THE INSECT HUNTER
2010
0424
埼玉

THE INSECT HUNTER 2010

   
奥秩父でビャクる!
  

  

最近、ずっと前から使い続けていた第1世代の iPod nano 1GB から 第5世代 iPod nano 16GB に乗りかえて、

その機能の多さと画面の綺麗さに驚愕しながら、もっぱら 「万歩計」 として愛用している今日この頃・・・・・


皆様、お元気でしょうか?


・・・びおすけ です。




しばらくおかしな陽気が続いていましたが、それでも季節は今年もめぐり、ようやく春本番らしくなってきました。

低地ではすでにカエデも開花し、虫の方も捕虫網が必要となる本格的なシーズンインを迎えようとしています。



この時期狙える虫は、ヒラヤマコブハナカミキリやケブカマルクビカミキリといった、いわゆる 【早春モノ】 で、

種類こそ少ないものの、この時期を逃すとなかなかお目にかかれない 珍しい 【時期モノ】 ばかりですね。



今回は、本当は栃木〜福島方面で とある虫を狙おうとしたのですが、ここ数日の天候不順で現地での活動が

やや困難となる可能性があったため、急きょ予定を変更して、埼玉は秩父方面へと向かう事にしたのです。



もう、ここまで書いてしまうとお気づきの方も多いと思いますが、今回狙うのは早春モノの代表格とも言えるあの

ビャクシンカミキリ Semanotus bifasciatus bifasciatus (Motschulsky,1857) です。


奥秩父のビャクシンと言えば、あのあたりを寝城(?)としていらっしゃる takao_bwさん親子のタコ採れ採集記が

有名ではありますが、そのtakao_bwさんらの おひざ元に討ち入って荒らそうという魂胆なのです、うひひひ・・・。


→ あの タコ採れ採集記 はこちら 



takao_bwさんの有名なフレーズ(?)・・・

「一生掛っても出逢え無いだろうと思えるほどのビャクシンが出てきてくれました」


いいですね〜・・・。 こういう言葉、一生に一度でいいから発してみたいものです・・・。

さて、私らも takao_bwさんらの向こうを張れるような結果が出せるのでしょうか!?

    


   
さて、討ち入り(?)の朝・・・。

国道を順調に進んでいくと、以前来た時には無かった

有料道路が! いつの間にかこんなん出来ていたん

ですね〜。 いや〜便利、便利。 だけど料金410円て。

10円て何よ、10円て。 小銭用意したり、おつり貰ったり

するお客さんの身にもなってくださいよ・・・。

ETC使えないんだし〜。

などと ボヤきながらメンバーが集合する場所へと向か

いますが、天気は大丈夫なのかな〜。なんかモヤって

る気がするんだけど、気のせいかな〜?
  

   
で・・・気のせいでした!(爆

待ち合わせ場所へ着くころには、もうすっかり晴れ渡り

気持ちのいい朝を迎える事ができました。

ちょうどサクラも見頃を迎え、メンバーが到着するまで

一人でお花見をして楽しみました・・・。


シダレザクラ Prunus itosakura (バラ科)

花期:3〜4月 

エドヒガンの園芸品種で枝垂れるタイプの総称です。


サクラ越しに見える山々も、ひんやりとした早春らしい

空気の中で、凛とした山容を見せています。
   
 
  
そのシダレザクラの根元には・・・


ヒメオドリコソウ Lamium purpureum (シソ科)

花期:4〜5月

ヨーロッパ原産の越年草。茎の上部の葉が赤味を帯び、

その脇にピンクの小さな唇形花を輪状につけます。

路傍や畑地などで良く見かける雑草ですが、群生する

上にその色合いが可愛らしく、人目を引く植物です。


しかし、春って ピンクがよく似あいますよね〜。


  
う〜〜ん・・・


何か、北斗神拳のようなすごい伝説の技でもあるので

しょうか・・・。 ん? 味わい??

 
  
その味わいというのが・・・


ギョウジャニンニク Allium victorialis (ネギ科)

花期:5〜6月

亜高山帯の水湿地に群生し、その昔山にこもり修行する

行者たちが精力補給のために食べたと言われています。

葉は強いニンニク臭を放ち、その風味や成分もニンニク

に近く、料理に使われます。


ギョウジャニンニクラーメンというのがあるらしく、すごく

食べたかったんですが、朝早くてお店がまだ開いてませ

んでした・・・。 残念。
     

  
さて、虫屋さんに春大人気の花と言えば・・・カエデ。

しかし!この時期、ここらへんではまだ未開花でした。

う〜〜ん、一応、必殺の10m竿も持ってきたんだけど

使う場面は なさそうですね。



良さそうな洞もあったんですが、昨年タバコをやめて

からタバコを持ち歩いていないので、煙を吹きこむ事

ができません。仕方ないので 「ぷぅーぷぅー」と息を

吹き込んでみましたが、何も出てきませんでした。

(一応、ストローorチューブだけは持ち歩いています・・・)


  
さて、一人お花見をするうちにメンバーがポツポツと

集まってきました。 挨拶もそこそこに先頭車に従い

目的地まで向かいます。

途中、takao_bwさんらも寄ったであろう土場の「跡地」

などを横目で見つつ、先へと進みます。


それにしても、気持ちの良いドライブ日和です・・・。


  
さて、目的地まで来て、車を停めれる場所を見つけた

ので、一旦休憩しましょう。

今日のメンバーは先頭車でここまで連れてきてくれた

eichanと、その後輩のO君とO君のカノジョです。

eichanは今日の討ち入りの発案者(?)ですから、一番

気合いが入ってます。朝の待ち合わせ場所で話してい

た時は 「ビャクシンはもう採ったも同然ですよワハハ!」

と豪語していたにもかかわらず、ここに来るまでの途中、

土場が全く見当たらなかったため、少々不安な面持ち

ではありますが、前向きな姿勢は変わりません。

eichanの先導で近くのキャンプ場の探索に向かいます。


  
時期的なものでしょうが、キャンプ場には誰もおらず、

し〜〜んと静まりかえっています。

周囲は、ミズナラやクリ・ウワミズザクラなどの大木

で囲まれており、夏場などは相当鬱蒼とした緑に包ま

れるのだろう〜な〜と想像できます。


ただ、ビャクシンが集まりそうな針葉樹の土場は、ここ

には無さそうですね・・・。


   
先に進むと怪しげな3人組が・・・。

何やら、クリか何かの倒木に何かいるみたいです。


  
倒木の樹皮下をカミキリの幼虫が多数食っていて、

これだけ数が多いと、おそらくたいして面白い種類に

化ける事はないと思われますが、とりあえずみんな

で分けて持ち帰る事にしました。


その他には、eichanがたまたまあったヒノキ(?)の

細い伐採木から ヒメスギカミキリを採って、はじめ

見つけた時に 「ビャクシンかっ!?」とドキドキして

損をしたくらいでしたw


それにしても虫いないなぁ〜・・・。


   
徐々に気温も上がってきて良い陽気になってきました。

なんちゅ〜か、虫とりっていうか、むしろピクニック日和

だよね〜・・・。

なんだか、だんだんマッタリしてきて、本来の目的を

忘れてしましいそうです。


でも、土場というか材がないとどうにもならんやね・・・。

この場所としては多少時期が早いかもしれないけど、

もうヒメスギも出てるんだから、ビャクシンが出ていても

全くおかしくないんですけどね〜。

ただ・・・材がないことにはねぇ〜・・・。


   
ああ・・・こちら、ソメイヨシノも満開でしゅねぇ〜・・・。

ああ・・・もうこのまま、ここでお花見しちゃおうよ・・・。



え?何? eichanが何か言ってるよ・・・?

この先、歩いて探索しようって?土場がきっとある?

う〜〜ん・・・前向きな人だなぁ〜・・・。

まあ、土場があればいいねぇ〜。 え?ヒトごとみたい

に言うなって? まあ・・・もうビャクシンなんてどうでも

いいじゃないですか・・・(暴言

わかった、わかりましたよ。行きますよ。歩いてね。

準備するからちょっと待ってね。

ああ〜、もう、ちょっと待ってってば〜。


  
もはや、怠惰な びおすけを尻目にさっさと行動開始する

eichanなのでした・・・。 ちなみに びおすけは虫屋界の

スロウスと呼ばれています。

(『鋼の錬金術師』参照。でもあんなに強くないけどね)


歩きはじめてすぐにeichanが  「あ、これ良さそう・・・」

と近づいた材を見て びおすけは 顔面に縦線ができた。


(いわゆる、ちびまる子ちゃん状態ね)


ちなみにわれわれがイメージしている土場は、まあ、

こんな感じなんですが・・・  →


  
・・・eichanが見つけた 「土場」 です・・・・ _| ̄|○


え何これ丸太ですらないこれ切り株かYO腰掛けに

ちょうーどいいんじゃね〜のいわゆるスツールって

やつだよねああそう公園の休憩場所とかによくある

そうじゃなかったらアスレチックにあるぴょんぴょん

飛んで歩くあの・・・・


・・・って、 ちが〜〜〜う!!


これが私たちの土場ですが何か?ええ、それが何か?


                     
 (画像提供 By eichan)


   
見よっ!この食痕をっっ!! これぞ「材」である証!!

・・・て言うか、マジすごくないすか?この食痕・・・。

ちょっとやばいすよ、やばいすよ?

樹皮をベリッ!と剥がして、樹皮裏を見ると、なんと!

そこにあったのは紛れもないビャクシンカミキリの上翅!

(興奮のあまり鼻息でどこかに飛ばしちゃった・・・)


eichan!やったよ!当たりだよ!!

それを見てeichanも樹皮を剥がしはじめます。

ただこの人、びおすけと違って冷静なんですよね・・・。

力任せに樹皮をベリベリ剥がしたりしません。

そ〜っと薄くめくる・・・、これがコツだそうです。


   
「あ、い・・・いた! 今、まさに羽脱しようとしているぅ!」


eichanがめくった樹皮下には驚きの光景が!!

これにはさすがのeichanも興奮して、つまみ出そうと

したら、今度はビャクシンが驚いて穴に引っ込んで

しまいました。

eichanはこれからしばらく、コイツをほじくり出すのに

悪戦苦闘する事になったのです・・・。


そのスキに(?) 冷静さを取り戻した びおすけも

樹皮を薄く剥がしながらチェックしていた、その時・・・


   
キターーーー!!


ビャクシン!!きましたでぇ〜!! やったぁ〜!!


それもそこそこのサイズの♀です!


   
ビャクシンカミキリ

Semanotus bifasciatus bifasciatus (Motschulsky,1857)


   
さて、少し遅れてこの場所に到着した O君とカノジョに

ビャクシンが採れている事を告げて、全員でチェック

をはじめました。


暖かな春の日差しを背に受けて、談笑しつつまったり

と樹皮剥がし・・・。いいですね〜。至福のひとときです。


ビャクシンもポツポツと出るのですが、やはり数的には

例の似たやつの方が多いようで・・・


   
はい、ヒメスギカミキリでしゅね・・・。


O君のカノジョが、次から次へと出してましたね〜。

カノジョが次から次へと渡すので、O君仕方なく

次から次に受け取っていましたが・・・(笑


自分も2〜3頭出しましたが、やはりどこでも優占種

ですね。

特に材が細めの場合は、ヒメスギばかり出てくるの

で要注意です。


  
ちなみにO君のカノジョが出した、ビャクシンの♂は

かなり大きい個体でした。繰り返して言いますが、

O君ではなく、O君のカノジョが出しました(爆


さて、小一時間で、われらの土場の材は底をつき

ました・・・。数が少ないから仕方ないですよね・・・。


  
材を良く見ると、食痕上に「栓」がしてある事に気づき

ました。ビャクシンのものかヒメスギのものかはわか

りませんが、この光景どこかで見たな・・・と思ったら

昨年末のケブカトラのイヌマキ材に見られた「栓」と

同じでした。

画像では、ナイフの刃先に栓があります。

この材ごと持って帰るか迷いましたが、間違ってヒメ

スギがわらわらと出てきたら困るので、持ち帰りは

しませんでした・・・。


  
拡大するとこのような状況です。

ケブカトラの状態と全く同じです。


さて、ビャクシンですが、あの「土場」ではさすがに

厳しく、全員で二桁いきませんでした。

その後、歩いて林道の先まで捜索しましたが土場は

全く見られず、あの場所での成果が唯一のものと

なったのでした・・・。

それでもこの状況でビャクシンが採集できた事は、

幸運だったと言わざるを得ません。

まあ、予想していたとは言え、takao_bwさんらと同じ

ようにはいきませんでした。


   
その後、メンバーとは帰りの道の駅で、お互いの健闘

を讃えて解散となりました。


収穫は少なかったけれど、春の陽射しの中、至福の時

を過ごせた、素敵な一日でした。



eichan、O君、O君のカノジョさん、お疲れさまでした。

また、これに懲りずによろしくお願いします。


また、われらにインスピレーションを与えてくださった

takao_bwさんに感謝いたします。


  
     

    
 
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