THE INSECT HUNTER
2009
0829
山梨

THE INSECT HUNTER 2009

               
      
’09 コブ叩き初める
  
 





夏風邪をひいてしまい体調を崩し、かれこれほぼ1ヶ月の間どこにも出かけられなかった。


今年一番採集したかった、あの虫やこの虫の発生期もとうに過ぎ、気づけば早くも秋の気配。


ああ・・・ああ・・・今年も出会う事ができなかったのね・・・。

また来年の夏の宿題か。

毎年、毎年繰り返される、終わりなき夏休みの宿題なのか・・・。

もうライフワークのように、毎年、毎年、毎年、毎年、毎年、毎年、毎年、毎年、毎年、繰り返される大人の宿題なのか?

しかし小学生ならともかく、もういい大人なのにいつまでたっても宿題が終わらせられないってのは、いかがなものか?


これでいいのか・・・・?


うん。これでいいのだ。


楽しみがどんどん先延ばしになって、その分どんどんどんどん楽しみの奥深さが増していくのだ。


きっと採れた時、いや、宿題が終わった時の喜びはいかほどなものになるのか?

またその時の喜びはどう表現していいのか?もはや自分でも想像できないのだ。


ケケケケケケケケケケ・・・。




それにしても、もう秋か・・・。


遠くを見つめながら、「時の流れって早いわね・・・」などと物思いにふけってる場合ではないのだ。


もうカミキリのシーズンが終わっちゃうじゃないの!・・・て言うか終わっちゃったんじゃないの??

ふと我に返って、この後残された僅かな時間の中で自分は何ができるのか、何をすべきなのか?

この夏風邪後遺症のボケた頭で一生懸命考えなくてはね・・・。

う〜ん・・・・・・う〜ん・・・・・・・。



スズメバチに似たやつ・・・? 無理無理・・・。

狙って採れたらもうとっくに採ってるよ。

いや、ちゃんと狙って採ってる人もたくさんいるけどね。

ちゃんと採ってる人みたいに、採集技術とか観察眼とかいろいろ要求されるかもしれないけど、

やはり何て言うか、相性とかそういうものがあってね、これ、自分とは相性が悪いのね、きっと。



他に何か虫いるかね?時期がね〜、時期が中途半端だし、他に可能性があるものと言ったら・・・






















「そうだ。コブ叩こう。」

















・・・というわけで、結局、毎年同じ考えしか浮かばない、哀しい びおすけなのであった・・・。



    

   
   
と言うわけで、朝4時に出発した。なんでこんなに早起き

して出かけなくてはならないのか?それは全てマックで

ダブルクォーターパウンダーを買うためなのだ。 山で

食らうダブルクォーターのうまさにハマッているのだ。

朝5時になるとメニューが切り替わり、朝マックになって

しまう。そうするとダブルクォーターが入手不可能になっ

てしまうのだ。なぜビッグマックとかではなくダブルクォ

ーターでなければならないのか。それはやはりあの肉

のハミ出し具合に男心がそそられるからであろう。


そして今朝も無事ダブルクォーターを入手する事ができ

た。これで、本日の目標はほぼ半分達成したと言える。

 
 
通りがかりに見えるいつもの富士山は山肌がしっかり

と見え、見る限り雪は見当たらない。自分が活動を休

止している間に季節はすっかり夏になっていたのだ。

そしてその夏は早くも過ぎ去ろうとしている。



とりあえず、風邪をひいてゴロゴロしている間にすっか

り体力が落ちているので、軽く運動をする程度に歩ける

近場でコブ叩きをしようと思う。狙いは当然フジコブと

いう事になるのだが、できればセダカも狙いたい。


   
この時期の名物であるキノコチケット販売の人をクリア

して、車を置いて林道を歩き始める。ちなみに今年から

お一人様2,000円に値上がってるので注意。高いので

売る側も売りにくそうだ。しばらくゲートで眺めていたら

ちゃんと支払って通る人もいるし、怒ってUターンする

人もいるし、他人事ながら見ているとなかなか楽しい?

このチケットはその日限りではなく、本シーズン(といっ

ても11月)中は通しで有効という事だ。何にせよ、あちら

にはあちらの事情があるので、よく話してお互いの立場

を尊重する努力が必要だ。間違っても喧嘩などしては

ならないですぞ。

それにしても、久々の山歩きはいい。 思っていたより天気が良いので、なお気分がよろしい。
 
針葉樹の梢を見上げてみるが、時間が早いし気温もまだ低いので、スズメバチに似たやつとかが飛んでる気配は、当然、無い。

それでも、想像で 「この方角から飛んできてあのあたりに止まったら採集しやすいなぁ〜」などと「妄想採集」するのもまた楽しい。

キノコチケット売りの人に「クマ出るかもしれんから気をつけて」と言われたのを思い出し、念のため熊鈴を取り出してリュックに下げる。

再び歩き始めると、静かな森の中に 「ちり〜ん・・・ちり〜ん・・・」 という涼やかな音色だけが聞こえてくる。最高のBGMと言えよう。



さて、気分に浸ってばかりはいられない。虫採らないとね。 今歩いている林道は、もしかしてフジコブの他にセダカもいるんじゃないか

と気になっている場所なのだが、ちょっと標高が高めなのがマイナスか。 ただ落葉樹が割と多いので可能性が無いとは言えない。



歩き始めてすぐに気づいたのは、「枯葉が見当たらない」と言う事・・・。 よく叩きの対象として知られるキイチゴやヤマブドウを見ても

枯葉なんてほとんど見当たらない。枯葉が多そうならルッキングと決めていたのだが、これではルッキングするモノ自体が無い。

これ結構、致命的だと思うのだが、やはり時期的にコブ叩きには若干早いという事なのだろう。時期的には台風がひとつ通り過ぎてから

叩きを始める方が落葉も多いし、効率的には良い。

ただ、普通に歩いているだけでは気づかないが、意外と見えにくい場所に枯葉があったりする。そういったポイントのひとつが「笹」だ。

表面的には見えなくても、笹の重なり合った葉の間に広葉樹の葉が詰まっていたりするのは珍しい事ではない。

 

  
  
やたらと笹を叩いて歩くのは体力の消耗が激しくなる

ので、対体力消費効果としては効率的とは言えない。

どういう場所を叩くといいか、というのは自分で実際に

やってみて覚えなくてはならないが、基本的には葉の

重なる隙間が少なく、奥から手前に向かって覆い被さ

るような生え方をしている場所、という事になろうか。


何となくイメージした場所に符合する一角があった。

目を細めて良く見ると、笹の重なる葉の奥の方に広葉

樹の枯葉らしきものが垣間見られる。

  
 
イメージした通りの場所で、まずは♀が落ちてきた。


フジコブヤハズカミキリ
Mesechthistatus fujisanus Hayashi,1957


久々に野外で見る本種は、特に♀の触角の短さが妙

に印象的だ。

それにしてもフジコブは何度見ても 「ヨイムシ」 だ。


  
   
なかなか良い雰囲気の環境がしばらく続く・・・。



良さそうな場所だな・・・と思って叩いても、大抵は

ホソヒラタゴミムシやアリガタハネカクシ、ザトウムシ

ばかりで辟易するが、叩いてこれらが落ちるという事

はコブのいる場所の指標ともなり、言い方を変えれば

コブの前座みたいなもので決して悪い兆候ではない。

 
  
標高的には・・・こんなもん。



フジコブはOKだが、セダカ的にはどうか?広葉樹も

そこそこ多く見られ、いい雰囲気なのだが標高的に

はちょっと高いかな・・・。

  
 
次の場所では♂が落ちてきた。まあまあの体格か?

これでとりあえず1ペア採れた。

時期的に早い気もしたが、もう叩いても落ちる時期

なんだなぁ〜と実感。


秋ですよ・・・秋・・・。


   
空の雲も秋っぽい感じがするような・・・しないような。


 
徐々に周囲に目が慣れてくると、少ない枯葉にもそれ

なりに気づくようになる。 が、大抵目につくのは乾燥

したモノが多く、その中に「ヨイムシ」が入っている気配

はない。 やはり狙い目は笹の中の枯葉か・・・。


  
そして、何となくイメージに近い場所を叩いて本日の

3頭目。♀であった。 自分のイメージと実際に潜む

場所が合致している事に自己満足を覚え、笹の列は

まだ先の方まで続くのが見えるが、途中で引き返す

事にした。 久々に荷物持って歩いたら疲れた・・・。   


  
戻る道すがら、多く見かけるのがミヤマハンミョウ。


このあたりのミヤマは黒化するタイプが多いけれど、

今日見たのはなぜか普通の灰緑っぽいのが多い。

年や発生時期によって違ったりするのかな・・・?    

  
  
針葉樹の梢を眺めながら戻ってきたが、スズメバチに

似たやつが飛んでる気配は、もちろん、無い。

「F」にeichanさんと相棒のOさんが来ていらっしゃるの

を知っていたので、帰る途中でお会いする事ができた。

まだ時間が早い事もあり、スズメバチに似たやつには

遭遇してないとの事。その後の成果はいかがだったで

しょうか。


久々の体慣らしだったけど、やはり山はいい、と実感

できた びおすけなのであった。


しかし、繰り返しだけど・・・もう秋だなぁ〜・・・。

  
 
END

   


     
    
 
THE INSECT HUNTER 2009
inserted by FC2 system