THE INSECT HUNTER
2002
0719
   
群馬
THE INSECT HUNTER 2002




   
020719



朝になって昨夜遅くから降り出した雨は、ようやくあがろうとしている。


しかしけっこう降った。

風も強かったし。

昨日はあんなに晴れていたのに山の天気って・・・


さしあたって心配なのは、昨日夕方に仕掛けたプテロ用トラップである。


本格的採集に出発する前に、回収だけしてこよう。
 
           
外へ出るとうっすらと霧がかかっている。



ペンションの庭もしっとりと高原らしいイイ感じになっていた。
     
     
ブナ林に足を踏み入れると、ますます霧が濃くなってくる。

ちょっぴりコワイ・・・・。



トラップを仕掛けた場所に到着。


さて、回収するか。
   
       

う〜む。

やはり・・・・トラップは壊滅状態であった。

あまりに凄惨な状態なので画像は公開できない・・・(っていうか撮り忘れた)

沢沿い近くに置いたトラップは、雨水が入り込みコップの口一杯まで水かさが増していた。

ちょっと高い位置に置いたトラップには、腐葉土やら小枝などが入り込み、例え虫が入ったにせよ、脱走された

ことは明白な状態である。

昨晩の雨では、虫たちも出歩くことができなかったかもしれないが・・・。

ぬお〜〜!プテロはNull かぁ〜!!  がっくし・・・。


むなしく、空の紙コップだけ持ってペンションへ戻ろう。
           
  
時間が経つにつれて、気温の上昇とともに霧がますます

濃くなっている気がする。


さて、どうしたものか・・・。

とりあえず、朝食食べて出直そう。
       
    

そうだな、まず、昨日ソリダを採集した「御神木」を見に行こう。

この天気だともしかしたら朝から飛んできているかもしれない。
            
   
御神木に行く前にキャンプ場の土場を見ておこう。

しかし、古い材が多くなんともしょぼい感じがする。
      
 
やはり虫の影は薄くかろうじてアカアシクワガタがいた。

あとはヒゲナガゾウムシとか・・・。



さっさと御神木のもとへ向かおう。
       
   

御神木に到着したが、虫はまだ来ていないようだ。

それでも小一時間ねばってみたが、やはり虫は来ない。そうこうしているうちにまた雨が降り始めた。
    
        
  
うわぁぁ・・・・。

霧が濃さを増している。

10m先がぼんやりしてよく見えない。

シチュエーションによってはロマンティックかもしれないが、

ひとりではそれどころではなく、恐怖が先に立ってしまう。
     
       
        

雨も少し強くなってきた。

一度ペンションへ戻ろう。

しかし、ぼけ〜と雨が上がるのを待つわけにはいかないので、場所を移動して採集することにしよう。

標高を下げれば、天気は少しは良くなるはずである。

ペンションの玄関先でスジクワガタ♂を拾ったあと、車で山を下り始めた。

さて、どこへ行こうか?走りながら考える。


ううううむ。よし!

昨日のギガンティアのリベンジをしてみよう。ギガンを見つけなくては!

この時すでに自分の中では、ギガン君が雨を避けるために例によってクワの葉の裏に後脚をぷら〜ん

と下げてとまっている姿がイメージされているのだ。


もはやこうなってくると、強迫観念に捕らわれているとしか思えない・・・・。
    
     
           
途中、道路わきに小さな土場が点在している。

標高を下げたせいか、案の定、雨もあがってきており、

少し晴れ間も見える。

何か虫が来ているかもしれないぞ。

ケヤキ、コナラ、サクラなどの材だ。
        
   
早速見つけたカタシロゴマフカミキリ。

ちょい小さ目の個体だ。
         
     
ウスイロトラカミキリが走り回っている。

生態写真って撮るの難しい・・・。
           
  
ハリギリ材にとまっていたセンノカミキリ。

その他アカハナカミキリとかナガゴマフカミキリ、ただの

ゴマフカミキリなどの「常連様系」ばかり。

それでも何もいないよりか、はるかにマシである。
   
       
また別の場所の土場。

まるっきり樹種不明である。

あいかわらずタダゴマフが徘徊している。
            
   
カラカネハナカミキリ。

なんだかすごく小さな個体だ。


そう言えば、昔大菩薩や天城周辺の腹部や脚が真っ黒な

個体群をアマギカラカネと呼んでいたが、そのへんの分類

は今はどうなっているのだろう?
     
        

とにもかくにも、普通種のオンパレードである。

いないよかマシとは言え、さすがに疲れてくる。もちろん精神的な疲れだ。

早いとこ、ギガンティアを探しに行こう。
   
  
                      
というわけで、また来てしまった・・・・。

昨日と違い曇っているので、探すのも少しは楽そうな気が

するのだが。


そして例のごとく周囲を亡霊のように徘徊するのである。
   
         
あいかわらずトンボやバッタが多く、こいつらが、クワの葉

の上にいると、そのシルエットにドキッとさせられる。

心臓に良くない・・・・。
          
  
近くにクマノミズキの花が咲いており、昨日も花をすくって

みたが、ニンフハナカミキリとアオオビナガクチキくらいしか

いなかった。


他に目に付くものがないので、またすくってみよう。
        
      

ガサガサとすくって一発目、ふわっと甲虫が飛び出した。

すかさずネットイン!


おおおおおっ!フタコブルリハナカミキリではないですか!

気持ちが落ち込んでいるだけに、喜びもひとしおである。
               
     

続けて、もう1頭飛び出した。

それっ!ネットイン!またもやフタコブルリだ!ラッキー!

そしてさらにもう1頭飛び出す。さくっとネットイン!んん?今度はアオジョウカイでした。

がっくし・・・・。

そうこうするうちに時間は早3時を回っている。

そろそろ玉原に戻って例の御神木にアタックしなくてはならない。

あああああああ、今回もダメだったか・・・・。

ギガンティアの呪縛はまだしばらく解かれそうにない・・・・。

ここのギガン君はもはや絶滅したのであろうか・・・?いや、そうではないと信じたい・・・・・。


ただ単に、私がIMOなだけだと思いたい・・・・。
     
       
          
玉原へ戻る途中、峠から見えた谷川岳連峰は実に雄大で

美しかった・・・・。
       

さて、玉原へ戻ってきた。雨はあがっているものの、天気は

良くない。

これは玉原湖。

魚はいるが、釣りは禁止だそうだ。

周囲はサイクリング道路となっている。
     
     
時間はすでに夕方4時である。

急いでブナ林内に突入する。

あらためて森の中を見渡すと、花が異様に少ない事に気づく。

例年なら花真っ盛りのウリハダカエデも花がなく、これにはピドニアが多いが、今回はそれも望めそうにない。

目に付く花は、ノリウツギ・ツルアジサイ・エゾアジサイがポツポツと散見できる程度である。

それはそうと、例の御神木のもとへ急がなくては。
   
    
      
  
御神木へ向かう途中、一本の立枯れがある。

これは以前、ポエキラを採集した立枯れであり、当時は高さ

が今の倍以上あり、太くて立派であった。

今はもはや見る影もなく佇んでいる。

玉原でも年々、良い立枯れが減ってきている。

その分、倒木は増えてきているのだ。
  
          

御神木のもとへ到着し、息を切らせながら眺めまわす。

ううううむ。ネジロモンハナノミが来ている。

昨日もそうであったが、以前からネジロモンハナノミが来る立枯れにはソリダも来るような気がしている。

はじめ見るとネジロモンしかいないのだが、一巡して戻ってくるとソリダが来ていることが多かった。

まるでソリダの斥候部隊のようだ。

これはちょっと期待できるかな?とりあえずソリダは見当たらないので、別の立枯れを見に移動した。
    
  
                  

他の立枯れでたいした成果もなく、御神木へ戻ってきた。



ふと見上げると・・・・・いたっ!いたっ!デカイ!ソリダの♀だ!やった!


ドキドキしながら見ていると産卵している最中のようだ。

今は頭の中が真っ白になってただただ見つめるばかりである。

しばらくして、産卵し終わり、幹の表面を徘徊しはじめた。

ふと、我にかえる。

慌ててデジカメを取り出そうと動いた瞬間、持っていたネットが立枯れにぶつかり、その振動でソリダがポトリ

と下に落ちてしまった!

うわわわわあ!たいへんだ!

林床はササやら落ち葉で覆われている。見つけにくいこと、この上ないがとにかく見つけなくては!

必死で目を凝らしてササやら落ち葉をかきわける・・・いない・・・いない・・・・。



ふ〜、ここは一度心を静めるため、深呼吸。

落ち着いてソリダがいた位置から落下したはずの軌跡をたどってみる。

その線上には低いシダがあった。


             

いたぁぁぁぁ!いましたぜ〜〜!!


シダの葉に頭かくして尻隠さず。

あああああ、よかったぁ〜!うれしすぎる!

しかし、これだけ見たら、誰もこれがカミキリだとは思うまい。

ハチだと思って近づかないであろう。
     
          

シダの葉をそぉ〜と、どけてみる・・・・。

ジャジャァ〜〜ン!!ソリダ♀登場!!


なんてカッコイイ、カミキリであろう。

特にネキダリス(ホソコバネカミキリ類)の♀は大きくて

迫力がある。
   
        
ついにゲットできた!

これで目標のひとつはクリアーできた!




ありがとう!御神木様!!
     
          
御神木にはキヌツヤハナカミキリも飛来してきていた。

玉原ではよく見かける種類だが、生きている時のピンクが

かった赤いビロードのような色がとにかく綺麗だ。

残念ながら標本にすると、この色は失われてしまい、どす

黒くなってしまう。
 
             

そして、周囲も暗くなったので、ペンションへ戻ることにした。

ああ、ギガンはだめだったけど、ソリダ♀が撮れて&採れてよかった。

風呂に入り、ビールを飲んで晩御飯を食べて、まったりと過ごした。


窓の外を見ると部屋の明かりに虫が集まりはじめている。

ちょっとかったるいが、灯火採集してみようか・・・。

そういえば、一応しょぼい灯火採集セット持ってきていたんだ・・・。

忘れてた・・・・。  
        
  
外に出ると霧がかかっている。

う〜ん、あんまり森の方へは行きたくないなぁ〜。

面倒だからペンションのウッドデッキに設営してしまえ。

あらためて見ると、実にしょぼい・・・。
         
  

それでも、ガとかコガネムシ系なんかが飛んでくる。

ここは一応このままにしておいて、外灯の見回りでもしてくるか・・・・。

昨晩と同じ外灯を見て回ったが、アカアシクワガタが採れたくらい。

カミキリムシも高い上空を飛んでいるのがわかるのだが、いかんせん高すぎて竿も届かない。

それでは、自分のしょぼいセットに戻って見ることとしよう。
    
             
   
おおおお? 何か来てるじゃん!
         
  

ミヤマクワガタの小型の♂であった。




こんなしょぼいセットにいらしてくれてありがとう!

感謝の気持ちを込めて、リリースしました。
         
   
二日目の成果。


相変わらずトホホな内容だが、


ソリダ♀とフタコブルリハナがあるだけマシである。
 
              

とりあえず、ターゲットのひとつであったソリダ♀はゲットできた。

うれしい限りである。

いよいよ明日は最終日。

時間が経つのが早い。

なんにせよ、天気が回復してくれると良いのだが・・・。
    
  
                
        
020720続く

THE INSECT HUNTER 2002

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