THE INSECT HUNTER
2012
0408
神奈川

THE INSECT HUNTER 2012


今年最初のカミキリムシに逢う
  



前回の採集記からずいぶんと間が開いてしまったが、どうぞお許しを。



歳を経るにしたがって、冬場の採集が次第に苦手となってきた事に

我ながら情けなく思う次第だが、そもそも持って生まれた性分が怠け者で

ある事に加えて、寒いのも暑いのも苦手という我儘な体質に更に拍車が

かかり、もはや厳冬期の採集は無理!と宣言しちゃおうかな?と思うくらい、

今年の冬は寒さが厳しく感じられ、フィールドにはほとんど出る事もなく、

いつの間にやら春めいてきてしまった今日この頃.・・・・。

いかがお過ごしでしょうか・・・。




と、言い訳はこれくらいにして、そろそろ暖かくなってきたので、活動再開

しようかなと思っておりますので、今後とも生温かい目で見守ってください。





で、都内では遅ればせながら桜も満開。

お花見シーズン真っ盛りという事で、この時期にカミキリ屋のはしくれとして

何を探そうかと思えば、最早アレしか思い浮かばない。




《花粉症の使者》


・・・その名も、スギカミキリ様 である。
 

 
スギカミキリ様の名所も数あれど、やや早いかな?と思われるヒラヤマコブハナ様も

一緒に見られる場所と言えば、もはやわかる人にはわかってしまう、あの場所であります。



さて、朝から陽射しも眩しく天気も良いし、

やれうれしや、とばかりに目的地に赴けば・・・


何とも意外なことに・・・






   
桜(ソメイヨシノ)・・・まだ開花していないがね!!



いくら街中からは離れているとはいえ、ここまで

「季節」がずれているとは想像していなかった。


せいぜい三分咲きくらいかな〜と思っていた自分

が甘かった! ・・・う〜ん・・・




  
と、なるとですよ・・・、お花見はきびしい・・・じゃなくて

ヒラヤマさんはきびしいかなぁ〜・・。


気を取り直して、まわりを見ると雑多な材が積まれ

ている場所があった。


広葉樹材もあるので、GWくらいになると、いろいろな

虫が来そうで楽しそうな気がする。




 
ポコポコと穴が開いてはいるが、スギ様のお姿は

見当たらない。

ここは近年スギカミキリ様が大量発生したらしいが、

まだいくらか残った個体がいそう・・・。



  
 
それにしても冬枯れのままの山は寂しい・・・。

もう、春なのにね〜・・・。



 
 
まだ 梅 が満開だものよ。

朝とはいえ、普通に寒いし。


ちょっと手袋が欲しいかな?と思うくらい手が冷たい。




枯れた風景に目立つ黄色。

早春の代表的な花のひとつ、レンギョウ。

今はまだ、これといった虫が訪れている様子は無い。




  
とりあえず、ヒラヤマコブハナ様から探してみる。


例年ならばここいらの木々も、もうちょっと葉が展開

しているはずなのだが。





 
やれ、どっこいしょ。


と、崖をよじ登って斜面のアカメガシワの洞など

見て回るがヒラヤマ様のお姿は全く皆無であった。

ていうか、どうも数年前に比べてアカメガシワ自体

の数が減っている。


ヒラヤマ様はあきらめて、スギ様捜索に切り替える。


 

林縁のスギを見つめていると、2mくらいの高さの

浮いた樹皮が気になる。

棒で軽く樹皮を持ち上げると、案の定スギ様のお姿

を垣間見る事が出来た。


「いた、いた」


下に叩き網をあてがい、万一落ちても大丈夫なよう

に準備を整えた上で、樹皮を一気に持ち上げる。

スギ様は足場を失い、あえなく落下!




「ああっ!」


一旦は思惑通り、叩き網の上に落ちたのだが、

勢い余って、トランポリンのように跳ね、綺麗な

弧を描いて、足もとの地面に落ちてしまった!!


「ぎゃっ!!!」


こうなると、落ち葉とかにまぎれてしまい、老眼で

近視で乱視な びおすけにとっては、採り逃がした

も同然。しかし、あきらめきれずにしつこく探してい

ると、ラッキーな事に5分ほどして、やっと見つける

事ができた・・・。




   
今さら、標本写真を載せるまでもないのだが・・・

これぞ、花粉症の使者・・・



           スギカミキリ
   Semanotus japonicus (Lacordaire,1869)




うれしいことに、今まであまり縁の無い♀であった。




 
スギカミキリがもっといるかと思いきや、他所の

樹皮めくりや、木の根もとを探しても、ついにこの

1頭しか見つける事ができなかった。


たまに動くものがいても、カメムシやゴキブリばかり

であった。


それでもとりあえず、NULLはまぬがれ、今年初めて

のカミキリに出逢う事ができた・・・。




  
あとは、キブシを叩いたり、土場を見たりしたが、

これといった成果もないので、すっかりお散歩気分

となり、ただのんびりと散策して歩くことにした。




   
冬枯れの林の中で鮮やかな赤色がひと際目立つ、

アオキの実。


もう春だと言うのに、鳥に食べられもせず、綺麗

なまま残されていた。




  
足もとの枯れ草の中に動く虫がいたので、見ると

イタドリハムシであった。


どこに行っても見かけるお馴染みの種類だが、

むしろそのためか、早春に見る個体はなぜか懐か

しく感じられる。




   
寒いながらも気温が徐々に上がってくると、早春の

蝶たちも動き出す。そのひとつ、ミヤマセセリ。


その他にルリタテハやコツバメが見られた。




   
通り道にあった肥料小屋の骨組みが、アーキテク

チャーな雰囲気でとてもカッコよかった。

思わずパチリ。



ここいらで、今日は早めに切り上げることにした。




   
なんとか今年最初のカミキリを見つける事はできた

けど、例年と比べると季節のズレがあるみたいだ。



でもこれでやっと、エンジンがかかった・・・かな??




   




   




   
            END
 
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