフカミキリ 1ex

マルバネオサムシ 1ex

カシワクチブトゾウムシ 1ex

キスジコガネ 2exs

ナガタマムシの1種 2exs
   




   




   
            END
 
THE INSECT HUNTER 2012
inserted by FC2 system