THE INSECT HUNTER
2007
0728
神奈川

THE INSECT HUNTER 2007


                 
           
夏のジミ編





「ゲッ!?」 朝、時計を見たら、もう8時であった。 しまった・・・寝過ごした・・・。

行きの渋滞は覚悟しつつも、晴れるとなればどこかに出かけねばなるまい。



「えい!ままよ!」



すぐに身支度を整え車を出す。

コンビニに寄ってガソリン入れて高速に乗ると予想通りの大渋滞。

いつもなら東名に乗るのに15分そこそこしかかからないのに、1時間も要してしまった・・・。

ちょっと確認したい事があったので、たまに行く西丹沢のブナ林目指して車を走らせた。
  

   
 
 

山麓は曇っていたが、目的のブナ林に到着すると、運良く晴れていた。

歩き始めてすぐに、すれ違った登山者から「クマの痕跡があるから気をつけた方がよい」と言われ、

ビビリまくりながら、昼なお暗いブナ林の中を頂上目指して登り続ける。

それにしても暑い・・・。湿度も高く、少し歩いただけで汗が滝のように流れ落ちる。体調も万全とは

言えないようで、登りのキツさに拍車をかけているようだ。


    

途中、花は少なく、ほとんど気に止めるほどでもないが、一応チェックして歩く。

一瞬、タテジマホソハナかと思ったが、残念ながら、いつものニンフホソハナであった。

   
登山道には、ある種の下草が一面に繁茂

しており、いろいろな虫が葉表に止まって

休憩?している。

カミキリはヨン様の姿くらいしか見られず・・。

   
さっきから、たまにコメツキが止まっている

のに、今更ながら気づく。 真っ黒で地味な

コメツキだったので、さほど気にも留めなかっ

たのだが・・・

   
よく見ると胸の赤い綺麗なのも混ざっている。

ああ!胸が黒いのも赤いのも、同じ種類!?


これは以前、御者さんに教えていただいた

ヒメクロツヤハダコメツキでは!?

 

この画像には残念ながら3頭しか写ってないが、実は葉影にもいたりして、50cm×50cmほどの

狭い範囲に7〜8頭いたのだ。胸の赤いタイプも周囲を飛び回っている。

 

胸の赤いタイプと黒いタイプとの交尾。これではっきりわかった。

黒いのも、赤いのも、ヒメクロツヤハダコメツキ Hemicrepidius desertor (Candeze, 1873) だ。

よ〜く見ると上翅に青みがかった光沢があり、美しいコメツキだ。

その後もよく見られた・・・というよりも見かけたコメツキは全てこの種類だったので、この場所では

個体数はかなり多いのであろう。
  
   

    

そんなこんなで、やっと頂上が見えてきた。 ひぃ〜・・キツかった・・・。 

でも、途中クマさんにも会わずに済んでよかったYO・・・。

頂上は若干、霧が出ているようだ・・・。

  

期待していたノリウツギを早速見に行ったが、なんとも花つきの悪いこと・・・。

こんなしょぼい状態では、期待はできかねますな・・・。

 
掬ってネットの中をのぞくと、案の定・・・

ヨツスジハナ・キスジトラ・・・。去年採れた

フタコブルリハナもいなそうだ。

あとはニンフホソハナがいくつかいたので、

タテジマホソハナに化ける事を願いながら

採集した。

  

しかし、その甲斐あってか、帰宅してから調べると、ニンフの中にタテジマが1頭だけ混ざっていた。

上左:タテジマホソハナカミキリ Parastrangalis shikokensis (Matsushita,1935)

上右:ニンフホソハナカミキリ Parastrangalis nymphula (Bates,1884)

いまだにこの2種の区別が、現場でできずに困る。やはり相当目が悪いのだろうか・・・。

おかげでニンフの標本は増える一方だ。

 
さてもうひとつチェックするものがある。

セダカコブヤハズの御神木だ。

イメージではヒゲをフリフリしながらあちこち

にペタペタくっついてるはずなのだが・・・。


    いねぇ〜す

 

こうなれば、必殺倒木返ししかないでしょう。御神木の上部が折れて落ちたのが転がっているので、

それをよっこらどっこいしょ!と転がそうと思ったけど・・・重くてちょっとずらせただけだった・・・。

どけた後を目を凝らしてよく見ると、黒い物体が・・・!

ハッとしてつまむと、アカアシクワガタのペアであった・・・_| ̄|○

めげずに、さらにしつこくながめていると

  

・・・・・あ〜・・・ 何か枯葉にまぎれているような気がするんですが、目の錯覚でしょうか・・・。
 

  

ぬぬ!? 目の錯覚ではなぁ〜〜い!

キ・・・・キタよぉ〜〜!!

 
イワワキセダカコブヤハズカミキリ
Parechthistatus gibber shibatai Miyake,1980

  
はひぃ〜・・・。

なんとか1♂だけでも採れてよかったポ。


  
ブナの立ち枯れでネキも狙ってみたのだが

こちらは不発であった。

う〜〜ん・・・絶対いる気がするんだけどな。


日光浴中のダイミョウセセリ
Daimio tethys tethys (Menetries,1857)

 

さて、もうひとつ確認したいものがあるので、ブナ林を脱出して、そちらに移動する。

膝がカクカクして思い通りに降りれないのが情けない・・・。




     
 

なんとか森のクマさんにも会わずに脱出できた。

そして向かうは、今度は暗い林とは打って変わって、ギンギラ青空の下の草地。 環境からして

ヤツがいる可能性がなくもない。 せめて痕跡だけでもとは思うが、まずはホストがないとね・・・。

それにしても暑くていやだなぁ〜・・・。ちょっと歩いただけで目に汗が入ってどうしようもない。
  

   

探しはじめてすぐに、それは見つかった。オトコヨモギ・・・。

ああ〜やっぱりあることはあるな・・・・という事は、ヤツがいる可能性もゼロではないな。
 

  

しばらく探してみて、オトコヨモギはそこそこ見られるのだが、いかんせん、ヤツが喜びそうな

大きな株が見当たらない。 う〜〜ん・・・やっぱり厳しいか・・・。

それにしても・・・

           あぢぃ〜・・・・

 

しばらく続けたものの、ついに暑さに負けて、熱中症になる前に捜索終了。

でもこれだけ広いからな〜・・・ヤツがいてもいいと思うんだけどな〜・・・。

でもまぁ、本格的捜査は来シーズンですね・・・・・がんばります。


                             END

 
    



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