THE INSECT HUNTER
2009
0718+0725
山梨

THE INSECT HUNTER 2009

               
      
サワフタギる!
  


     
前  編  (0718)


    
子供たちも夏休みに入った最初の週末・・・。


せっかくの3連休でしたので、道は混みそうだし、天気も悪そうだけど、ひとつ出かけておかなくてはっ!


・・・ということで、ぷよんぷよん星人さんと一緒に、サワフタギの主「フォルモサ」に会いに行きました。



フォルモサ=formosana=トガリバホソコバネカミキリですが、昔はともかく、今では狙えば採れるネキの

ひとつになってしまったようですが、びおすけの心の中ではまだまだ「珍な虫」であり、実際にその場所で

採集された、ぷよんぷよん星人さんが同行していただけるのは、またとない貴重な機会なのであります。



ぷよんぷよん星人さんと実際にお会いするのは初めてですが、思ってた通りの気さくでまじめな方でした。

自称、雨男のぷよんぷよん星人さんですが、冗談じゃなくってマジに雨男という事で、採集の日はほぼ雨。


で、・・・この日もご多分にもれず、朝から雨のようで・・・。


でも曇りくらいならフォルモサはOKらしいので、まずは現地まで行って状況を見てみようじゃないかと・・・。 


行く途中、ぷよんぷよん星人さんを拉致しつつ、多少渋滞はあったものの無事現地に到着しました。

    


    
ところどころノリウツギやクリやクマノミズキの花が咲い

ており、なかなか良い雰囲気を醸し出しています。


ノリウツギにはまだ時間が早いせいか、虫は来ていま

せんが、良い株もあるのでちょっと期待出そうです。


しかし、今日のテーマは「フォルモサる」なので、その

へんの誘惑には乗らず、まずはぷよんぷよん星人さん

が採集されたというポイントに直行することにしました。


到着後、早速準備に取り掛かり、目的の場所に向かい

ます。

 
林内の遊歩道を闊歩する ぷよんぷよん星人さん。


時々、道端にぶら下がる枯葉をのぞいているので、

何かなぁ〜と思ったのですが、聞いてみると、ここら

で、セダカコブやフジコブを採られてるそうです!

う〜ん・・・「フォルモサる」もいいけど・・・

「コブる」・・・・いいですね〜! 「コブり」ましょう!

ぷよんぷよん星人さんはコブは基本、ルッキングだ!

という事で叩き網はほとんど使われないそうです。

そう言えば、ぷよんぷよん星人さんは、カミキリ通信

や天牛通信に、いろいろなコブネタを投稿している方

ですから、探し方も何気に一味違います。


   
周囲を見渡せば・・・

確かにセダカやフジコブとかいてもおかしくない樹相

ですね。 標高的にも約1300mといい感じ。

秋になってから来たら楽しそうかも・・・。


ていうか、今いないのかしら? 早いとは思うけど・・・。


ちょうど叩き網も持ってきてるので、試しに叩いて

みちゃおうかなぁ〜!

  
  
・・・で、叩いてみましたが・・・


ハネカクシやクモしか落ちず・・・


キスジナガクチキの黒化型が採れたのが唯一の成果

でありました・・・。


やはり、コブはそう甘くはありませんな・・・。

となると、やはり、ぷよんぷよん星人さんのように

ルッキングがいいんでしょうね・・・今の時期は・・・。


で、とりあえず 「コブる」 終了・・・。

  
 
ぷよんぷよん星人さんが今度はボロくて古い材を見て

るので何かと思ったら、なんと、この材をひっくり返して

裏にいたフジコブを採集された事があるそうな・・・。


ええ〜!こんなショボ材にフジコブいたんですか〜?

う〜ん・・・マジですか〜・・・?

俄かには信じられませんが、ぷよんぷよん星人さんは

神がかり的な虫の採り方をされたりするので、信じざる

を得ませんね〜・・・。


例えば先にフォルモサを採集された時も、そんな状況

だったそうです・・・。

  
   
聞くところによれば、その日ぷよんぷよん星人さんは、

目の前を飛び去ったカミキリ(フォルモサではない)を

追いかけて確認するために、その林内に入ったそう

ですが、そのカミキリ自体は確認できなかったものの

そのカミキリが消えたあたりで、ふと見た立ち枯れの

根元にフォルモサを発見。あれよと言う間に数頭採集

されたそうな・・・。

まるで、その正体不明のカミキリがぷよんぷよん星人

さんをそこに導いたように思うのは私だけでしょうか?

ぷよんぷよん星人さん自身、ここにフォルモサがいる

ことなんて知らなかったらしいですから・・・。

 
  
そんな不思議なお話を聞きつつ、その場所へ案内して

いただきました。

へへぇ〜・・・ これがその御神木でありますか!

・・・しかし、想像以上に細くてしょぼいサワフタギです。

こんな立ち枯れが周囲には数本見られますが、これら

をとりあえず、見回るようにするわけですね。

早速、立ち枯れを探して、根元を確認していきます。


しかし、時間が早くて気温もまだまだ低いせいか・・・?

・・・フォルモサの姿はおろか、それっぽい虫影も全く

見ることができません。

  
 
少し時間をおいて見回る事にして一度林内から脱出。

近くのクリやノリウツギの花を掬いに行く事にしました。


雨がしょぼついてますが、時々思い出したように日が

射す時があり、しかし基本的には雨で時々曇りという

感じで、気温も低いままを維持しています。


あまりパッとしない状況ですが、虫もいる所にはいる

はずです。

・・・ていうか、きっといるに違いない。

・・・ていうか、お願いだからいて欲しい・・・。


   
期待してノリウツギを見ると、虫が全く来ていません。


ふと見ると近くにイケマがあって花もついています。

しかしそれにもカミキリはおろか、虫が全く来ていな

いという 「負のシチュエーション」。

う〜〜ん・・・これは一体・・・。


F林道とかでこれと同じ状況であれば、駄モノであれ

カミキリもけっこう来ていると思うのですが・・・。

仕方なく多少終わりかけのクリの花を掬いますが

やっとネットインしたのは、ボロいツヤケシハナと・・・


 
オオヒメハナ、ヨコモンヒメハナが各1つずつ・・・。

マジですか??


先ほどの不思議な話ではないけど、何か虫の神様

から・・・


「チミタチ、虫採らせてあ〜げないっ!」


と言われているような、「負の念力」を感じます。

  
  
仕方なく、再び林内に戻ります。


サワフタギの立ち枯れを見て回りますが、いるのは

ガガンボとか、ハエとかアブのみ・・・。

黄色っぽいのが多くてまぎらわしい!


かなりモチベーションが下がり、時々ゴミムシダマシ

などが見つかるだけで、嬉しくて泣きGET状態です。


やはり、雨が降り続いてるし、気温はさっぱり上がら

ないし、こんな状況では無理なのかな〜・・・。

  
 
それでも、根元チェックは続けます。

これなんか、木屑が出ていたりしてかなり有望株。

フォルモサがいることはいるんだな〜と感じます。


ただ、立ち枯れの数自体が少ないので、材を伐って

持ちかえるような事はしたくありません。

(持ち帰って管理するのが面倒なだけ、とも言う・・・)


やはり、成虫の姿で見てみたい・・・。


   
人工衛星のように、点在する立ち枯れの根元を

ぐるぐると周回しますが・・・

 
  
ついに、それらしい姿を見る事はできませんでした。

ああ、痛恨のNULL!!


あああ、やはり雨に加えて低温では無理か!


・・・・いや・・・・、ちょっと待てよ・・・

ぷよんぷよん星人さんにさえ見つからないという事

は、もしかして発生ズレかまだ発生していないという

可能性もあるのでは・・・。来週来れば採れるかも。

びおすけはこの時点でリベンジを決意しました。


さて、こういう時はあきらめも肝心です。

仕方なく林内から立ち去ろうとしました。

 
   
すると、いきなり目の前にポトリと落ちたものが。


拾いあげてみると・・・ボロいけど・・・なんと・・・


「ヒゲナガシラホシやぁ〜!!」



とりあえず、カミキリらしいカミキリを今日はじめて

見たよ・・・(嬉泣

虫の神様が少し哀れんで恵んでくれたのでしょうか。

ていうか、ボロすぎるんですけど・・・>虫の神様


  
帰り際に、付近にアザミやヒヨドリバナもそこそこある

ので、いるだろうと思ってたヘリグロリンゴをGET。


まあ、ごく普通のタイプでしたが・・・、ヘリグロマニア

な びおすけにとっては、うれしい追加です。


  
ギボウシの花に飛来したフタスジハナカミキリ。

ぷよんぷよん星人さんも真っ黒タイプを採っていた

ので、ここは「F」と同じ「はすすじ型」の現れる地域

ということですね。


それにしても、あのフタスジハナが合わせて2頭しか

採れないとは・・・。


  
帰りがけに良さ気なノリウツギをのぞいてみると、虫

が全く飛んでいません。掬っても何も入らない。


また、道端に花が咲いているクマノミズキを見つけ、

見上げると何かしら虫は飛んでいるようです。

ちょっと掬ってみましたが、マルガタハナ、エグリトラ、

トゲヒゲトラがいるくらいでコレといった獲物にはあり

つけませんでした。でも虫がいるだけマシです。


ノリウツギとの差は花の状態の良し悪しなのか・・・。


          
帰りがけにちょこっと「F」に寄ったりしましたが、こちら

も雨で何もおらず、ヘリグロリンゴを1頭採ったくらい。

驚く事に、かなり高い標高までノリウツギが開花して

おり、例年より2週間以上早い気がします。

う〜ん、何かが変です。

で、ぷよんぷよん星人さんと びおすけは、何かモヤ

モヤするものを感じつつ、家路の途についたのでした。


長い時間おつきあいいただき、また西の貴重なお土産

まで頂戴してしまい、ありがとうございました>ぷよん

ぷよん星人さん


また、よろしくお願いいたします <(_ _)>


  
   


   
   
後 編  (0725)


     
さて・・・、先週の帰り際、リベンジを決意した びおすけ。


しかし、前日になってもまだ微妙な天気予報に心が定まりません。

だって、また雨&低温でNULLだったら・・・。


さらに普通に考えれば、フォルモサ的にはとっくに出ていてもよい時期で、

標高が高めとはいえ、むしろ時期的には遅いかもしれない。

前回は、もしかして発生ズレかまだ発生していないかも・・・と思ったが、

全くの見当違いかもしれない・・・。


NULLなんて同じ繰り返しは嫌だけれど、でも行かなきゃ採れるものも採れない。

まあ、買わなきゃ当たらない宝くじのようなものですね・・・。


であれば、玉砕覚悟でとりあえず行ってみよう。


というわけで、悲痛な(?)想いを抱きつつ、2週連続で ぷよんぷよん星人さんから

教えていただいたポイントに向かう びおすけなのでありました・・・。


  

  


   
さて、現地周辺に到着しちゃいましたよ。


う〜ん・・・。

やはりスッキリしない天気です。雨はパラついてます

が、若干、日差しもありとっても微妙です。


このまま時間が経って、雨が降り続くか晴れ間が出る

か・・・。ただ、前回と比べると気温がやや高めなのが

救いのような気がします。


じゃ〜・・・行ってみましょうか。


   
道端にリョウブが花を咲かせていたので、一応掬って

みましたが、マルガタハナ・オオヒメハナ・ヨコモンヒメ

ハナくらいしかいません。


花や葉は前日からの雨のせいか、けっこう濡れており

ネットは早くもビショビショ状態になってしまいました。


先がおもいやられるなぁ〜・・・。


   
前回、良さ気だな〜と思ったノリウツギも満開状態。

さて、前回は何もいませんでしたが・・・


期待しないで近づいてみると、なんと!けっこうな数

のカミキリが飛来してるではないですかっ!

思いがけないシチュエーションにテンションが上がり

鼻息も荒く掬ってみると、ネットの中はほとんどが

フタスジハナばかりで、その他はニンフホソハナや

普通種ピドニアくらいですが、それでも前回と比べ

たらはるかに「マトモ」です!

そう!この雰囲気が欲しかったんですよ!


  
フタスジハナはほとんどが「はすすじ型」で、この地域

独特の型。

模様が面白そうなのだけ、いくつかつまみました。


なんだか、手の打ちようがなかった前回と比べると、

今日はなんとなく「イケそう」な気がしてきました。


よし、林内に突入しちゃおうではありませんかっ!


  
しかし、空を見上げると雲が覆っており、雨もまだ

パラついています。

なんとか天気回復してくれないかな〜・・・。


   
ポイントに近づくと、今度は日が射してきました!

そしてその直後にはまた雨がパラつき・・・。

もう猫の目のようにクルクルと変わる天気です。


  
さて、サワフタギ御神木エリアに来ました。

時間は 9時。雨は降ったり止んだりで、時々強く降り

ますが、いきなり雲が通り過ぎて日が射す、という

状況が続きます。しかし、林内の立ち枯れが濡れて

しまうといったほどではありません。


また人工衛星のように、点在するサワフタギの根元

を見ながら周回します。


一巡、二巡と続けますが、それらしき影は見つかり

ません。しかし、まだまだこれからです。


  
ふと、足もとを見ると、良さ気な枯葉が・・・。

これ、セダカとかフジコブとかいるんじゃない?

よし、とばかりに枯葉を素手で「むんず」とつかんで

思い切ってニギニギしてみます。


おお!何かコリコリとしたものが!!

これ、もしかして!キタんじゃないですかっっ!?


うひょひょひょ!!

 
 
・・・・・・・・・・・


 
・・・・・・・・・・・


 
さて・・・その枯葉でニセビロウドを3つGETしたところ

で、気を取り直してサワフタギ探索に戻ります。


時間は10時40分。

一瞬強い雨が降った後、サーっと幕を引くかのように

雲が消え去り、強い日差しが林内にも届くようになり、

気温も上昇!


・・・・この時を待っていました!


 
一番気になっていた立ち枯れを真っ先に見に行くと・・


「・・・・ん?アシナガバチ?」


それまでアブやハチに散々だまされていたので、疑心

暗鬼で見てしまいます。よく見ようと思い顔を近づける

と、ふわっと飛び立ってしまいました。

「あ、しまった!!」


しかし、すぐそばの草の根元に着地したので、夢中で

つまんでみると・・・


  
「フォルモサ・・・? ですか・・・?」


キターーーーーー!!!


  
この金色に輝くボディ・・・。素晴らしい美しさです。

びおすけ、屈折1週間・・・・(爆

ついにトガリバネキ、GETいたしました〜!

♀でした。 くぅ〜!やった〜!


雪辱を晴らしましたぜぇ〜!>ぷよんぷよん星人さん


他の立ち枯れも見て回りましたが、来ていません。

ここで、少しインターバルをおいて、しばらくしてから

さっきと同じ立ち枯れを見に行こうと思います。


  
一応、狙いのものが採れた安堵感から余裕が出て

きて、他の虫にも目がいくようになりました。


林内のあちこちの葉上に見られたゴマダラオトシブミ。

とてもポップでキュートな柄をしています。


  
林道沿いでノリウツギを物色していると、大きめの

シジミがいたので何かと思いましたが、わりと身近な

平地で見かける事が多いウラゴマダラシジミでした。


このように標高が高い山でも見られるとは知りませ

んでした。


 
上と同じ個体で、少し翅の表が見えますが、やはり

ウラゴマダラシジミですよね〜?


この時は2頭見られ、縄張り争いか?1頭がこの

写真に撮った個体を追いかけまわしていました。


翅がだいぶ傷んでいたので採集はしませんでした。


 
もうすっかり晴れ間がのぞくようになってきました。

やっぱり天気が良いと気分が違います。


   

時間は11時20分

立ち枯れの前に立って上を見上げていると、どこから

ともなく、黄色い虫が3mほどの高さの位置に飛来し、

ハチのような動きで徐々に下に降りてきます。


「きたっ!」



この様子を観察していると、ソリダ=オオホソコバネ

なんかと、やっぱり同じなんだな〜と感じました。

※その様子は、MOVIEページ File_04 をご覧ください


  


トガリバホソコバネカミキリ

Necydalis (Eonecydalis) formosana niimurai Hayashi,1949



また♀でした。


   
時間は11時40分

さらに別の立ち枯れの根元付近で♂を発見。



この直後から強風が続くようになり、飛来しにくく

なったためでしょうか?

フォルモサは午後になってから見られなくなって

しまいました。


だけど、これでペアが揃ったので、大満足です。


 
フォルモサが来ていた立ち枯れは、みんなこんな

太さしかありません。手で握れる程度の太さです。



 
フォルモサも、もう見られなくなっちゃったし、そろそろ

退散しようかな・・・。


でも、もう一巡だけしてみようかと思い、立ち枯れだけ

でなく、サワフタギの生木も見ていく事にしました。

もしかしたら今後のポイントになるかもしれませんし。


で、1本の生木を何となく眺めていると


 
・・・・う〜む・・・・


どこぞで見かけたようなフォルム・・・。


え!?  これってもしかして!?


  
セダカ、キターーーー!!









イワワキセダカコブヤハズカミキリ
Parechthistatus gibber shibatai Miyake,1980


 
最初手にして見た時は、何となくフジコブが混ざって

るような気もしたんですが、よく見直すと、まあ、普通

のセダカコブのようです・・・。


        
とにもかくにも、思い切って来てホントに良かったと

思いました。まさか天気がこんなに良くなるとは・・・。


ひそかに狙っていたコブも採れたし、良かったです。

先週の「負のパワー」を振り切ったように楽しい採集

ができました。


これも、ぷよんぷよん星人さんのご教示のおかげで

心から感謝いたします。

どうもありがとうございました。



・・・・さて、もうすぐお盆休みですね〜・・・。
END

   


     
    
 
THE INSECT HUNTER 2009
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