THE INSECT HUNTER
2011
0918
長野

THE INSECT HUNTER 2011


いよいよ秋なので、ながのる。
  



日中はまだまだ暑いけど、朝晩は秋めいた風が感じられるようになった今日この頃。

皆さんいかがお過ごしでしょうか?


びおすけ です。




オオトラに翻弄され、惑わされ、結局お目にかかれなかったという皆さん(びおすけも含めて)!

オオトラの出番も終わり、やっと、本格的な、「コブ叩き」のシーズンが廻ってきましたよ!

さあ!皆さん! オオトラで食らった屈辱を、「コブ叩き」で晴らそうじゃありませんかっ!




かく言う、びおすけは昨年のリベンジを果たすべく、一路長野へと向かい、

コブヤハズ・フジコブヤハズの分布接点と、アカガネカミキリの生息地を訪ねました。


家からだと結構時間がかかり、一日コースになるため、

ドライブ&観光も兼ねて奥さんも同行する事になりましたが、

こんなお気楽モードで、リベンジは叶うのでしょうか!?
 




果たして、その結果は!?


 





   
まあ、今回は(・・・も??)こんなお気楽モードなの

で、当然なのですが新規開拓とかそういった気合い

の入ったものではなく、目的地は2ヶ所ですが、両方

とも以前からわりと知られた採集地であります。


・・・にもかかわらず、昨年はアカガネNULLだったた

め採集記も書かなかったんですよね・・・。分布接点

に至っては初めて行く場所なので、とりあえず様子

を見に行くだけの 「ぶらり二人旅」 状態です。

とりあえずリベンジと観光を兼ねて(?)、アカガネの

方から先に行ってみましょう。




   
・・・というわけで、いきなり頂上に到着したところから

スタート。雰囲気からして、相当な高山であることが

わかると思いますが、とにかく周囲の景色は抜群で

それだけに人気スポットらしく、人も多い場所です。

こういう場所ではサッと行ってサッと採ってしまいたい

ところですね。



昨年も来ているのでポイントはつかんでいるし、今日

は、なんとなく採れそうな気がします。

時期も少しずらしてみたし・・・。




 
空はすっかり晴れ渡り、風も心地よい・・・。



気分はもう最高ですが、本来の目的が目的なので

こう晴れていると、かえって乾燥が気になる・・・。


一緒に来た奥さんも景色が気に入ったらしく、写真

を撮るのに忙しそう。ちなみにカメラはW90です・・・。




  
・・・奥さんを引き連れてポイントに到着しました。


昨年はここで一生懸命叩いても何も落ちなかった

んだよな〜・・・。でも、事前情報によると、やはり

ポイントはここで合ってるので、今度は間違いなく

落としてみせますっっ!!




   
いきなり目に飛び込んできたのは、コメツガに

引っかかった枯葉・・・。


・・・さあ、叩いちゃうよ!? 



コメツガの枯葉とともにポトッ!と落ちた黒いモノ・・・




   
あ・・・?め・・・メタリカ・・・?

さ・・・最初の一発目で・・・

キターーー!!




朝露に濡れて思ったより黒かったので、一瞬ゴミ?

と思って、網をはたいてしまうところでした!(汗


心の準備前に採れてしまうのは危険です・・・。




     
ホンドアカガネカミキリ

Plectrura metallica yoshihiroi Takakuwa,1984



「メタリカ」っていうのは学名ですが、びおすけは

あえてこう呼ばせていただきたいっ!


まさにアカガネ(銅)!銅製の細工物のようなこの

テクスチャーは、まさに天然の芸術品でしょう!




   
それにしても、早々にリベンジ達成・・・?

これでNULLは免れた・・・。安心して帰れる・・・。


ほっとしているところへ、笹の根元なんかいいんじゃ

ないか?いるよ、いるよ、と奥さんが言い出します。


さあ?どうかな〜?いくらなんでも、本来はそう簡単

に採れないと思うよ〜?


自分で叩くと言い張るので、道具を渡しました。

ふぅ〜・・・仕方ねぇ〜なぁ〜・・・。




   
おーおー・・・ 叩いてますね〜・・・。


なんかぱっと見た感じでは、ザトウムシとかハサミ

ムシしか落ちてないみたいですが? (ぷっ!


「あ、これなに?」




   
どれどれ・・・?

ぎゃっ!!  め・・・メタリカ!?


この、ド初心者にあっさり採れてしまうとはっ!(汗

ああ〜・・・去年のオレって一体・・・(泣



奥さん、恐るべし・・・。

余裕のピースサインです・・・。




   
笹についた枯葉からはさらに追加を得る事ができ

たので、探し方はやはり「コブ叩き」に準ずるわけ

ですね〜。

もちろん、コメツガその他に乗っかる枯葉を叩くの

は基本・・・強いて言えば「テッパン」です。


やはり「テッパン」の叩き場所は、ソツがないです。

それこそ、「コロコロ」 とよく落ちてきます。


さらに追加を狙って歩きます。




 
後ろからついてくる奥さんが、叩かせろ〜叩かせろ

〜と、しつこく言うので、また道具を渡します。

で、何も落ちないと今度は びおすけが叩きます。


いつの間にか二人で順番に叩いて、結果を競うよう

になりました(爆


しかし、そこは びおすけに「一日の長」があります。 

奥さんの網にはさっぱり落ちませんが、びおすけ

の網にはちゃんと落ちてきます!(笑




   
あ、いや・・・けして意地悪をしているわけではなく、

ここが良さそうだよ・・・と教えるのですが、頑固(?)

な一面があるので、自分で目星をつけた場所しか

叩かないんですよね、奥さんてば・・・。



こんな感じで一生懸命叩くんですが・・・→


やはり最初の一発は「ビギナーズラック」というやつ

だったみたいですね!

でも今回でコツをつかんだみたいなので、次の勝負

が楽しみです!




 
あらためて見るとメタリカは、ヨーロッパのヒサゴ

カミキリを思わすような、本当に良いカミキリです。


こんなに標高が高くて厳しい自然条件の、こんな

場所でしか生きられないカミキリ・・・。


なんて大変なんだろうと思ってしまいますが、彼ら

にとっては、このような場所が楽園なのでしょうね。


自然と生き物の多様性といったものを強く感じずに

はいられません。




  
小一時間で ♂5頭、♀5頭、という成果でした。


二桁達成ということで、昨年のリベンジをしっかり

果たせたので、これで引き上げる事にしました。


帰りは山道沿いの花を見ながら、二人で山を下り

ました。



 
 
エゾリンドウ

Gentiana triflora var. japonica


人気の高い、非常に美しい花




   
シラタマノキ

Gaultheria miqueliana


その名の通り、白いコロッとした玉が可愛らしい




   
マルバダケブキ

Ligularia dentata


乾燥のせいか?これにメタリカはいませんでした




   
というわけで、いったん山を下って、次なる目的地

タダコブとフジコブの分布接点に向かいます。


そこは川を挟んで右岸にタダコブ、左岸にフジコブ

が生息しており、そのタダコブはやたらとフジコブ

っぽくなるという場所で、最近では採るのがなかな

か困難な場所でもあるそうです。


以前、eichanも行って「変なタダコブ」を採っている

ので、それを見て自分もいつか行きたいと思ってい

たのでした。




   
途中、休憩しながら峠の道端を見ると、やたらと

マルバダケブキが多いので、もしや?と思い

見て回ると、アザミオオハムシがたくさんいました。


♀で、お腹はどれだけ卵が入っているのか想像が

できないくらいの膨らみ方です。



当然ながら(?) コブヤハズなどは見つかりませ

んでした・。



 
    
山の景色を写真に収める びおすけ。


これだけ風景が良いと、撮っておきたい写真が

多くて困ってしまいます。


さて、それではタダコブとフジコブの分布接点

へと急ぎましょう。


車で峠道を走りながら、その混生地?について

いろいろと思いをめぐらします・・・。



  
   




   
峠を下り、また登り、徐々に混生地?に近付いて

きました。 


相変わらず天気がよくて気分的には気持ちいいの

ですが、やはり気になるのは乾燥です・・・。


とりあえず向かっているのは、川の右岸なので

タダコブヤハズの生息地・・・ということになります。



   
車を停めれそうな場所で少し叩いてみました。


何ヶ所か立ち寄ってみましたが、とにかく暑くて

乾燥しています。

枯葉はあることはあるのですが、どれも状態が

パリパリ、カサカサで、とてもコブがいるとは

思えない乾燥したひどい状態です。


案の定、コブは姿かたちも見れませんでした。


ああ・・・もう少し「お湿り」があればなぁ〜・・・。



   
  
そうこうするうちに、車で行ける最終地点に来て

しまいました。


これじゃ〜、本当に「ぶらり二人旅」になってしまう!


このあたりから、かなり広範囲に散策路が伸びて

おり、とても残された短時間ではまわれそうには

ありませんでした。


乾燥した道の先に林の木に囲まれた日陰に気付

きました。近くでいるとすれば、もうあそこしかない!



  
   
この一画だけが日陰になっており、それなりに湿度

も保たれているようです。

ここであれば、タダコブもいるかもしれません。


事情Aにより、あまり時間がないので、ここがラスト

チャンスとなりそうです・・・。


奥さんが相変わらず叩きたがるので、叩き網を

渡してあるため、びおすけはルッキングで探します。



  
ほどなく、笹に枯葉がからんでいるのを発見!


こ・・・これは、いわゆる「テッパン」状態だ!!

ここにコブがいなければ、どこにいる!?

といった状態です。


そう〜っと近づいて目をこらします・・・。



きっといる・・・ ! いるはずっ!!



   
  
・・・!!・・・



  
  
触角の長さと体型からして大型の♀のようです!


奥さんを呼んで叩き網を持ってきてもらいます。

念のため、そ〜っと枯葉の下に叩き網を差し込み

軽くトントンッと叩くと


「ポトッ!」 と例の堪えられない喜びの音が!!


キターーー!!
タダコブって・・・あれ?



  
  
ん? フジコブ・・・??


白紋は丸く大きいけど吊りあがっていて触角は

フジコブぽいけど体の膨らみはタダコブぽいけど

体型的にはフジコブぽいけど肩部の大顆粒は

タダコブぽいけど上翅全体の顆粒はフジコブぽい

気がするしあれ?なんだかわからない・・・。


でも、条件の良い枯葉さえ見つければ、コブも

見つけることができることは、わかりました。



  
   
これは、まだいるかもしれないぞ!?


今度は笹に引っかかっていた良さそうな枯枝を

持ってきて叩き網の上で振ってみました。


すると・・・


あ!落ちた・・・?

キターーー!!



 
    
今度はかなり極小個体の♂コブですが・・・


残念ながら羽化不全の個体のようです・・・。

癒着して開かないはずの上翅が開いて

しまっています。


でも、この場所で追加が採れるなんて夢の

ようです!!



 
 
羽化不全の個体なのでハッキリはわかりません

が・・・基本的にはタダコブのようです。

しかし、触角の長さや白紋の感じがフジコブぽく

も見えます・・・。


え〜と・・・結論からするとなんだかよくわからない

個体なのでした・・・。


分布境界接点や混生地のコブは面白いけど、この

後に残るモヤモヤ感がなんとも苦手です・・・。



あああ!! コブって一体っ!!



さて、事情Aにより、本日の採集はこれまでです・・・



  
   
「ぶらり二人旅」 にしては、素晴らしい成果をあげ

目的を果たすことができました!

ドライブとして考えても素晴らしい景色をいろいろ

と見る事ができてよかったです。


一日でまわるには、ハードなスケジュールに加え、

帰りは何度も渋滞に巻き込まれましたが、その疲れ

も吹っ飛ぶような有意義な一日でした。


最後ですが、事前情報と採集のインスパイアを与え

てくださった eichan に感謝します。



 
    




   




   
            END
 
THE INSECT HUNTER 2011
inserted by FC2 system