THE INSECT HUNTER
2006
0813
東京
THE INSECT HUNTER 2006

                 

         
奥多摩主之命信仰




今回はGenkaさんのご案内によるイッシキキモンの探索です。


Genkaさんは普段の言動から、今どきの若者には珍しいくらいまじめで一途な印象を受けていましたが

実際にお会いしてみると、全く想像通りの好青年でした。奥多摩大好き人間の彼は、奥多摩を愛し、

奥多摩に通い続けるうちに特殊な神通力を体得したらしく、奥多摩にいる時はスーパーサイヤ人なら

ぬ、スーパーGenkaさんに変身し、神のごとき珍虫を引き寄せるパワーを発揮するのだそうです。

そんな彼を、人は奥多摩主之命(おくたまぬしのみこと)様と呼び、崇め奉るようになったと言われて

おります。  (Genkaさんの「東京昆虫記録館」


東京都のイッシキキモンの某有名産地といえば、ずいぶんと前から知られた場所ですが、びおすけは

フジコブやセダカ狙いで行った事はあるものの(もちろんゼロ敗)、イッシキキモンを狙って行った事が

ありません。「有名産地だし、行けば採れるだろう」くらいに思ってましたので、「いつでも行けるや!」

という気持ちがあったため、逆に、なかなかあちらに足を向けることがありませんでした・・・・。

そんな折、奥多摩主之命様からお声がかかり、チャンス到来とばかりに出かける事になりました。

        
                 「有名産地だし、行けば採れる」


・・・・ところが、現実はそう甘いものではないことを、思い知るのでありました・・・・。結果は・・・??


   

・・・・と、その前に、コブ叩きシーズンを目前に、しばらく前に壊してしまった「叩き網」を新調しました。

「六本脚」さんで販売されている ビーティングネットです。

物は前のと同じ製品なのですが、よく見てみると旧バージョンとは異なる部分が見られました。
  
 
セット内容は基本的には旧バージョンと変わらず。

フレームと布と収納袋。

布を広げた時の大きさは以前と変わらず 1m×1m。

旧バージョンの布より光沢が強く、質感が少し

変わったような・・・(気がします)。

また各隅の補強面積が若干広くなったような・・・

(気がします)。
 
そして、大きな変更点はフレーム。

上が新バージョン、下が旧バージョン。

一目瞭然だが、新バージョンのフレームの長さ

(対角線長)が7cmも短くなった。旧バージョンは

布に取付ける時にかなりしならせる状態だった為

ジョイント部に相当の曲げ圧(?)がかかっていた

ので差込が不十分だと折れやすかったのです。
 
新バージョンはそれを改良したものと思われ、

フレームが短くなったのでしなり方が緩くなり、

ジョイントにかかる負荷がだいぶ軽減されている。

またジョイント部の基側が接着で固定され、組み

立てる時に差込不十分となる事がなくなりました。

あと、前はなかった蝶のステッカーが貼られて

昆虫採集用品らしさが増してます(?)
 
風の強い日は「凧」に変身する事に変わりはないが、きちんと改良を重ねているようです。

新バージョンは、旧バージョンよりフレームが折れにくくなってて、お薦めです。


ただ、今回の採集ではあまり出番は無いと思いますが・・・・。(ちなみに長竿も7mものを新調・・・)

      

   
ぶっちゃけ、奥多摩はホント久しぶりです。

中学生の時、生物部の合宿で主に春、何回か来た

のと、10年くらい前にフジコブなどの探索に訪れた

以来です。正直言って、奥多摩は虫の数が少なく

行っても面白くない!って思ってたためなのですが、

この考えが過ちであることは、最近の奥多摩主之

命さまの活躍を見れば一目瞭然です。
ただ、やはり普通に林道をボケボケと歩いているだけでは虫が採れない場所である事は間違いない

です。奥多摩は虫を一生懸命探す気力のある人だけが成果をあげられる、そんな場所だと思います。


さて、今回、奥多摩主之命様に招集されたのは・・・・

奥多摩初心者のまさくんとまさパパ親子、イッシキキモンを知らない蝶屋のうめちゃん、どこに行って

も引きの弱い びおすけの「ボケボケ四天王」です。

こんなメンバーでほんとにイッシキキモンは採れるのでしょうか!?

  
現地で集合して、車を適当に停め、挨拶もそこそこ

に林道を歩き始めたメンバー。ぺちゃくちゃと他愛

のない話をしながら歩いてて、ちゃんとまわりの様子

を観察しているのは奥多摩主之命様だけです。

奥主 「あそこに食痕がありますよ!」

まさ 「へぇ〜どこですか?どこどこ?」

うめ 「ていうか、どの木がヤマグワ?」
奥主 「その木がそうですよ。ほら上の梢の葉が食われています」

びお 「なるほど、あれがそうですか。あの丸い穴」

奥主 「あれはキボシカミキリ・・・。」

まパ 「見えん・・・・。あっ、双眼鏡、双眼鏡と・・・。」

こんな ボケボケ集団を導く奥多摩主之命様のご苦労が偲ばれます・・・・。

    
奥多摩主之命様の先導で林道を歩くメンバー。

早朝の山あいは曇りで空気はひんやりしています。

目的地までそれなりの距離を歩きますが、それほど

汗をかかずにすみそうです。

途中、ビーティングなどしながら適当に体慣らしを

します。

 
びお 「カミキリ採ったよ〜」

まさ 「何ですか?」

びお 「ヒメビロウド・・・」

まさ 「え〜?ええ??!」

びお 「・・・・みたいに小さなニセビロウド・・・」

まさ 「_| ̄|○ 」

   
ちゃんとまわりを見ながら歩くと、そこそこ食痕が

確認できます。葉脈に沿った線状の穴がそうです。

多いのか少ないのかわかりませんが、とにかく

イッシキキモンがいることだけは確かなようです。
  
   
この山のどこかにイッシキキモンはいるんですねぇ〜・・・

 
湿った環境の川沿いの林道なので、アジサイの類

が多い。これだけ多ければドウボソカミキリはいる

でしょう。それっぽい枯葉&枯枝を発見。そして

ビーティング。

 
いた〜YO! ^ ^

 
歩くこと数十分、目的地に到着。

なるほどヤマグワが何本か見られ、食痕もバッチリ

残されている。しばらく待って様子を見るが、まだ

虫が活動するには時間が早いのか、何も飛んで

きません。時間つぶしするために、もう少し先まで

行ってみることにしました。

蝶を狙っている うめちゃんはその場でお留守番。

   
奥多摩主之命様が手招きしているので、寄ってみる

と、トゲバカミキリがいました。撮影していると後ろで

野外でトゲバを採った事がない、という まさくんが

ヨダレを垂らして見ているので、採らせてあげようと

したら、あっさりと下に落ちてしまいました・・・。


人生そんなもんです・・・>まさくん


     
途中、奥多摩主之命様がイケマのホソツツリンゴの食痕を見せてくれたりして、「勉強になるね〜」

と まさくんと二人で話しながら歩いていると、先行していた奥多摩主之命様が前方で手招きしています。

今度は何だ?何やらタダゴトではない雰囲気に走り寄ると、目の前の倒木を奥多摩主之命様が厳かに

指差します。

奥主 「衆生よ・・・・此れを見よ・・・・」

まさ 「ん?なんだ、なんだ??」 

びお 「ええええーーーーー!?」
   

  
そこにいたのは立派な体格のツヤハダクワガタ!

「な・・な・・なんでこんな所に!?」

林道の真ん中に転がっていたその倒木。どうも

上の方から斜面を転がり落ちてきたようなのです。

それだけならこのような低標高にいることもわかる

のですが、不思議なのはその材。全然赤腐れでは

ないのです。

   
画像では少し赤くは見えますが、実際にはむしろ

白色腐朽菌にやられた系の材でした。ツヤハダは

集団で材に入っている事が多いので、慌てて材を

割ってみようとしましたが、硬くて歯がたちません。

ツヤハダはこの材に入っていたのでなく、奥多摩主

之命様がこの材に呼び寄せたのだろうと、人々は

囁きあったそうな・・・。

   
奥多摩主之命様の神通力を垣間見たメンバーは

さらに信仰を深め、奥多摩主之命様の導くがまま、

次のポイントへと歩を早めるのでした。

そして、以前、奥多摩主之命様がイッシキキモンを

採集されたという由緒あるポイントに到着したので

ございます。 そこにはヤマグワが数本ありますが

虫の姿は見当たりません・・・・。

  
衆生 「奥多摩主之命様!いかがいたしましょう」

奥多摩主之命様はスクッと立ち上がり、天に向かっ

てネット棒を突き立てると、サァーーーと雲間に光が

差込み、あたり一面を照らしました。

一瞬メンバーの目がくらみ、ふと我に返ると

奥主 「これぞ、イッシキキモンである・・・」

衆生 「おおおおおーーー!!」
奥多摩主之命様の指には、しっかりとイッシキキモンがつままれていたのでした。

衆生 「ありがたや〜、ありがたや〜」

衆生は地に平伏し、奥多摩ぬ(以下略・・・・・・・・

  

     
・・・・・少々、フィクションが過ぎましたので、ここらで修正・・・・。



びお 「おお!やりましたね!Genkaさん!」

まさ 「あああ、いいなぁ〜・・・」

Gen 「あそこにもいます。ほらあの葉先、ネット棒で場所指しますね」

びお (何気に竿をスルスルと伸ばしつつ・・・) 「どこですか?ここ?」

Gen 「そこです!」

まさ 「ちょっと、びおさん!しっかり横取りですか??」

びお 「虫はこうやって採るもんだっ!」

まさ 「なんかスゴイ事言ってるよ・・・」

びお 「あ、飛んだ!あ、入った?」

Gen 「入りました!」

びお 「わーい!採った!」

 
イッシキキモン、ついにゲット! ♂でした。

 
しかし、偶然ネットに飛び込んだので採れたけど、

飛ぶの早かったです。「ピュッ!」って感じでいかに

素早い動きの虫かがわかりました。


どうやら、イッシキキモンのゴールデンタイムに突入

したようです。

Gen 「また採りました〜!」

  
早くもGenkaさん、2頭目ゲット。今度は大きな♀です

    
続いて まさくんがゲット。彼曰く、「葉の上に丸い

イモムシがいたように見えた」というほどの巨大♀。

体の厚みがハンパじゃありません。

画像は、 まさくんがどこかでネタに貼るでしょうから

それをお楽しみに・・・・。

まさパパさんも得意の双眼鏡で見つけるも、惜しくも

ネットインしそこなったようです・・・。残念!
まさ 「ああああ、♂が欲しい〜!やっぱり1ペア揃えたいですよ〜」

びお 「じゃ〜、オレの♂と、きみの♀を交換してあげよう!」

まさ 「・・・・・いや、結構です・・・・」

  
Genkaさん、ついに3頭目ゲット!

奥多摩の主の本領発揮といったところです。



しかし・・・・この後はパッタリと飛来が止んで

音沙汰なしの状況・・・。

そこで、うめちゃんが待つ第1ポイントへ戻ることに

しました。
第1ポイントへ戻り、うめちゃんと合流。うめちゃん、スミナガシやゴマダラチョウを採集して成果があった

ようです。話を聞くとヤマグワに黄色い虫が素早く飛んでるのを見たそうで、状況から間違いなく、イッシ

キキモンのようです。しばらく周辺で全員が粘りますが、徐々に増してきた日差しと気温の上昇で虫の

姿はまばらになってきました。時間は11時になろうとしています。

当初からの予定で午前中で切り上げようと考えていましたので、ここいらでタイムアップです。
  

   
他の方のお話によると、先週、先々週とイッシキキ

ンはそこそこ採れているようでしたので、ここでは

発生も末期であったのかもしれませんが、この辺り

では浅く広く分布をしているような感じを受けました。

有名産地とはいえ、やたらと採れるものではなさそう

です。びおすけもGenkaさんが見つけた個体を採ら

せてもらわなければNULLでしたから・・・。

  
  
夏の日差しを浴びながら・・・それぞれ来期の作戦を練りつつ、ポイントを後にしました。

ポイントを案内してくださった Genkaさん、ありがとうございました。

また、参加の皆様方お疲れ様でした。
    

   

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