THE INSECT HUNTER
2002
1117
   
神奈川
THE INSECT HUNTER 2002



    
■ 冬のカミキリムシ


関東北部ではスキー場がスキー開きしたと伝えられる今日この頃・・・。


寒い日が続いているが、こんな時季でも野外採集できるカミキリムシがいる。


奴の名前はタテジマカミキリ・・・。


まだ一度もお目にかかったことがない。

けして珍品というほどの虫ではないはずなのに、奴とはどうも縁がないようだ。

「日本産カミキリムシ検索図説(東海大学出版)」

という本を参照して奴のプロフィールを紐解いてみると、


『体長17〜24mm。暖地では新成虫は夏季に羽化脱出し、寄生植物やその周辺の樹木に

ボート状の溝を掘り、そこで越冬し、翌春交尾、産卵する。しかし、東北地方など寒冷地では

生活環が異なり、新成虫は寄生植物中で越冬、翌春材外に脱出することが知られている。

寄生植物はカクレミノ・ヤマウコギ・センノキ・ヤツデなどの生木』



・・・・とある。


地元横浜の某所で奴が採集できるという話を聞き、懲りずに探索に出かけてみた。

   

   
  
現場に着き、早速探索開始。


畑の脇では焚き火がされていて、なんとも晩秋の雰囲気

漂う景色である。


関係ないけど、焼きイモのおいしい季節だ・・・。
        
  
ふと目の前の路上を横切る影あり。

ひょいとつまんでみるとゴミムシだった。

キアシツヤヒラタゴミムシという、どこにでもいそうな虫だ。

しかし、この寒いのに、まだ野外で歩き回っているのか。
    
     
林の奥を覗くと、目立つ色と形の実があった。

クサギ
の実である。

地味な景色の林の中ではその色と形は、少しばかり異様

な印象さえ受ける。
        
       
ここは本当に横浜か?と思うような林の中を歩きつづける。

すれ違うハイカーと「こんにちは〜」などと挨拶しながら、

歩いていると、どこか別の本格的な?

山の中を歩いているような錯覚さえしてきた。
        
        
しばらく歩いて、やっと「奴」の寄生植物を見つけた。

カクレミノである。

しかし、小さな木で「奴」の姿形はやはり見えない。

実生だと思うのだが、カクレミノは結局これ1本しか発見

できなかった。
   
     

この場所で「奴」が見られる植物はヤマウコギだという。

ヤマウコギを探さなければ・・・。
    
       
歩き回っていると、センノキの幼木が多いことに気づいた。

センノキも「奴」の寄生植物である。触ると幹のトゲが痛い。

あちこちの林床に生えているので、もしかして?と思って

見てまわるが、「奴」がいる気配は全くない・・・。
          
    
この他でよく見られる「奴」の寄生植物はヤツデである。

庭木としてもよく使われる種類だ。

しかし、ここにも「奴」の姿はない。

しばらく探索するも、肝心のヤマウコギが見つからない・・・。
    
         


どうにもヤマウコギを見つけることができないので、少し移動

してみることにした。



実は以前から目をつけていた場所があるのだ。
    
        

一目散にその場所へ向かう。

よしよし!あったぞ。これがヤマウコギ

夏場は草が生い茂りあまり近づけないのだが、今は邪魔な

草がないので、じっくり見ることができる。

   
     


これがその特徴的な葉。


枝にはトゲが多いので注意が必要だ。

           

高さは4mはあろうか・・・。

枝はかなり分岐していて、ブッシュ状

ごちゃごちゃした感じで目がまわりそうだ。


トゲに刺されながら、手近な枝を引っ張り寄せてみる。
      
   



んん?? これは??

もしかして「奴」の羽化脱出孔では?!

       
     
穴の大きさ的には、どうもそれっぽいのだが・・・?


ネジロカミキリにしては大きいような気がするし・・・。
       
    

一瞬、期待感が増して、目を皿のようにして「奴」の姿を

探したが・・・・。

結局見つけることはできなかった。

こんなにイイ木なのに・・・。



う〜〜ん、どこにいるんだタテジマくん!
   
   
というわけで、タテジマくん連敗記録を

伸ばしただけの結果になってしまった。




けっこう歩き回ったので、

いい運動にはなりましたけどね・・・。

本日の成果  キアシツヤヒラタゴミムシ 1ex.
         
          ・・・・・以上(爆)
    

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