THE INSECT HUNTER
2003
0406
  
東京

THE INSECT HUNTER 2003



       
〜春の目覚めの前に〜


今年初の「まとも」な採集行・・・。

ホントに久々である。

今回は、P.Kawadai さんからお誘いを受けて、東京都の某所に産するタカオメダカカミキリ

をはじめとする、早春のカミキリ類を採集するべく出撃することとあいなった。


早春のカミキリといっても、まださすがにこの時期本格的に野外活動しているわけではなく、

材から脱出する目前の個体を狙っての採集、つまり材割り&材拾いである。


目的地は、虫屋さんならまずご存知の有名な場所なのだが、

恥ずかしながら自分はまだこの歳になるまで行ったことがなく、初体験。


まずは虫が採れる採れないは別として、自分の目で有名採集地の雰囲気を感じとり、

今後の参考にしたいという気持ちで、参加させていただくことにした・・・・


が、できればタコ採りしたいのが人情というものであり・・・(笑)


・・・・というわけで、行ってみました。    
 

          
電車を乗り継いで、集合場所の駅に到着。

たまには電車の旅ものんびりできて良いものです。


天気も良いし、気分は最高。


「はぁ〜るぅの小川はぁ さらさらいくよぉ〜♪」


と、思わず口ずさんでしまいそう・・・。
        
  

少し早めに着いたので、周辺をブラブラしていたが、あっという間に時間が過ぎ、P.Kawadaiさん御一行

も時間通り到着した。

今回、初めてお会いするコメツキの第一人者の御者さん、イタリア人のオサムシ屋の乳母留度さん、

P.Kawadaiさんのお子さん2人とご挨拶を交わしたあと、早速登山を開始・・・・


と言ってもリフトで上がるわけで・・・。

しかし、この場所の主とも言えるP.Kawadaiさんと御者さんがいらっしゃるので、たいへん心強い。

自分はまず見学させていただく気持ちで皆さんに付いて行く。
 
    
    
て言うか・・・


バス短かっ!(爆
        

・・・で、楽してリフトで上がりま〜す。


ちょっと涼しいけど、風が爽やか。

カエデ類は新葉も出始めていた。

カエデの花、早く咲かないかなぁ〜♪


山上駅に近づくにつれ、期待感が膨らむ。
  
    
山上駅に着き、そこからほんの少し歩いた場所で

P.Kawadaiさんが

「じゃぁ〜、まずこの辺で始めますか〜」

「・・・え??」

あまりにもお手軽な場所なので、意味がわからなか

ったが、聞けばなんと、

ここでタカオメダカカミキリが採れるんですって?!
      
     
こんなお手軽な場所でホントに採れるの?

と半信半疑で突っ立てると、御者さんが足元のブナの

小枝を拾って、パキッと折るなり、「いた〜」と一言・・・。


・・・・ホントにいるんですね・・^^;
    
     
タカオメダカカミキリ・・・。

地味で小さなカミキリだが、自分は丹沢でカエデの花から採集したことが1回あるだけ・・・。

だから自分の中では「珍品」に属する種類なのだが(笑)、冬期に生息地を探索すると、

材から楽して(?)たくさん割り出せるという・・・。

ただ、この時期を逃すと材から脱出してしまうので、野外で採集するのが意外と難しいという。
   
           
で、自分も早速、ブナの小枝を拾って折ってみる。


検討がつかないので適当に拾う。

う〜ん・・・こんな細い枝にいるのかなぁ〜?

   
  
  

ああ!何者かの食痕らしきものが!

しかし、よく見ると脱出孔があり、もぬけの殻状態のよう

である。

しばらくしてP.Kawadaiさんも1頭見つけられたが、その

個体は例によって私が頂戴いたしました。

ありがとうございます〜。
   
       
しばらく探してみたが追加がないようなので次のポイント

へ移動することにした。


ヒゲナガカミキリが入ってると思われる材をいじっている、

御者さんと乳母留度さん→

   
先に進んで、展望台からは遠くの山々が望める。

う〜〜ん、いい景色だぁ。
     
     
         
で、ここら辺がタカオメダカの第2ポイントということなの

だが・・・。 

ここもこれといって何の変哲も無い場所なのである・・・。


ここで、韓国の虫屋さんのKohさんが合流。

なんとも国際色豊かな混成部隊となってタカオメダカ

撃破を目指す!
        
      



タカオメダカを探す前に、P.Kawadaiさんが近くにあった

モミの伐採木の樹皮をはがすと

ニセハイイロハナカミキリの幼虫がいた。

(※ホンドハイイロハナカミキリに訂正)
   
          
成虫は入っておらず、「幼虫の木」のようである。

せっかくなので頂戴し、お持ち帰りすることにした。

飼育できるかどうかは ? であるが・・・。
      
    
さて、タカオメダカは採れるだろうか?

大きなブナである。

根元周辺に落ちている小枝をとにかく拾って集める。

うまくすれば・・・

ブナケシカミキリ(仮称)も入っているはずだ。
   
          
ブナケシカミキリ(仮称)は、今のところ正体不明?のカミキリで、同属のキッコウモンケシや、

ヒメミヤマケシに形態はそっくりだが、生態が異なるという。

自分はまだ見たことすらないので、とにかく採集できればうれしいのだが・・・。


また、この周辺にはブナとイヌブナがあり、ブナにはタカオメダカ・ブナケシが入るが、イヌブナには

見られないという。

ちなみにイヌブナにはヨコヤマヒゲナガが入っているという。
    
      
根元周辺にはたくさん小枝が落ちている。

あまり古い枯枝や、脱出孔のあるものには入ってない

ので、それらを避けて小枝を拾い集める。
     
         
タカオメダカカミキリの脱出孔→


こういう枝はもぬけの殻である可能性が非常に高い。
    
        
御者さんが例のごとく、

「おっ、いた!」 「おっ!いた」

を連発しながら小枝を折っていると幼虫が1頭出てきた。

タカオメダカならすでに成虫になっているので、これは

おそらくブナケシの幼虫であろう。

これも頂戴してしまいました・・・。
   
              
自分も負けじと、枯枝をパキパキ折っていると、「あっ!いたっ!」と思った瞬間、その黒い小さな虫は

枝を折った反動で、ピーンとどこかへすっ飛んでしまう。

「ひぇぇぇ〜」

とつぶやく間もなく、また「ピーーン」と飛んでいく。

む・・・難しい・・・。

こんな間抜けな事を繰り返しているうちに、やっと1頭枝に留まってくれた!
          
     
ひぇぇぇぇぇ〜〜、小せぇぇぇ〜〜(爆


これが、タカオメダカです・・・


って、見えないですよね・・・。
      
             
で、これを拡大するとこうなります。

タカオメダカのお尻ですねぇ。




これでもよくわからないでしょうから・・・・
    
 
これがタカオメダカカミキリの全貌です。


小さくて地味だけど、いかにも「通好み」の良い虫です。
  
    
んで、1円玉と比較すると・・・・


こんな感じ・・・・(爆


あらためて・・・小せぇぇぇぇぇ〜〜! 
     
  
これ以上現場で枝をパキパキ折るのは危険と判断し、集めた小枝はそのままお持ち帰りすることにした。

まるで昔話の「おじいさんは山へ柴刈りに行きました・・・」の世界である。

Kohさんも、えらい数の小枝をビニール袋いっぱいに持って帰ったが、あれが全部羽化脱出したら、もの

すごいことになるだろう・・・と人事ながら心配する びおすけであった・・・。

  
いろいろと情報交換しつつの昼食を終え、山の北斜面を

抜け、山頂方面へたどるルートへ向かい、移動を始める。

途中、キブシがあり、その枯枝に何かいそうだということ

で、折って探しはじめる。
    
  
間もなく、Kohさんがいきなりトワダムモンメダカカミキリ

を割り出した!すげぇ〜!

しかし、残念な事に割り出した時のショックで上翅が傷

んでしまった・・・。

自分も枝を折ってみたら何かの幼虫が入っていたので、

お持ち帰りすることにした。
    
  
途中、キブシとかサルナシに何かいないかと探しながら

歩き続ける。

一見、何気ない山なのだが、樹木の種類がたいへん多く

また威厳を感じさせるくらい立派な太い木も目に付く。


昆虫が多い秘密はここらへんにありそうだ。
       
  
怪しげな混成部隊、ばく進するの図→
    
 
ちょっと開けた場所にキブシが数本生えていて、その

枯枝からKohさんが2頭目のトワダムモンを割り出した!

が、また傷が!

しかし、その直後完品で3頭目を割り出す!


すごいなぁ・・・。

で、これがトワダムモン→だけど・・・これも小せぇぇぇ〜!
   
   
ここで、地元のカミキリの大御所、○島さんがみえるという連絡が入り、ヒラヤマコブハナカミキリの

ポイントに案内していただけるという。

そして全員下山することに。

ヒラヤマコブハナは早春に野外活動するカミキリだが、さすがにまだ時期的に早いような気もする。

しかし、万が一という事もあるし、なによりもその確実に採れるという環境を知ることができるのは、

願ってもないチャンスである(自分はヒラヤマ未採集)。

      
山から下りて○島さんと合流し、○島さんとKohさんの車

に分乗し、ヒラヤマポイントへ移動した。

到着して現場を見て驚いたが、これまた、あっけらかんと

した場所で・・・。

なにかヒラヤマコブハナの神秘的なイメージが崩れ去って

いくような気が・・・(笑)
     
  
う〜〜ん、ヒラヤマコブハナの御神木と聞くと、ただの

アカメガシワも立派に見える・・・。

   
  
Kohさんも以前ここでヒラヤマをゲットしてるということで、

早速ストローとタバコを取り出して作戦開始〜。
    
  
ヒラヤマコブハナカミキリはカミキリ類としては比較的原始的な種類らしく、木の洞内に依存して発生を

繰り返す昆虫である。

で、採集法として一般的なのは、虫がいそうな洞の中にタバコの煙を吹きかけるというものなのだ。

いわば、燻りだし作戦である。

しかし、ただ口から煙を吹きかけても洞の奥に届かないので、ストローを使い煙で燻りだすのである。
   
      
時期になれば、必ず採れる場所と聞くと、すごく期待して

しまうわけで、さらに見ればすごく良さそうな洞なので、

余計期待してしまうわけで・・・。

しかし、2〜3ヶ所試してみたものの、残念ながら、待って

も待ってもヒラヤマが出てくる気配はなかった。

やはり時期が早いようだ。
     
  
一方、それまで、オサムシを採るチャンスがなかった

乳母留度さんが、何気に小川添いの崖を崩して

クロナガオサムシをゲット!


こ・・・こんな場所で採れるなんて。

さすがはオサ屋さんですね〜。
        
   
見ればここも普通の里山っぽい場所なのだが、ここでは

ヒラヤマコブハナをはじめ、コボトケヒゲナガコバネや

スギカミキリも採れているらしい。
  
     
で、そろそろ陽も傾いてきたので、今日の採集は終了である。

帰りに全員で食事をしながらの談話会となり、楽しい時間を過ごしたあと、

最寄りの駅まで車で送っていただいた。

久々のカミキリ採集で自分の目的のタカオメダカも採集できたし、大満足。

また、持ち帰った材からタカオメダカをはじめ、何が出てくるかたいへん楽しみである。


今回も皆さんにお世話になリありがとうございました。

P.Kawadaiさん&Jr.君たち、御者さん、○島さん、Kohさん、乳母留度さん、お疲れ様でした。


また機会がありましたら、是非ご一緒させてください。


   
本日の成果 : タカオメダカカミキリ 2exs. (1頭はP.kawadaiさん採集)
          ニセハイイロハナカミキリ ホンドハイイロハナカミキリ(幼虫)
          たぶんブナケシカミキリ(仮称)の幼虫 (御者さん採集)
          エグリゴミムシダマシ 1ex.
          シバンムシの1種 1ex.
          カミキリがいっぱい入ったブナ他の枯枝 たくさん
 


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