THE INSECT HUNTER
2005
0814

山梨

   
 THE INSECT HUNTER 2005 

                 

  
決戦!秋の陣 前哨戦 の巻



カミキリ屋をやっている以上・・・・採らねばならない虫がいる・・・・


諸般の事情により春から初夏にかけての第一次採集戦に参加できなかった びおすけ

ですが、遅ればせながら第二次採集戦への準備を進めている今日この頃です。


ビーティングネットを新調し、中が乾燥しきった毒ビンに酢エチを垂らしこみ、採集地の

地図を眺めつつ作戦を練っていると、忘れかけていた戦闘意欲がふつふつと湧き上がってきます。



折りしも各地を転戦中の るどるふさんと同行できるチャンスに恵まれたので、

秋の大戦を前に実地訓練を行うことになりました。



カミキリ屋をやっている以上・・・・採らねばならない虫がいる・・・・
 
         
    
場所は山梨県某所・・・・。

夜中にるどるふさんと無事合流し、某宿営地で朝からの戦闘に備えて仮眠をとることに。

宿営地は低標高でありながら、周囲を見るとノリウツギやリョウブの花がまだついている。

戦場となる場所はもっと標高が高いので、花もまだまだ期待できるかもしれない。


そして、夜明けとともに早々に宿営地を発つ。
   
  

今回 初戦を飾る

新型びおすけ号 壱号機。

アットホームな雰囲気に騙さ

れてはいけない。機動力は

なかなかのものである。

奥に控えしは るどるふ号。
           

るどるふ号に先導され、戦地

へ黙々と向かう。

いやがうえにも期待感が

高まる。

木立の隙間から見える青空。

良い戦闘日和になりそうだ。

       
そして・・・ついに戦場へ到着した。
       
       
早朝ゆえにまだ気温が低く、

敵部隊はまだ目視できない。

が、敵の斥候と思われる

アカハナを発見。


るど「あら、よかったですね!

  カミキリ第一号おめでとう」
ふっ・・・、第一号がアカハナなんて幸先良くない気もするが、一応捕虜にしておくか。
 
          
そして間髪入れずに次の

捕虜発見。ヒヨドリバナの

ような普通カミキリが見向き

もしないような花に訪花して

いるとは、裏をかこうとしたの

かね?マルガタ君・・・。
るど 「おや!立て続けに。マルガリータですか?おめでとう」

びお 「・・・・・・・・・・」
    
     
そしてさらに間髪入れずに

路上歩行中のカミキリ発見。


おおっ!オオクロの♂だ!

♀しか持ってなかったので

ラッキー!
るど 「おお?オオクロですねっ!」

びお「・・・・・・・・」

ふっ・・・・俺が凡種しか採れないと思っていたのかね?これが俺の実力ですよ・・・。

てゆーか、もう敵がどんどん出撃してるみたいじゃん。

こりゃ、こちらも応戦ばかりしてる場合じゃない。それっ!特攻ーーーー!
    
   
るどるふ諜報部員によれば、

「カレエダ ニ カクレロ」

という指令が敵陣に流れて

いたという。

そうとわかれば、こちらも

作戦が立てやすい。


     
 
名づけて

「枯枝叩き作戦」
   ・・・・そのまんまカヨッ!

早速作戦開始。

とりあえずサビ系などが

落ちてくるが、どうも敵の

数が少なすぎる。
びお 「るど諜報部員! 少し情報が間違ってないですか?!」

るど 「え〜〜と・・・、あ!『アオイ エダ ニ カクレロ』が正式な指令だ」
    
なるほど・・・。

攻撃目標が少し違っていた

わけだ。

作戦変更。

名づけて

「青い枯枝叩き作戦」

・・・・・そのまんまカヨッ!!
作戦変更後、るどるふさんは「素敵な虫」をバシバシと捕虜にしていたが、自分の方は

ホンドヒゲナガモモブトが落ちたくらいで、あとはハサミムシばっかり落ちてくる。

こりゃ、おかしいぞ??

びお 「るど諜報部員! まだ情報が正確じゃないんじゃないですか??」

るど 「いや、情報は正確です。あとは腕と運の問題です」

びお 「・・・・・・・・・・・・_| ̄|○」
  
    
    
とりあえず最初の作戦を

完了し、二手に分かれて

行動することになった。

次の作戦は

「待ってれば素敵なハナカミ
 キリが飛んでくるよ作戦」

対ムナミゾハナ戦に特化した
作戦だ。
  
 
とある場所につっ立って

ボ〜〜としてるとムナミゾが

飛んでくるんですって!奥さん

なんて楽な作戦なのかしら。

で、網を持ってボ〜としてると

アカハナがネットに飛んでき

た。つまんでリリース。
     
  
また、ボ〜〜としてると

今度はフタスジハナが

ネットに飛んできた。


んん??
    
  
さらにボ〜としてると

今度はヨツスジハナがネット

めがけて飛んできた。


こ・・・これは一体!?
    
  
うむ。これは偶然ではない。

敵は「白いモノ」が好きなのだ。

これは作戦として使える。

名づけて
「ホワイトトラップ作戦」

んで、トラップ完成^^

あとは座って待つだけ^^

  
ほ〜ら、1分とたたないうちに

ハエが集まってきた^^

  
    

ニョウホウハナ!

キターーーー!!


    
  
このトラップで

ニョウホウハナが3頭採れた。


ホワイトトラップ作戦成功^^
     

      

結局、

「待ってれば素敵なハナカミ
 キリが飛んでくるよ作戦」

は失敗したためムナミゾは

かすりもしなかった。

腹いせにあたりの草叢を叩く

とニセビロウドが落ちた。
     
   
うむ。叩くと言えばコブ叩き。

まだ時期的に

早いような気もするが・・・。

見ればいかにもおいしそうな

ヤマブドウが草叢に

覆いかぶさっている。

やるしかないでしょう・・・。
     
   

     
一撃でキターーーーー!!

  

なんだ〜、もういるじゃんよ!

フジコブ、ゲット。



捕虜は新鮮な♀であった。

が、やはり時期が早いのか

ヤマブドウが少ないためか

追加は得られなかった。
   

   
少し疲れてきたので作戦本部

に戻ることした。

るどさんの成績はどうであろうか。

     
  
ん!ブチヒゲかっ!

と思ったらアカハナであった。


てゆーか、とにかくアカハナ

が多い。多すぎる。
      

      
作戦本部に戻ると、るどさん

の車が忽然と消えている。

むむっ!まさか虫に拉致され

たのでは!

    虫に拉致される人間って一体・・・・・

見るとびおすけ号のフロントガラスに暗号で書かれた置手紙がはさまれている。

その暗号を苦労して解読すると

「上にて待つ」


と書かれてあった。

どうも作戦に変更があったらしい。


上ってどこだ?木の上じゃあるまいし、普通に考えれば道の先の方ってことであろう。

で、びおすけ号に搭乗し、移動することにした。
     

   
標高をかせぐがごとく道をつき進むと、道路脇に るどるふ号が停めてあった。

同じ場所に採集者とおぼしき人がいたので、るどさんを見なかったですか?

とお尋ねすると、どうも先の方へ歩いていったらしい。


いかにも戦闘慣れされた車と服装でカミキリを狙って来ている方であったが、

あとでるどさんに聞いたところ、カミキリの大家の方でありました

(我々一兵卒から見ると大将クラス)。どうも失礼いたしました。



で、自分も武器を携えて先に進むと、るどさんが道端で何かを見ている。
     
  
見るとイケマの草叢があって

そこに大量のハナカミキリが

訪花しているのであった。

「こりゃ一網打尽て感じだな」


来ている種類は

アカハナ・ヨツスジハナ・フタスジハナ・マルガタハナ・ニンフハナ・ニョウホウハナ・ツマグロハナ

といった三等兵クラスであったが、見ていて飽きないほどの量である。


まるで、酒場でガヤガヤと飲み騒いでいる愚連隊のようだ。


で、イケマと言えばホソツツリンゴなのであるが、その姿はついぞ見かける事はできなかった。


やはり上等兵クラスはもう少し節操があるらしい・・・。
   
  

イケマは用心してみなければ

いかにも地味な花で見過ごし

てしまいそうなくらいだが、

敵にとってはとても魅力的

な花なのだろう。

         
イケマにもたくさん来ていた

フタスジハナカミキリ。


ここでは3つの型が見られた。

普通の「ふたすじ」タイプ

このような「はすすじ」タイプ→


    
 

そしてこのような

「全身ブラック」タイプ→


全身ブラックはツマグロハナっぽく

もあるが、触角が2色

マダラなので区別ができる。
    
    

カラカネハナもイケマに訪花していた。


ここで見られたのは、昔

アマギカラカネとして亜種

扱いされていたもの。
      
 
腹部が真っ黒である。
   
     
花は他にはリョウブで花付き

状態のものが2本あった。

こちらも訪花してるのは

三等兵クラスであったが、

るどるふさんはここで

イガブチを採られていた。

さすがである。

    


  
脇道に入ってみると突き当りが

開けていて、吹き上げ状態

の場所があった。

ここでナイターでもすれば

面白いかもしれないが、昼間は

ただ暑いばかりである。

大木の木陰がありがたい。
   
  
カミキリの姿は全くなかった

が、開けた場所なのでチョウ

がものすごく多かった。

数で一番目立つのは

アサギマダラであった。
   
  
その次に多いのが

クジャクチョウ。

何度見ても派手で綺麗なチョウだ。
    
  
あとはシロチョウとヒョウモン

類が多かった。
    
    
車に戻ってみると

なぜかボディに停まっていた

シラフヒゲナガ。
 
     
そして一緒になぜか

車のボディに停まっていた

ヒメヒゲナガ。



これってシルバートラップ?



暑かったので車の中で休憩していると、すすす〜〜と るどるふ号が横付けしてきた。

るど諜報員の話によると、なんでもオオトラの目撃情報が入ったらしい。


「ふっ・・・・。ついに、この時がきたか・・・・。」


そう・・・泣く子も黙るオオトラである。

言わば、敵の総大将といったところか・・・。

戦(イクサ)に勝つには敵の大将の首を取れば良い。


昨晩はかなり雨が降ったはずなのだが、今は快晴。

気温の上昇激しく、また蒸し暑い。

まさにオオトラ日和。

3日前から晴れないとオオトラは採れないと言われたりしているが、

どうも、それも迷信のようだ。

条件さえ合わずとも、オオトラも出る時は出る。


決意を新たに るどさんと決戦の場所へと向かった。

   
  
作戦名は

「待ってれば素敵なオレンジ
色の虫が飛んでくるよ作戦」


敵が林間を飛ぶのをひたすら

待つ・・・・。
    
 
ひたすら待つ・・・・。


が、敵の姿は見えず。

やはり総大将だけあって

簡単には姿を拝ませてくれ

ないようだ。
  
    
オオトラ捕獲経験者である

るどるふさんに言われて

上空を見ると・・・・


飛んでいる。奴が飛んでる。

♂だ。10m以上も高い枝先

を飛び移るようにしている。

とてもじゃないが、自分の武器(竿)では届く位置ではない。

指を咥えて見守る他に術がない。


でも、確かに奴はいた。

あとは♀が低空飛行する事を期待する以外にない・・・・。
  

        
いったん、その場を離れ、別の場所で採集をしていた。

その時、突然、背後から虫の羽音が聞こえた。

ハッと頭を上げると、目線の高さの空中を視界の左から右へ高速で通過する物体。

「オレンジ!!」 スズメバチではない。その羽音はスズメバチのブゥゥゥーンというもの

とは異なる「ビィィィィーーン」という甲虫系のものであった。

反射的にネットを振る!タイミングが一瞬遅れた!

追いかけて走ろうとしたが目の前の倒木が邪魔をして、それを許さなかった。


そのオレンジ色の四角い物体は悠々とモミの林の中へ消えていった・・・・。


クソッ!!こんな滅多にないチャンスを逃すとはっっ!!

背後を突く、奴の奇襲攻撃にまんまとしてやられた!!


その場に立ちつくす びおすけ・・・・。


 初戦は びおすけの完敗であった・・・・。

   
しかし・・・


「やっぱり奴はいるんだ!」

奴が消えていった林を見つめ

ながら 「次こそは必ずっ!」

と誓いを新たにする びおすけ

なのであった・・・・。
     
今回、初戦でオオトラを目撃できただけでも行った甲斐があった。

今まで自分にとっては幻の生き物でしかなかったオオトラ・・・。

それがいまや俄然とその存在が現実味を帯びてきた。

「オオトラはいつか必ず採れる!」というのが今の気持ちである。


このような機会を与えてくれた るどるふさんに感謝します。
  

  
採集できたムシのコーナー
   
オオクロカミキリ ♂
路上歩行中のもの
アカハナカミキリ
うんざりするくらい多い
ヨツスジハナカミキリ
思ったより少なかった
      
フタスジハナカミキリ
個体数は多い。普通タイプ
フタスジハナカミキリ
はすすじタイプ
フタスジハナカミキリ
全身ブラックタイプ
        
チャイロヒメハナカミキリ
さほど多くなかった
ニョウホウハナカミキリ
個体数は多い
カラカネハナカミキリ
天城タイプ 
       
エゾサビカミキリ
叩き網で普通
クワサビカミキリ
針葉樹の倒木枯木
フジコブヤハズカミキリ
ヤマブドウ叩き網
    
ホンドヒゲナガモモブトカミキリ
 枯れた針葉樹叩き網
シラフヒゲナガカミキリ
車のボディに来集
ヒゲナガカミキリ
るどるふさん採集品
     
ヒメヒゲナガカミキリ
車のボディに来集  
ニセビロウドカミキリ
叩き網
ルイスクビナガハムシ
叩き網 個体数は多い
  
アナアキゾウムシsp
 枯針葉樹の叩き網
ナガアナアキゾウムシ
枯針葉樹の叩き網
アカオビニセハナノミ
枯針葉樹の叩き網
  
コマルキマワリ
広葉樹生木
オオアカコメツキ?
モミ倒木
ウンモンテントウ
草叢叩き網  多い.
   
    


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