THE INSECT HUNTER
2006
1009
山梨
THE INSECT HUNTER 2006

 
                 

           
秋の陣2006〜アテのない旅



しばらく雨ばっかり降っていたかと思ったら、いきなり晴れが続いた3連休。

場所によっては天気が不安定で土砂降りだったりしたらしいけど、どうせ採集するなら晴れてる方が

気分はよろしい。でも、こう晴れが続くと山も乾燥気味でコブ叩きには、ちとつらいものがある。

というわけで、この際、「晴れていないと採れない」と言われている虫を採りに行くことにした。

オオトラ? いえいえ、成虫採るには遅いし、そんな大それたモノではありません。もっとちっこい虫。

その名は ケブカマルクビカミキリ、通称「アテミア」


びおすけも生きた本種を見た事がないので、何とも言えませんが、なんちゅ〜か、カミキリらしくない

カミキリと言いましょうか・・・。体型、体色、鞘翅の模様とか、むしろアオオビナガクチキとかに似てる

ような気がしてならない。いえ、本物見た事がないので適当に言ってるだけなんですけどね・・・。

また、ネズミサシっちゅう、冴えない針葉樹がホストというのもピンとこない要因。ましてや、この背

の高い樹木の天辺の方にいるってんだから、採りにくい。しかも、なぜかこのネズミサシっていう木

は、ごちゃごちゃとした樹林のいろんな木々の陰にある事が多いもんですから、竿を伸ばしても

あっちゃこっちゃにネットがひっかかって、掬いにくいのなんのって・・・。

あまつさえ、一説には快晴で木が乾燥してないと採れないって言うじゃありませんか。


・・・・考えてみたら、何でこんな変てこな虫に翻弄されないといかんのですかね・・・。

まあ、それだけカミキリ屋を魅了する不思議な魅力があるという事でしょうか?

ちなみに 春先に某所へ行った時に、ネズミサシがたくさんあったもんですから、掬いまくったんです

が、当然のごとくNULLでした。で、その時一緒だったのが るどるふさん、というわけで、じゃあ

二人でリベンジに行こう!という事になったわけです。ただね、場所はちょっと変えてみたんですよ。



それではアテミア採りにアテのない旅に出ることにいたしましょう・・・。




   
(某待ち合わせ場所・・・・)

びお 「よっす」

るど 「よっす」

(もうハナっから採れる気がしてないので、やる気モードは低レベル・・・)


びお 「さて・・・まずはネズミサシ探しからはじめないといかんね・・・」

るど 「地図で見るとこの辺が怪しいので、そこへ行ってみよう。あとはA地点を確認したり・・・」


たいていのカミキリがそうであるように、アテミアにも「採れてる木=御神木」というのが存在する。

A地点にはそのような木があるのだが、御神木以外にかろうじてネズミサシが2〜3本あるという、

何ともしけた場所。でも、我々はその木くらいしか知らないので、以前にも掬ってみたけど、当然

のごとくNULLであった。

で、そのA地点は非常に頼りない保険としてとっておいて、まずは新たにポイントとなるネズミサシ

を探そう!というわけである。 まさにアテのない旅。 

 
     
ちなみに びおすけ、今まで自分ではそこそこ目が

いいと思っていたのだが、先日検査してみると視力

がガタ落ちしている事が発覚。どうりで最近虫が見

えにくいと思った・・・。

というわけで、はじめてメガネというものに世話にな

る事になった。これでアテミアもばっちり見えるか?


     
さて、るどちんが地図で目をつけた場所に到着。

車を適当に止めて、アテもなくさまよいはじめる。

しばらく歩くがネズミサシは微塵も無い。

仕方ないので適当に枯葉を叩いたりして歩くが・・

 
   
落ちてきたのは オオキノコムシくらい・・・。
 
 
見晴らしは良いんだけどねぇ〜・・・。ネズミサシがないとお話になりません。

  
ひとまわり歩いてみたけど、スギ・ヒノキ・モミ・アカ

マツ・カラマツといった針葉樹は多いのだが、肝心の

ネズミサシはどこにも見当たらない。

 

るど 「あ!ほら、食痕!」

びお 「おお!」

どうもオオトラはいる(いた)みたいです。


   
モミはそれなりに生えているので、オオトラが

いても不思議ではないけど・・・。

おっとと・・・・。オオトラじゃなくてアテミア探してる

んでした・・・。
  
 
ネズミサシを求めてさまよう るどちん

「カントリ〜ロ〜〜ド♪」
  
 
るど 「あ!ネズミサシあった!」

やっとしょぼいのを1本発見・・・。

るどちん、さっそく掬ってみたけど網の中はカラッポ。


るど 「いねぇす・・・」

では、また さまよいましょう・・・。
 
  
しばらくして やっともう1本発見。

さっきのよりは大きい木だ。さっそく掬ってみるが・・。


びお 「いねぇす・・・」

では、このあたりにはネズミサシは無かった、という

事にして・・・。 仕方ないから A地点に行ってみま

しょう・・・。

    
    
やる気モードがますます低下した二人は、一応

御神木にご挨拶だけしておこう、という事でA地点

に向けて車を走らせる。
   
  
で、御神木周辺に到着。

まず近くのネズミサシを見てみると、なぜか幹が

芯止めするように切られて昨年より低くなっている。

一応掬ってみるが、網の中はクモとかカメムシのみ。

びおすけは るどちんが譲ってくれた御神木を掬って

みたけど、網の中身はさっきと同じ。一方、るどちん

も近くの木を掬ったけど、結果は同じ・・・。
    
NO IMAGE
  
     
びお 「なんもいねぇす・・・」

るど 「なんもいねぇす・・・」

むなしさが増すばかり。やる気モードはますます

低下して、もう帰ろうか状態。

るど 「ここまで来てただ帰るのもなんだから、シロ
    オビドイ(暫定)でも叩きに行きますか?」

びお 「うんだ・・・。そうすっぺ・・・。」

      
途中、るどちんが見つけたネズミサシをダメもとで掬ってみる。

もう、さっきから7m竿で掬いっぱなしで、早くも腕が筋肉痛状態。でも結果は予想通り・・・・。

ああああ〜もう帰りてぇ〜す・・・。

他にも るどちんが以前見たネズミサシがあるらしいのだが、その場所がなぜか特定できず。


   
  
天気が良くて山はカラカラに乾燥している。

コブにはダメだけど、シロオビドイはいるでしょう。

  
  
どれ、いつもの調子で とりあえず叩いてみっか・・。
 
   
叩き始めてすぐに るどちんがチビコブを落とした。

びお 「ああ〜いいなぁ。おらここのチビコブ持って
    ないんだよね」

るど 「ここのはたくさん持ってるからどうぞ〜」

キターーー!!びおすけ流、間接的採集法!

良い子はマネをしないでネ!
 
   
しかし、その後 自分でも採る事ができました。

ミヤマチビコブかと思っていたけど、よく見ると

どうもヘリグロチビコブのようだ。

ミヤマは持ってないので、1種増えたかと思った

けど残念・・・・。
  

   
あまりにも乾燥していたのか?それとも時期が

もう遅いのか? はたまた腕が悪いのか!??

結局シロオビドイは二人で各1頭ずつしか採れ

なかった。

う〜〜〜ん・・・終焉モード炸裂・・・。
   
  
あまりにも虫がいないので、仕方なくヤマブドウの

枯れ蔓を確保した。

樹皮をめくるとカミキリの幼虫がいた。

びお 「うふふ・・・。ハセガワトラだね、きっと!」

るど 「ハセガワならもう蛹になってるんじゃない?」

びお 「・・・・_| ̄|○ 」
・・・などという、むなしい会話をしつつ、ふと思い出した。

今日はシロビドイやチビコブを採りに来たわけではなく、アテミアを採りにきたのだ。

ならば、帰りがけにでも もう少し探索してみようか・・・。 

   
   
途中、行きに掬ったネズミサシを、性懲りも無く掬ったりしつつ、それでもやっぱり網の中はクモと

カメムシという状態で、「ああああ、今日もダメだったか・・・」と終了モード全開で竿を降ろそうとして

いると、るどちんがお知り合いにSOSを発信したとの事で、ネズミサシが多く見られるという場所

の情報を得てきた。 なんとも有難い話だ。 今日ももうどうせ採れやしないから、とりあえず場所

の状況だけでも見ておきましょうか。
    
 
その場所を探してたどりつくと、どうも場所が特定で

きなかった、るどちんが以前見たネズミサシのある

場所であったようだ。

るど 「なんだぁ〜!ここだったか!」

びお 「・・・・・・」

確かに他をあれほど探して見かけなかったネズミ

サシが、これでもかっ!というほど数が見られる。
すでにアテミアはあきらめたはずなのに(?)、これだけネズミサシがあるとかなり期待できそう。

終了モードからいきなりギアがトップに入り、探索モード全開となる。これはもしかして採れるかも?!

ところが、かなり時間を費やして探索し、ネズミサシ自体の数の多さは確認できたけど、肝心の

アテミアの姿はついに見られなかった・・・・。 う〜〜ん、何の条件が悪いのか・・・??

実際、ネズミサシ自体は多いものの、暗い場所で周囲は開けた感じではなかった。


・・・・・何にせよ、やはり、アテミアは つかみ所のない虫のようだ・・・・。


   

仕方なく来た道を戻り、車を停めた場所に帰ることにした。

るど 「まあ、とりあえずネズミサシがたくさん見れてよかった」

びお 「うん。今後の参考になるね」


トボトボと歩いて車を停めた場所まで戻ってきた時、何気にふと、思った。

びお 「このあたりにもネズミサシあるんじゃない?」

るど 「うん。あってもおかしくないね」

びお 「せっかくだから探してみよう」

るど 「うん・・・・・。あっ、ほらもうそこにあるじゃない」

びお 「ほんとだ」


・・・・・・・そう、NULLで終わるはずであった運命の歯車が、ここで突如、逆回転を始めたのだ!!


   
   
驚いた事に 探してみると、実に「良い感じ」の

ネズミサシがたくさん見られた。

さきほどのネズミサシが多く見られた場所よりも

まわりが開けた感じで、竿も使いやすい。

「これはもしかして・・・いけるんじゃないか!?」

・・・・・と思った、次の瞬間!







 「採れたぁぁぁぁ〜!!」

るどさんの雄叫びが!!!


えええええ!マジ・・・??



ああああああ!!いやがったぁぁ〜〜!!


あああ、ほんとにいるんだ!ほんとにいるんだ!

るどちん、さすが!!
 
よぉぉぉし!いるとわかれば・・・


今までに無い猛スピードで竿を伸ばし、そして掬いまくる。

もう、腕の筋肉が引き攣りそうだ。

どうだ?今度は入ったか!!?

どうだ!!??
   
   
・・・・・・!!

     
    
ああああ・・・神様!  あああああ・・・・・ありがとう・・・・


びおすけ、ついにアテミアGET!!

    
「やった!!採ったよ!るどちん! るどち・・・」

振り返るとそこに るどちんの姿はなかった・・・。 ああ、追加狙ってどこかに消えたな!!

    

急に力が抜けてしまい、その場にへなへなと座り込んで、アテミアを入れたケースをのぞく。

ああ・・・ほんとに採れたよ・・・。夢みたい・・・。

なんて、不思議な姿のカミキリなんだろう・・・。

  
そこへ るどちんが現れて・・・ 

るど 「また採れた!」

びお 「えええ!」

るどちん、いつもの執念深さ(?)を発揮して、なんと2頭目ゲット!! さすがです。

るど 「で、どう・・・・?」

びお 「うん、採れたよ!」

るど 「おおお!シレっとして・・・・ちゃっかり採れたんだ!」


ここで、ガッチリと固い握手。




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ここで採れた状況を総合的にみると

・時間は午後3時半前後
・樹林の中にあるが、樹冠が上空に突き出てる木
・そこだけ陽が当たっている位置(るどさんの2頭目は日陰?)
・7m竿でやっと届く高さの枝
・びおすけが採集した個体は、るどさんが最初に採ったあたりで採れた。
 つまり、周辺を飛びまわって移動していると考えられる。


   

久々に狙って採れました・・・。

「アテ」のない旅が、一転して「アテ」のある旅に

なりました。

もう、これ以上言うことはありません。

今回の採集記が参考になれば幸いです。

ただ翌日の腕の筋肉痛だけは、覚悟してください。
    
    
 

   

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