THE INSECT HUNTER
2008
08XX
山梨

THE INSECT HUNTER 2008


              
  
F林道 ’08夏。







    

夏です・・・。暑いです・・・。


・・・それにしても昆虫採集のシーズンって、「あっ!」と言う間に過ぎていく・・・。

ついこの間、やっと物置から長竿を取り出したばかりだと思っていたのに・・・。

いつの間にか コブ叩きのシーズンもすぐそこまで来ているじゃないか。

まだアレも採りたい、コレも採りたいのに・・・。


と、言うわけで、過ぎ行く夏の残像を追いかけてみた・・・。


   
【期 待】
  
やはりお盆休みなだけあって車が多い。 いつものこの時間ならこれほど交通量は多くない。

帰りの渋滞の事を考えると憂鬱になるが、良い虫が採れればそんな雑念は吹っ飛ぶだろう。

 
めっちゃ天気いいですわ〜。こりゃ気温もグイグイ上がって虫もブイブイ出るに違いない。

あああ、憧れのあの虫この虫・・み〜んな、まとめて採れちゃいそうな気分になってくる。

まずは焦らず、○野屋で腹ごしらえしてコンビニ寄って準備を整えていつものFを目指す。

  
  
 
【始 動】
 
朝日の届かぬ林間はまだ暗い。  ちょっと早く着すぎたか。

所々に咲くノリウツギの花にもまだ何も訪れていないようだ。

憧れの虫 が活動する時間までにはまだだいぶ時間がある。

まずは昨夜の居残り組がいるかもしれないし叩いてみるか。
 
 
 
 
【枯枝叩き】
 
お馴染みののシラビソ・モミ・カラマツの林。良さ気な場所を見つけ適当に闖入する。

倒れたてでまだ青い枝葉のついたものが良いとされるが、最近は良い物件があまり

見当たらないので、多少古かろうが良さ気な物件であれば、とりあえず叩いてみる。

  
倒木も良いが、まだ生きてる立ち木の枯れた下枝なんかも見過ごせない。

ミヤマモモブトカミキリ や シロオビドイカミキリなどが落ちてくる事がある。

 
シラビソの枯れた下枝を叩くと最初に落ちてきたのは、

クワサビカミキリであった。 とても新鮮で綺麗な個体。

  
モミの枯れた下枝を叩いて落ちてきたのは ドイカミキリ。

いわゆる「F」なドイ。

シロオビドイとは紋が明らかに違う。

大きめの♀の個体だが、若干テネラル。まだ出始めか?

 
毎年何かしら恵んでくれるシラビソの倒木があって 今回はホソヒゲケブカカミキリ

を恵んでくれたが、図鑑によればこれって広葉樹喰いだったと思うけれど・・・? 


上のドイもそうだけど、ここらに住むと針葉樹喰いに変化してしまうのであろうか?

  
「ジィー!」と一声鳴いて落ちてきたエゾゼミ コエゾゼミ。

枝が混んでるとこんなに大きな昆虫も見えにくいものか、と改めて目の悪さを痛感する。


普通叩く前に気づくはず。

 
さらにこんな場所も叩いてみる。地上7〜8mくらい上空の枯枝。

当然、叩き網では届かないから長竿&ネットで叩くのだが・・・。

 
ヒゲナガモモブトカミキリの♀が採れた。ずいぶんと高い場所にいるものだ。

叩いて遊んでいるうちにだいぶ気温も上がってきた。

そろそろノリウツギの花を見て回っても良い頃だ。

ヨツスジハナやアカハナといった普通種は朝7時を回ると 日当たりの良い場所では

すでに活動を始めるが、ちょっと良い種類が顔を見せ始めるにはもうちょっと

時間がかかるかもしれない。 


それは例えばブチヒゲハナカミキリとか・・。

憧れの虫の活動時間までにはまだ少し余裕があるので、

以前より目をつけている格上のノリウツギの花を掬いに移動する。

 
暖かな朝日を浴びて、アカハナカミキリもすでに活動を始めた。



 
【ノリウツギにて】
 
林道沿いにはノリウツギが点在するが、いわゆる普通種ばかりが訪花しているのが目立つ。

フタスジハナ・ヨツスジハナ・ツマグロハナ・ツヤケシハナを筆頭に

マルガタハナ・アカハナ・カラカネハナ・ニンフホソハナ・ニョウホウホソハナ

などがその主たる種類だが、

これら以外の種類がなぜかそこにだけ集まってくるという場所がある。


去年はかなり良い思いをさせてもらったそのノリウツギであるが、

今年は花つきが非常に悪く、飛んでくる虫の数も去年と比較にならない程貧弱である。


それであってもここのノリウツギは他とは少し「格」が違うようだ。

  
今年も出会えた ヒメヨツスジハナカミキリ。うめちゃん採集。しかし時期が

すでに遅かったのか、まともな個体はこれ1頭しか見られず・・・ であった。

これと非常に紛らわしい小型のヨツスジハナカミキリが多い場所でもある。

ネットインして確認してはじめてそれとわかるほど激似であるため要注意。

   
かなり小型の個体だが、脚の「角張り」を見てわかる

通り、こいつはただのヨツスジハナカミキリである・・。

  
ヒゲジロハナカミキリ。飛ぶ姿はデカいニンフホソハナ?

本種も この場所のノリウツギで見られる事がほとんどで

他の場所の花ではたまにしか見る事はできないようだ。

 
時計の針が8時を回る頃になると、いよいよ大物が登場する。

イガブチヒゲハナカミキリ。近くにイケマの花も咲いており、他

の普通種はそちらにもたくさん群がっているけれど、 イガブチ

は彼らなりのコダワリがあるのか来るのはノリウツギだけだ。

今回は数も少ないようで♂ばかり。デカい♀が見たかった・・。

 

 
【イケマにて】
   
普通種ばかりとは言え、イケマの花に集まる虫を眺めるのは楽しい。

花蜜や花粉を食べるのに夢中で人が近づいても逃げようともしない。

生態写真を撮るには絶好のポイントであると言える。

ただし、普通種ばかりだけど・・・。


うめちゃんが見つけたヒメヨツスジハナカミキリのすでに死亡していた個体。

ヒメヨツはイケマにも訪花するのか・・・?

何はともあれ、夏の終焉を感じさせるようで ちょっと物悲しい気分に。

  
ツヤケシハナカミキリ。

まるで暑さでへたばってしまったような止まり方が情けない。

周りをブンブンと飛び回るヨツスジハナやアカハナに嫌気がさしているように見えなくも無い。


この場所ではかなりの優占種だ。

   
クロルリハナカミキリ。

そうやたらと多い種類ではない。

下を通りすがってるのはオオヒメハナカミキリ。

ピドニアは他にはチャイロ・ツマグロ・ムネアカヨコモンが見られた。

   
交尾中のチャボハナカミキリ。 とても小さな愛・・・。

   
イケマと言えば、やはりこれが登場しないとお話にならない。


ホソツツリンゴカミキリ。


意外にもあまり数が多くないようで、数えるほどしか見れなかった。


普段はニンフやニョウホウのようなふわ〜と気の抜けた飛び方だが、

油断していると急にスピードアップして 「あっ」と言う間に

視界から消えたりする。

・・・・・・・・・さて、そろそろ憧れの虫第一弾が出始める頃だ。

  
  
  
【憧れの虫探し 第一弾】
  
・・・・・・と言うわけで、探してます・・・・

・・・・探してます・・・・

・・・・探して・・・・

・・・探し・・・

・・探・・

・・・・・いねぇ〜す・・・・
本命が見つからないので他の虫についつい目がいってしまう。

オオクロカミキリ♀。モミ倒木上を徘徊中。

♀は割と見られるが♂はなかなか見つからない。

びおすけも♂はFでたまたま路上を歩行中の個体を1頭採集したきりである。


♂は珍品なのだ。

私信です・・・・♂をご馳走様でした>M様

 
おそらく偶然枯木に止まっていたのはジャコウホソハナカミキリ。

赤いのは持っていたが、黒いのは初めてだったので嬉しかった。

(※ ホストであるアセビの枯木に止まっていた)

 
木の根元を何か黒いのが動いていたのでドキッとしたが

見れば何の事は無い・・・・ミヤマクワガタの♀であった。

   
クワガタと言えば、これも♀だけどスジクワガタ。

この周辺では他に ヒメオオクワガタも見られる。

  
これまたおそらく偶然立ち木に飛んできたクロホソコバネカミキリ。うめちゃん採集。

びおすけも同じエリアで数日前に採集しているが

その時はカエデの倒木に止まっていた。

♀は見るが♂がいない。


というわけで、憧れの虫第一弾が見つからずこれはまた来年の宿題という事になってしまった。

こうなればもはや、なし崩し的に憧れの虫第二弾に突入するしかないだろう。

ていうか、ますます採れる気がしなくなっているのだが・・。

探してもどうせいないけど探さないことには絶対見つからないものな〜。



あああ、辛いです。



   
【憧れの虫探し 第二弾】
   
・・・・では、玉砕覚悟で突入いたします・・・・

  
う〜〜ん・・・・

 
うむむむむ・・・・

   
あぢぃよ・・・・

   
ヒヨドリバナも あぢいよ・・・・

 
あ、汚い色したアカハナかと思ったら ジャコウホソハナだった。

ジャコウホソハナもヒヨドリバナにやってくるものなんだなぁ〜。


・・・て言うか、もう熱中症寸前です・・・

 

・・・というわけで、憧れの虫第二弾も 最初の思惑通り見事玉砕した。

でも、これはまだ年内のチャンスがあるやもしれぬ・・・。がんばろ・・・。

翅の傷んだチョウを見ると、夏も終わりかという寂しい気分になってくる。

あれもこれも採るのは、やはり夏の儚い白昼夢でしかなかったのか・・。



こうして・・・びおすけの夏は終わった・・・・



・・・・かのように思われたが・・・・

  
  
  
   
車に戻って汗を拭きながら何気に横を見た時であった。

「ああ!?」
   
 



  
   

こ・・・・これは、いわゆる「Genka虫」!!


しかも♀!!キターーーー!!

   
キタスカシバ・・・・!!  でかくてかっこええ虫や〜・・・。

(実は前から欲しかった)

手でつまんだら腹を曲げて刺すフリなどして憎いヤツ・・・。



しかし・・・・同じスズメバチ似であるなら・・・・オオトラがよかったよ・・・

 

などと言いながら、酢エチに浅漬けしたら・・・・

チャイロスズメになっちまったよ!!うわ〜ん!!





・・・・・こうして びおすけの夏は終わった・・・・


  
今回採集品の一部

  
    

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